ナタリー PowerPush - the telephones

痛快ロックアルバム完成! たまアリ伝説ワンマンへ意欲

ニューヨークめっちゃよかったです!

──ニューヨークはどうでしたか?

石毛 言語の壁と文化の違いにはだいぶ悩まされましたけど、レコーディング自体はすごく充実してましたね。

岡本 ニューヨークめっちゃよかったです!

──ノブさん的にはどのあたりが?

岡本 まず街がすごいっすね。街がもうアート。写真撮れば誰でも写真家になれるってくらいすごかったです。

──アーティストとして触発される部分がありました?

岡本 だいぶありましたね。それと同時に「俺、絶対大丈夫だ」って。

──というのは?

岡本 日本にいるときも「俺、世界でも通用するな」っていう意識は強いんですけど、ニューヨーク行って「全然余裕だな」って改めて感じたっていうか。刺激をもらったし、自信も付きました。

──ノブさんは日本にいるときも「俺、世界レベルだ」って日々思ってるんですか?

岡本 全然思ってますよ。世界っていうか、まあ宇宙かな……(笑)。

インタビュー風景

長島 何、今のその「照れ」みたいの……。

岡本 いや、でも日本とは全然違うって感じました。いろんな国の人いるし、全部英語だし、日本語しゃべってる人全然いないし。

石毛 そりゃそうだろうね(笑)。

岡本 本当自由でしたね。いい意味でも悪い意味でも。

──その自由な空気はノブさんに合うでしょうね。

石毛 街中でも変な踊りしてましたからね。それで仲良くなった外人もいるし。

──ノブさん、英語は話せるんでしたっけ?

岡本 表情だけ強気にしとけばなんでもいけると思います。普通にコンビニ行ったときとか、何言ってるかわかんないけど意外と通じる。

長島 力技じゃん!(笑) 僕、今回のノブさんのエピソードですごく好きなのがあるんですけど、アレックスがスタジオでノブさんに何か話をしてて、ノブさんは多分「わかるわかる」って言いたかったと思うんですけど、実際は「アイドンノー! アイドンノー!」って言ってて(笑)。

一同 あははははは!(笑)

長島 それが超面白かった。

石毛 ニューヨークで一番好きなシーンですね。

ツルっと弾くと「モアエナジー!」って言われる

──レコーディングの作業自体は、日本とはだいぶ違いましたか?

石毛 基本的なところは変わらないけど、録り方はやっぱ違ったし、あと自分らの機材はあんまり持ってってなかったんで、スタジオの機材をだいぶ借りましたね。僕が使ってたのはだいたいジェームス・イハの機材で。ギターめっちゃいい音してた。

──プレイについてアレックスからはどんな指示が?

インタビュー風景

松本 厳しい要求をすごく優しく、じっくりと伝えてくれるんです(笑)。大変だったけど勉強になりました。

──ベースはどうでした?

長島 僕はパキパキに鼻をへし折られましたね。技術的に高度なものを求められてるわけじゃないんですけど、僕が今までできてると思ってた本当に基礎的な部分をボコボコにやられたというか。うっかりツルっと弾いちゃうと「モアエナジー!」って言われて。

松本 わかるわかる!(笑)

長島 長いのは1曲6~7時間かかったりしましたね。

──ノブさんは?

岡本 僕は基本的に日本と変わんないんですけど。「モアエナジー!」っていうか、僕自体がエナジーなんで、だいたい脱いで、裸でやってました。

──じゃあノブさんは全体的にスムーズにできたということ?

岡本 そうですね。エナジー面は全く大丈夫でした。逆に吸収しました。

──リズム隊の2人の話を聞いてると、苦労して課題を克服して成長して、みたいな感じが見えるんですけど、ノブさんはあんまりそういう感じではなかった?

岡本 そうですね。いつのまにか克服してたりして、自分では気づかないんですよね。人生全部がチャレンジなんで!

長島 意味わかんない(笑)。

細かい流行りも小細工もいらない

──石毛さんはレコーディングを通して新しい発見や成長はありましたか?

石毛 歌についてはだいぶあると思いますね。まず録り方が違って、日本ってヘッドホンして録るじゃないですか。でもアレックスはヘッドホンじゃなくてスピーカーで爆音鳴らしてくれて。しかもマイクに音がかぶらない方法があって、それで歌わせてもらってめっちゃ良かったですね。あとギターもけっこう思い切った音作りで、いい感じに録れましたね。

──今回ギターの音がちょっと異質でカッコいいですよね。「こんな音でソロ弾くんだ?」という曲もあって驚きました。

インタビュー風景

石毛 けっこうジャンクな音かもしれないですね。でもエフェクターいっぱい使って好きなようにやって、やりすぎてもアレックスはむしろ「カッコいいじゃん」って言ってくれたんで。

──バンドとしても、このレコーディングを通して成長した部分は多そうですね。

石毛 絶対成長したと思いますね。僕は自信をつけました。

──「世界でいける」って?

石毛 そうですね、ノブさんばりに(笑)。でも自分の音楽はどこに行っても伝わると思えたし、やっぱ国の違いとか関係ないなって。

──いい経験でしたね。

石毛 超良かったです。基本的に俺はいろいろ考えて曲を作るほうなんですけど、細かい流行りとかは気にしなくていいんだなって思えるようになりましたね。根本にロックがあればだいたい何やっても平気なんじゃないかなって。今回は特にそう思ったんで、小細工とかはしてないです。

ニューアルバム「Rock Kingdom」 / 2011年10月12日発売 / EMI Music Japan

  • the telephones「Rock Kingdom」
  • 初回生産限定盤 / 2800円(税込)/ TOCT-27095 / Amazon.co.jp
  • 通常盤 / 2800円(税込)/ TOCT-27095 / Amazon.co.jp
  • iTunes Store
  • EMI Music Japan SHOP
  • レコチョクにて着うた® 着うたフル® 配信中!
CD収録曲
  1. White Elephant
  2. DISCO AGE MONSTERS
  3. Yeah Yeah Yeah
  4. Punk Is Not Heavy Metal
  5. Just One Victory
  6. A A U U O O O
  7. I Am Me
  8. Crash The TV
  9. New York City
  10. Can't Stop Loving You
初回盤ボーナストラック
  1. Make Some Noise (demo track)
初回盤CD-EXTRA収録内容

NY Documentary July2011

  • 『Can't Stop Loving You~scene of NY REC~』Music Clip
  • 『New York City~scene of NY LIFE~directed by Akira Ishige』Music Clip
SUPER DISCO Hits ファイナル
-そして伝説へ-

2011年12月23日(金・祝)
埼玉県 さいたまスーパーアリーナ
OPEN 16:00 / START 17:00
チケット料金:3731円

the telephones

the telephones(てれふぉんず)

2005年に埼玉県浦和にて結成されたロックバンド。メンバーは石毛輝(Vo, G, Syn)、岡本伸明(Syn, Cho)、長島涼平(B, Cho)、松本誠治(Dr)の4人。ポストパンク / ニューウェイブにも通じるダンスロックサウンドで各地のフェスを席巻し、2009年にEMIミュージック・ジャパンと契約。同年7月にアルバム「DANCE FLOOR MONSTERS」でメジャーデビュー。2010年8月にはメジャー2ndアルバム「We Love Telephones!!!」、2011年10月には3rdアルバム「Rock Kingdom」を発表している。さらに同年12月23日にはバンド史上最大規模となるさいたまスーパーアリーナでのワンマンライブ「SUPER DISCO Hits FINAL !!! ~そして伝説へ~」も実施。ハイテンションなライブパフォーマンスは、ロックファンの熱狂的な支持を集めている。