メンバー全員 インタビュー
「3WD」だけのグループじゃないんだぞ
──アルバムの楽曲のうち、3曲目の「ひと夏ボーダー」だけまだ話題に出ていないので、ぜひ紹介をお願いします。
里仲菜月 忘れてた!(笑) すごく好きな曲なのに! この曲はインストバージョンでも楽しめるくらい、私たちの声の裏で鳴っている音がきれいなんです。海に向かってドライブしながら聴きたい曲です。
白岡今日花 聴いていると砂浜が見えてくるイメージ。とにかくさわやかな曲ですね。
熊澤風花 ここまでがっつりした夏曲は今までタスクになかったよね。あと、3人の中で私だけ車の免許を持っていなくて、今日花は「DRIVING」、菜月は「JUNCTION」と歌っているのに、私のパートは「横断歩道」という歌詞になっているんです(笑)。
里仲 作詞のMIZUEさんが、私たちの近況を調べて歌詞を書いてくれて。
白岡 InstagramやTwitterを見てメンバーの情報を仕入れて、歌詞に盛り込んでくださったんです。
里仲 そういう楽しい曲なんですけど、ダンスは過去最高難易度なんじゃないかと思うくらい難しいです。
──具体的に、どのへんが難しいんでしょう?
白岡 タスクはシンプルな振付の曲が多くて、1曲の中で1つの振りを踊っている時間が長いんですよ。でも、「ひと夏ボーダー」は振りの数がすごく多くて、歌詞のひと言ひと言に振りが付いてるんです。振り入れにかなり時間かかったよね。始めてから3日目でようやく振り入れが終わりました。本格的なダンスという感じです。
熊澤 やったことのない動きがいっぱいあるし、音を取るのも難しかったです。勢いだけじゃ踊れないんです。今までは力任せに踊ることもあったんですけど、この曲はそれじゃ通用しない(笑)。
──シティポップナンバーであるこの「ひと夏ボーダー」を含め、「Violet tears」は「全曲がリード曲」という謳い文句に大げさじゃないと思うほどに粒ぞろいの作品だと感じました。メンバーの皆さんとしては、アルバムが完成した手応えをどう感じていますか?
里仲 超豪華なアルバムという感じです。全国民に聴いてほしいです。誰が聴いても、絶対に好きな曲が1曲はあると思います。1曲1曲こだわって制作したので、ぜひたくさんの人に聴いてほしいですね。
白岡 タスクチームみんなが全力で作ったアルバムで、私たちメンバーもいろんなジャンルの曲に挑戦したので、タスクの新しい一面を味わえる1枚になっていると思います。
──Task have Funの曲を「3WD」しか知らない人が聴いたら、グループのイメージが変わるかもしれませんね。
熊澤 前にタスクのライブ観たことあるけど、最近は知らない、もしくはタスクのことを全然知らないという人にも楽しんでもらえる自信があります。
里仲 すでに夏フェスとかを通して、「メインアクター」が多くの人に広まったという実感があるんです。しっかりとライブの定番曲になりました。タスクは「3WD」だけのグループじゃないんだぞ、ということがいろんな人に伝わればいいなと思います。
もっと多くの人に愛されるグループに
──新規のファンが増えているという実感もありますか?
白岡 そうですね。コロナ禍になってからタスクのファンになってくださった方もけっこういて。さらに今年は従来の形の夏フェスが戻ってきたので、そこで初めてライブを観てくれた方もたくさんいました。その方たちには、それこそ「メインアクター」が刺さってますね。「『メインアクター』が気になってライブに来ました」「ひさしぶりにタスクのライブを観たけど、3人とも大人になっているし、ライブ楽しいね」と言っていただけることが多かったです。
──まだ残り2カ月ほどありますが、2022年は充実した1年でした?
白岡 はい。今年はひさしぶりの充実感がありました。それまでの2年くらいはコロナの影響で思ったように活動ができなかったんですけど、今年はツアーもリリイベもできて、やっといい意味で忙しくなったなって。
熊澤 関わってくださる方が増えたし、今まで出会ってこなかった人とたくさん出会えたし、いろんなことに挑戦できた大事な1年でした。
里仲 今年は圧倒的なライブ数だったんですよ。コロナ前と比べても多いくらいで、パフォーマンス面でまた一段階成長できたし、これからの自分たちの成長が楽しみになりました。
──里仲さんは今年6月の東京・中野サンプラザホール公演で「私、すごく売れたくて! 売れるためにはこれからもっと努力が必要で。すでにたくさんの方に愛していただいてますけど、『タスク売れてるな』と思えるくらいもっと大きな会場でやりたい」と感情をあらわにしてましたが、活動を重ねるにつれ、「売れたい」という気持ちが強くなってきたんでしょうか?
里仲 もちろん私たちは恵まれた環境の中で活動させていただいていますし、すでに多く人に知っていただいているとは思うんですけど、もっと日本全国にTask have Funの名を広めたいんです。タスクのことを知ったら絶対に好きになってもらえるという自信があります。
──去年のインタビューでは、大きな目標をはっきりと掲げるタイプのグループではないという話が出ていましたが、時折、頭の中で夢や目標を意識することはあるんでしょうか?(参照:Task have Fun「ぎぷす」インタビュー)
里仲 周りのアイドルさんが大きな会場でライブをやっていると、「私もこの会場のステージに立ってみたい」と思うことはありますね。
熊澤 まずは、このアルバムを多くの人に聴いていただくことを考えてがんばっていきたいです。
白岡 もっと多くの人に愛されるグループになれるようにがんばります!
プロフィール
Task have Fun(タスクハブファン)
「人生は課題(Task)だらけ、だったらそんなTaskを楽しみながらクリアしちゃおう!」 というコンセプトのもと活動しているアイドルユニット。メンバーは熊澤風花、白岡今日花、里仲菜月の3人。2016年5月にデビューライブを行った。2017年5月に発表した4thシングル「3WD」でファン層を拡大し、同年度の「アイドル楽曲大賞」インディーズ部門の1位を獲得。2018年11月に東名阪ツアー「Task "2018 Update Tour"」の最終公演を東京・ステラボール、2019年11月に全国ツアー「Task have Fun 全国ツアー2019 ~Anytime Tasks~」のファイナルを東京・中野サンプラザホールで行った。2020年5月よりつんく♂とTask have Funによるコラボレーションプロジェクト「つん♂タス♀」を始動し、10月に「あしたに向かうダイアリー」、翌年4月に第2弾シングル「ちょく胸にフォルテシモ」を発表。12月にボカロPのピノキオピーが楽曲を提供したシングル「ぎぷす」をリリースした。2022年3月より結成6周年を記念した全国ツアーを行い、ファイナルとして2回目の中野サンプラザホール公演を開催。初の全編バンドセットライブを行った。2022年11月には最新アルバム「Violet tears」をリリースした。