THE BEAT GARDEN「Bell」で描く、さまざまな恋模様とファンとの絆 (2/3)

三角関係に巻き込まれた10代

──三角関係を歌った「夏の三角関係」は、ABEMAの恋愛番組「恋する♥週末ホームステイ 2023春~Sweet Orange Memory~」の挿入歌です。

U この曲はREIくんが主にメロディを考えてくれました。「夏のドライブソングを作ろう」という話になり、自分にとっての夏の思い出について考えていたところ、僕は本当に三角関係に巻き込まれることが多いなと思い出したんですよ(笑)。最近はないんですけど、10代の頃とか、恋愛する範囲も狭かったんですかね。地元の仲間が同じ子を好きになったりして、それで大敗したりした夏の思い出がいろいろとあるんです(笑)。今回それを歌詞にしたところ、番組でも三角関係をテーマにした回が2つあって、「ぴったりの曲をありがとうございます」と番組の担当者さんに言ってもらいました(笑)。あのときの苦い気持ちがやっと報われましたね。

──Uさんの歌詞には、自分の気持ちをうまく伝えられない奥手な男性がよく描かれていますよね?

U 僕、これだけおしゃべりなのに意外とそういうところがあるんです。カッコつけちゃうというか……もっと弱い部分とかを見せられたら、女性に「かわいい」と思ってもらえるのかもしれない。でも弱さを見せられないので、三角関係になるとライバルの男性がうまく自分をさらけ出して距離感を縮めていくんですよ。で、僕が知らない間に付き合っていたりするパターンが本当に多い(笑)。奥手と言えば奥手なのかもしれないですね。

REI 僕は、気になる女の子とか好きだと思う子が現れたら、積極的に行動を移すほうですね。

U REIはそうだよね(笑)。

REI だから、この曲でいうと「ミラー越し後ろの席で スタバのコーヒー 当たり前にシェアする二人が」とか、奥手の人ならではの視点で「面白いなあ」と思ってしまいます(笑)。

REI

REI

MASATO 僕はどちらかというとUさんタイプというか。三角関係になった場合は引いてしまいますね。それどころか積極的に応援もするし相談にも乗ってあげると思う。ただ、心のどこかで「俺を選ばなかったこと、後悔しろよ」という気持ちもあるだろうなと。だから実際はすごく腹黒いのかもしれないですね(笑)。もし2人がうまくいかなかったときは、いつでも僕が幸せにしてあげる自信があります。

U いやあ、MASATOはそんな感じするね(笑)。REIもMASATOも、三角関係でライバルにしたくないタイプだわ。

一同 (笑)。

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ファンへの告白

──「ROMANCE」の主人公も奥手ですよね。「僕とは逆の方で カバンを持ってくれてるのは きっと左手をすぐ奪えるように」とか、「腕を組んで同じ部屋へ向かう恋人達が追い越していく 『帰りたくない』つぶやいてくれないかな」なんて、「じれったいなあ」と思ってしまう(笑)。

U ですよね(笑)。実際、ファンの方からもクレームが来ました。「Uさんの恋、いつになったら実るんですか?」って。ただ、「ROMANCE」のほうが「夏の三角関係」よりはうまくいきそうな気がしません? というか、そうであってほしい(笑)。季節で言うと冬のほうが、テレビとか街の空気があからさまにラブモードに入るじゃないですか。世の中全体がロマンティックなムードになっていて。恋も成就しやすい気がする反面、そういう空気のせいで苦しい気持ちになったことも思い出すんです。だからこそ今、この曲の主人公と同じような思いを抱えている人たちに届くといいなと思っていますね。

──「ラブレター」は、「きっとこの先も 僕の未来は君と辿っていて これ以上 輝く日々などない」「わからないけど君となら 見えない明日も何年後も 僕は幸せだと わかってしまうんだ」というフレーズに、ファンへの思いも込めているように感じました。

U そう思っていただけたらうれしいです。この曲は、いつも僕らとタッグを組んでくれている上村昌弥くんとの共作なのですが、打ち合わせでサビのメロディをちょっと聴かせてもらったときから「いい曲だな」と思っていて。この曲にぜひ、ファンへのメッセージを乗せたいと思いました。ある意味ではBeemer(THE BEAT GARDENファンの呼称)に対する自分の正直な気持ちを込めた“告白文”のような歌詞になりました。

MASATO この「ラブレター」は、今回のアルバムの中でもより僕らの素顔に近いというか。より自分たちの“生”に近い声で、自分たちの“生”の思いを届けようと思って歌いました。そういう、アルバム各曲の声色の違いにも気付いてもらえたらうれしいですね。

THE BEAT GARDEN

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──では最後に、アルバムを携えて7月より開催する「THE BEAT GARDEN ONE MAN LIVE TOUR "Bells."」への意気込みをお聞かせください。

U まずは「今年3月のリリースイベントで始まり、10月の終わりまでライブをさせてくれてありがとう」とBeemerのみんなに言いたいです。ライブに行くってすごく大変なことだと思うんですよ。チケットを買って、車や電車に乗ってわざわざ会いに来てくれる。こんなにうれしいことはないなと心から思います。毎年すごい才能を持ったアーティストがたくさん登場するし、そのたびに僕は圧倒されて悔しい思いもしているんですけど、それでも僕らに会いに来てくれるBeamerのみんなは、「THE BEAT GARDENだからこそ」という理由を見出してくれているからなんですよね。僕らはカリスマでもなんでもないからこそ、路上ライブの頃から出会ってきた1人ひとりとの縁をずっと大事にしてきたグループだと思っているし、会いに来てくれたらそれに本気で応えるつもりです。もちろん「Start Over」をきっかけに僕らを知ってくださった方々も含め、みんなに会えるのを楽しみにしています!