バンドが活躍するフィールド

──「UGLY」のミュージックビデオ撮影はファンを招いて撮影が行われました。ファンに囲まれて演奏するシーンは印象的でした。the GazettEのファンの“忠誠心”が伝わってくるというか。

RUKI　そういう関係を映像にしたいっていうのはあったかな。

葵　皆さんお行儀もよくゴミ1つ落とさずに、情熱的に協力してくれました（笑）。

──ライブを観ていても思いますが、ファンとバンドの信頼関係が強いのかなと。

REITA　お客さんと一緒になって作るというか、僕らとみんなが同じ気持ちで一緒にぶつかり合うほうが僕らには合っているんです。

麗　僕らに何かあったときにはファンが力になってくれることが多いんです。

──今いるファンの方々以外にもthe GazettEの世界を広げたいという欲求はありますか？

RUKI　そりゃあ大衆に受け入れられたいという気持ちはゼロではないですけど、仮にそんなことを考えながら何かやったとして、果たしてそれが自分たちの音楽と呼べるのかっていう。もちろん商業音楽という意味では正しいかもしれないけど、そもそもこの歳になってそれをやるのもね（笑）。まあそんなことを言うのも、これまでにいろいろやってきた結果ですからね。過去にアニメの曲（「SHIVER」）をやらせてもらったこともありましたけど、1曲のイメージだけでライブに来ても結局イメージと違っただろうし。難しいですよね、自分たちがやりたい部分と大衆的なもののギャップを埋めるというのは。

──過去にはフェスにも出演しましたね。

RUKI　自分たちがフェスに出る理由は「不特定多数の人に観られるため」というか。世の中にはthe GazettEを観たことがない人のほうが圧倒的に多いですよね。そもそもヴィジュアル系っていうだけで、男が化粧して女々しいことをやっていると想像されることも多いんで。だけどそれがいいギャップになるときもあるので、そこを自分たちも楽しんでいるというところがあるんです。

さらなる「DOGMA」の世界へ

──このシングルが出たことによって、12月に控える「DOGMATIC -DUE-」ツアーはどのように変わっていくでしょうか。

麗　単純に新曲をセットリストのどこに組み込めばいいか不安ではあるんですけど、「UGLY」によってライブ全体の雰囲気が変わるというか、「-UN-」で感じていたようなかゆい部分に手が届くみたいなことになれば、それでこそシングルを作ったかいがあるかなあ。観る人にとってもそう思ってもらえるようになればいいですね。「-DUE-」は「-UN-」よりもシンプルになっていくと思うし、「DOGMA」がストレートに伝わるようになれば「UGLY」も自然に入ってくるんじゃないかな。

──今後のバンドの展望について教えてください。皆さんは今年立ち上げたプロジェクト「PROJECT：DARK AGE」の第1弾として「DOGMA」をリリースし、第2弾としてツアー「DOGMATIC -UN-」を実施しました。そして今回のシングルを第3弾、ツアー「DOGMATIC -DUE-」を第4弾と位置付けていますが、第5弾はどういった内容に？

RUKI　まだ先はわかんないですけど、気軽な気持ちで楽しいことができるといいなとは思ってます。最近はワンマンしかやらなかったけど、思い立ったらすぐにイベントに出られるようなフットワークの軽さを持ちたいですし。

──より積極的に活動すると。

RUKI　はい。今回のようにリリースとライブが連続するスケジュールは初めてでキツかったんですが（笑）、そこに面白みも感じたんです。これまでやったことないことこそ、バンド人生の中で刺激的だったりするんですよね。