ナタリー PowerPush - THE BACK HORN

“今”を刻み続けた15年の軌跡

ハルカ(ハルカトミユキ)

ハルカ(ハルカトミユキ)

──「B-SIDE THE BACK HORN」の中から好きな楽曲を1つ挙げてください。

「クリオネ」
もっと何気なく生きてゆける そんな気分なんだ
強すぎる想いは時々体も心も置いてけぼりにするから

という歌詞が大好きです。鬼気迫る歌達の中で、この曲でふっと救われる。

──「B-SIDE THE BACK HORN」には収録されていない楽曲で、お気に入りの曲や思い入れのあるナンバーがあれば教えてください。

「8月の秘密」
好きな曲は選べないので、頭にこびりついて離れない曲を選びました。
得体の知れない気持ち悪さと、苦しくなる切なさが大好きです。

──あなたにとってTHE BACK HORNの魅力はどんなところですか?

少年の心の中の葛藤と、大人の男の暑苦しい熱量が混ざり合い、それが耐えきれず破裂して、剥き出しのまま脳味噌にぶつかってくる。山田さんの声は、そういうものです。

そんな剥き出しの声が、剥き出しの神経に触れてくる感覚、THE BACK HORNを聴くと私はいつもそんな感覚を覚えます。

普段意識していない、”生きている”ということが突然目の前に実体を持って現れて、ヒリヒリして不安で恐ろしくて、そして時折とてつもなく優しい。

それが私にとっての、THE BACK HORNの魅力です。

山田将司

山田将司からハルカさんへのメッセージ
ハルカさん初めまして。まだお会いしたことも無いのにコメントありがとう。2nd e.p.の「真夜中の言葉は青い毒になり、鈍る世界にヒヤリと刺さる。」聞かせて貰いました。真夜中に聞いてハルカさんの一聴して冷たく感じる声からこぼれ落ちる表現に確かな温度を感じ、胸があたたかくなったのを憶えています。
これからイベントやフェスなどで一緒になる事もあると思います。その時は是非、お話できたらと思います。
ハルカ(ハルカトミユキ)
1989年生まれのハルカ(Vo, G)とミユキ(Key, Cho)によるフォークロックユニット。静謐さと激しさをあわせ持つサウンドや刺激的な歌詞で大きな注目を集め、iTunes Storeが選ぶ2013年期待の新人アーティスト「ニューアーティスト2013」にも選出される。2013年11月6日にソニー・ミュージックアソシエイテッドレコーズ移籍第1弾アルバム「シアノタイプ」を発売。

マンボウやしろ

マンボウやしろ

──「B-SIDE THE BACK HORN」の中から好きな楽曲を1つ挙げてください。

1曲だけっていうのはコクだ(笑)。34曲聴いて、B面集とは思えない。まるでベストアルバムみたい!! 沢山ありすぎて、選ぶのにもう基準がわからなくなってしまいましたが、「カラビンカ」にします!!特異な世界観とBACK HORNは完全にひとつになってて、高揚感ハンパなかった!!

──「B-SIDE THE BACK HORN」には収録されていない楽曲で、お気に入りの曲や思い入れのあるナンバーがあれば教えてください。

東京FMラジオ「SCHOOL OF LOCK!」のパーソナリティーをしている時に、死にたくなってしまった10代の子に向けて流れた「初めての呼吸で」が忘れられない。ボク自身も力をもらった。ライブでみた「美しい名前」もずっと心に残ってるし。「罠」を初めて聴いた時の貫通力もすさまじかった!!

──あなたにとってTHE BACK HORNの魅力はどんなところですか?

<カッコイイ>には表と裏があると思うけど、BACK HORNには両面のカッコ良さがあると思う。耽美的なカッコ良さも生々しい血のニオイのする息苦しいカッコ良さも魅力的です。

──この機会に聞いておきたいTHE BACK HORNメンバーへの質問をお願いします。

世代が近いですが、仕事やら金やら愛やら家族やらのバランスって皆様もう見えましたか? ボクは全然です(笑)

山田将司

山田将司の回答
見えません(笑) 自分にとっての本当の良いバランスってなんなんですかね。良いバランスを求めていく中で、バランスとってばっかりで小さくなってしまったり面白くなくなってしまったり。なんだかバランスとるということが癖になるとその行為が「諦め」への入り口に繋がっている様な気がする時がある今日この頃です。
山田将司からマンボウやしろさんへのメッセージ
ご無沙汰しています。「SCHOOL OF LOCK!」に出させてもらった時のこと、とても大切な経験として胸に残っています。感謝です。我々は15周年を迎え、これからもっと色んな形でいい感じに(ザックリ笑)やっていきたいやっていきたいと思っています。やしろさんのいい感じのニュアンスを後世にいっぱい遺して下さい!お互いに頑張りましょう。これからもよろしくお願いします!!
マンボウやしろ
1976年生まれ、千葉県出身のお笑い芸人。2011年9月に林克治と組んでいたカリカが解散してからは、ピン芸人として活動中。お笑いだけでなく、ドラマや映画、舞台になどに俳優として出演しているほか、ラジオパーソナリティとしても活躍している。よしもとクリエイティブ・エージェンシー所属。

水島精二

水島精二

──「B-SIDE THE BACK HORN」の中から好きな楽曲を1つ挙げてください。

「白い日記帳」
あまりにドラマチックで美しい詩の世界と山田将司の悲痛ともとれるボーカルに涙の1曲です。THE BACK HORNはアグレッシブでどこか破滅的でありながら、こんなにもピュアな曲も生み出す、本当に唯一無二のバンドだと、聞くたび涙腺が緩みます。

──「B-SIDE THE BACK HORN」には収録されていない楽曲で、お気に入りの曲や思い入れのあるナンバーがあれば教えてください。

「敗者の刑」
THE BACK HORNに僕が作るガンダムのテーマソングをお願いしようと決意させた曲です。 アルバムに1曲目にこんなにも世界を俯瞰し、突き放した曲を持ってくる事に驚愕し、彼らが描き出した世界と自分が描きたい世界が近いと思いました。そして、幸いな事にオファーを受けていただけ、生まれたのが「罠」です。

──あなたにとってTHE BACK HORNの魅力はどんなところですか?

世界へ向ける目は常に冷静で、でも奏でる音は情熱にあふれ、そして凄くセンチメンタル。

彼らにしか紡ぎ出せない世界を持っているところだと思います。本当に唯一無二だと感じます。この音はこの4人だからなんだろうなぁと聞くたびに奇跡を感じます。

──この機会に聞いておきたいTHE BACK HORNメンバーへの質問をお願いします。

おすすめのアーティストとアルバムを教えてください。メンバーが好きな音を僕も聞いてみたいのです。

松田晋二

松田晋二の回答
イギリスのMUSEというバンドのShowbiz(1stアルバム)はドラマチックなメロディーとアンサンブルの絡み合いがカッコイイです。それでいてエモーショナルです。僕が感じる水島さんの世界にマッチしそうな感じがします。是非聞いてみてください。
あと、メンバーそれぞれ好きな音楽は、是非今度ゆっくりと!
松田晋二から水島精二さんへのメッセージ
水島さんにお会いしてから、はや五年以上が経ちました。こういったプロモーションのタイミングでコメントを頂いたり、毎回ライブに来て頂いたり、いつもいつもありがとうございます。なかなかゆっくり話すことも出来きてなかったので、近いうちに必ず飲みに行きましょう!五年分まとめて(笑)
水島さんとの出会いで、「罠」「閉ざされた世界」と僕らにとって欠かせない大切な曲が生まれました。アニメの世界は、音楽を作る想像力とものすごく近いなぁと思いながら作業を進めていたのを覚えています。思い出話も含めて近々ゆっくりお話しできたらと思います。
今後も身体に気をつけて、頑張って下さい。
ではまた!
水島精二(みずしませいじ)
1966年生まれ、東京都出身のアニメーション監督。東京デザイナー学院卒業後、東京アニメーションフィルム、サンライズを経てフリーに転身する。1998年に手がけた「ジェネレイターガウル」を筆頭に、「地球防衛企業ダイ・ガード」「シャーマンキング」「鋼の錬金術師」「機動戦士ガンダムOO」など数多くの作品の監督を務める。
CONTENTS INDEX
THE BACK HORN インタビュー
著名人6人が語るTHE BACK HORN
15000枚生産限定シングル「バトルイマ」2013年9月18日発売 / [CD+DVD] 1500円 / SPEEDSTAR RECORDS / VIZL-578
15000枚生産限定シングル「バトルイマ」
CD収録曲
  1. バトルイマ
  2. 雨に打たれて風に吹かれて
DVD収録内容
  1. ピンクソーダ
  2. カラス
  3. 冬のミルク
  4. 魚雷
  5. 雨乞い
  6. 怪しき雲ゆき
  7. 晩秋
  8. 何処へ行く
カップリングベスト「B-SIDE THE BACK HORN」 [CD2枚組] 2013年9月18日発売 / 3000円 / SPEEDSTAR RECORDS / VICL-64064~5
カップリングベスト「B-SIDE THE BACK HORN」
DISC 1
  1. 異国の空(New Recording)
  2. サイレン
  3. ガーデン
  4. 青空
  5. 楽園
  6. 思春歌
  7. 針の雨
  8. 白い日記帳
  9. カラビンカ
  10. 夜空
  11. フラッシュバック
  12. ハッピーエンドに憧れて
  13. 番茶に梅干し
  14. 天国への翼
<Bonus Track>
  1. ザクロ(New Recording)
  2. 桜雪(New Recording)
  3. 何もない世界
DISC 2
  1. カウントダウン
  2. 果てしない物語
  3. イカロスの空
  4. 共鳴
  5. 真冬の光
  6. 水芭蕉
  7. 赤い靴
  8. 神の悪戯
  9. パラノイア
  10. 栄華なる幻想
  11. 真夜中のライオン
  12. 警鐘
  13. 一つの光
  14. クリオネ
  15. 舞い上がれ(Band Version)
<Bonus Track>
  1. 砂の旅人
  2. コオロギのバイオリン
THE BACK HORN(ばっくほーん)

1998年結成された4人組バンド。2001年にシングル「サニー」をメジャーリリース。国内外でライブを精力的に行い、日本以外でも10数カ国で作品を発表している。また黒沢清監督の映画「アカルイミライ」の主題歌「未来」をはじめ、紀里谷和明監督の映画「CASSHERN」の挿入歌「レクイエム」、MBS・TBS 系「機動戦士ガンダム 00」の主題歌「罠」、映画「劇場版 機動戦士ガンダム00 -A wakening of the Trailblazer-」の主題歌「閉ざされた世界」を手がけるなど、オリジナリティあふれる楽曲の世界観が評価され、映像作品やクリエーターとのコラボレーションも多数。2012年3月に20枚目となるシングル「シリウス」を、同年6月に9作目のオリジナルアルバム「リヴスコール」を発表。9月より2度目の日本武道館単独公演を含む全国ツアー「THE BACK HORN『KYO-MEIツアー』~リヴスコール~」を開催し、成功を収める。2013年9月にB面集「B-SIDE THE BACK HORN」およびシングル「バトルイマ」を発表。


2013年9月24日更新