ニューアルバムのタイトル「Bell」に込められているのは「幸せを呼ぶ」「幸せの始まり」というメッセージ。これにちなみ、最終ページではメンバーそれぞれが幸福を感じるものを写真とコメントで紹介する。

U「音人であり、恩人。」

六本木にあったライブハウス・morph-tokyo（現在は閉業）の阿部拓也店長との写真です。この人がきっと僕らに幸せを運んでくれた人ですね。デビューする前から今の事務所の社長にお世話になっているんですけど、「うちの事務所で一緒にやるのは厳しいかもな」と言われたことがあって。社長はお忙しいので全然会うことができなくて、当時1年間くらい、事務所のポストに毎週デモテープを入れ続けてたんですよ。そんな中で社長がカラオケに連れて行ってくれた日があったんですけど、僕らが棒立ちで歌う姿を見て「うちに所属するかはわからないけど、君たちはライブをできるようにならないと始まらないよ」って。それで沈んだ気持ちで阿部さんに電話したら「今からおいで」と言ってくれて、そこからいろいろと相談に乗ってもらいましたね。僕らがお客さんを100人ぐらい集められるようになった頃に社長がライブに来て、のちに今の事務所に所属することが決まったんです。社長にあとから聞いたんですけど、阿部さんが「絶対にお願いします」と何度も頼み込んでくれたそうで。この人がいなかったら、誰とも出会えてないと思います。阿部さん、焼肉おごってください！

MASATO「ふるさと」

僕は琵琶湖の写真にしました。滋賀出身で地元なんです。去年のツアーでやっと滋賀のライブハウスに帰ることができて、家族とか地元の仲間がすごく喜んでくれたのがうれしかったですね。中学校で夢を持ったときから笑うことなく、応援し続けてくれた親友にようやく胸を張って会うことができた。そういう大切な人たちの存在が自分にとって何よりの原動力だったりしますね。東京から琵琶湖に帰って来て気付いたんですけど、地元の匂いがあるんですよね。湖っぽい匂い。琵琶湖の穏やかな波を見て、自分の心が騒がしかったことに気付いたり。琵琶湖は僕にとって気持ちをリセットできる場所ですね。

REI「至福のひととき」

ここ何年かでレコードにハマって。オンオフをうまく切り替えられなかったり、自分と向き合う時間がとれなかったりして、そういうときに少しでも時間を豊かにできたらいいなと思っていたんです。年をとっても楽しめる趣味を探していたときに、自分を幸せな気持ちにするのはレコードだなって。いろんな機材があって今の時点で欲しいものがたくさんあるんですけど、ゆっくり時間をかけて集めていきたいなと思います。針を落とすひと手間もいいですよね。僕にとって至福のひとときです。

THE BEAT GARDEN

※記事初出時、一部写真キャプションに誤りがありました。お詫びして訂正します。