ナタリー PowerPush - たんこぶちん

18歳、ラストJKの放つ“7年間の集大成”

「うわー……」ってなりながらリハーサル

──レコーディングはけっこう難航した?

MADOKA いえ。「土日のうちにやらなきゃ!」っていう気持ちがあったので、集中できたというか。その2日間は大変なんだけど、思い出してみるとスムーズだった気がします。

HONOKA でも私は「次の曲、こういうアレンジになったから」ってデモがくると、いっつも「うわー……」ってなってて(笑)。

──「叩けるかな、これ?」って?

HONOKA(Dr)

HONOKA はい。だからレコリハ(レコーディングのためのリハーサル)、あんまり好きじゃないんです……。特に難しそうな曲ほどリハはしたくない(笑)。

──でもリハーサルしておかないと本チャンのレコーディングで困りますよね(笑)。

HONOKA なので「うわー……」ってなりながらレコリハをがんばって。それでも間に合わなければレコーディングのためのマイクチェックなんかをしてるあいだも1人でとにかく練習して、それから本番に臨むって感じでした。

──「闘うばい!」のシャッフルのリズムにせよ、アップリフティングでしかも重たい「唇はもっと」「UJI UJI」「We Gonna ROCK」にせよ「リズム隊、カッコいいなあ」って印象しか受けませんでしたけどね。

HONOKA ……実は大変だったんです(笑)。

ダブルネックギターは重い

──皆さん、プレイでのご苦労は?

MADOKA もちろん大変なこともいっぱいあったんですけど、なんかいっつも「まあやってればなるようになるかな」って(笑)。

YURICHIHARU うん。

NODOKA ……。

──おっ、意見が割れた(笑)。

YURI あはははは(笑)。でもCHIHARUは指が動くようになったよね。

CHIHARU うん。昔は基本的に右手一本って感じで。基本的にはコードをバーッと弾いてて、ソロになったらダーッとリードを弾くって感じだったんですけど、今回はちょっと左手の使い方を考えてみたりしました。あと「カラフルスニーカー」のスティールパンもそうなんですけど、いろいろ音色を使ってみるようにもしたりもしてますね。

──YURIさんは?

YURI 私、デモをもらってから曲を覚えるまでに時間がかかるタイプなんですけど、ギターってレコーディングの待ち時間が一番長いので……。

──リードギターはドラム→ベース→MADOKAさんのリズムギターのレコーディングのあとに録ることになるから。

YURI(G)

YURI そのあいだずーっと練習して本番までに弾けるようにしておこうって。そういう感じで臨めたのでスムーズだったと思います。

──レコーディングの順番が回ってくるギリギリまで練習していたこと自体はHONOKAさんと一緒なんだけど、HONOKAさんほどプレッシャーは感じなかった、と。

YURI すごく楽しかったです(笑)。

──今作で特にこだわったポイントってあります?

YURI 「唇はもっと」のギターソロと「ソラノナミダ」のイントロと間奏とアウトロでダブルネックギターを使っていて。そこがこだわったところです。

──へえ。いかがでした、ダブルネックギター?

YURI 重かったです!

──感想、それ?(笑)

YURI 弾くことに関しては2つのネックの弦を押さえることに全然抵抗はなくて。オクターブ奏法なんかも普通の6弦で弾くよりも12弦で弾くほうが楽しかったです。いい経験をさせてもらいました(笑)。

NODOKAを襲うJKならではのアクシデント

──一方、MADOKAさんの「やってればなるようになる」発言に頷かなかったNODOKAさんは?

NODOKA 実は「唇はもっと」と「We Gonna ROCK」のレコーディングのとき、左手の小指を突き指してまして……。

──なんでケガを?

NODOKA(B)

NODOKA 体育の時間、顔面めがけて飛んできたボールを払って避けようと思ったら……。

──球技って楽器を弾く人が一番やっちゃいけないことですよね?

一同 あはははは(笑)。

NODOKA でも授業だし……(笑)。

──サボると成績下がるし(笑)。高校生バンドならではのご苦労があった、と。でもさっきお話したとおり、その2曲のリズム隊ってホントにカッコいいですよね。

NODOKA ありがとうございます! 「シアワセタランチュラ」のときからのテーマなんですけど(参照:たんこぶちん「シアワセタランチュラ」インタビュー)、最近ずっとダウンピッキングに力を入れてるので、それがうまくいったのかなって思ってます。

ニューアルバム「TANCOBUCHIN」 / 2014年1月22日発売 / [CD+DVD] 3150円 / ヤマハミュージックコミュニケーションズ / YCCW-10212/B
ニューアルバム「TANCOBUCHIN」
CD収録曲
  1. ドレミFUN LIFE
  2. カラフルスニーカー
  3. ソラノナミダ
  4. ヒカリ
  5. 闘うばい!
  6. コイゴコロ
  7. シアワセタランチュラ
  8. 唇はもっと
  9. UJI UJI
  10. We Gonna ROCK
  11. 走れメロディー
  12. そんなに遠くない未来に
DVD収録内容
  1. ドレミFUN LIFE
  2. シアワセタランチュラ (music clip)
  3. 笑顔と元気で全力疾走!
  4. シアワセタランチュラ 弾いてみた
  5. シアワセタランチュラ発売記念ライブ ダイジェスト @Shibuya O-Crest
たんこぶちん「卒業ライブ!」
2014年4月4日(金)
東京都 下北沢CLUB Que
OPEN 18:30 / START 19:00
2014年4月5日(土)
大阪府 LIVE SQUARE 2nd LINE
OPEN 16:30 / START 17:00
2014年4月6日(日)
福岡県 graf
OPEN 16:30 / START 17:00

※全公演ともチケットは2月2日より各プレイガイドで一般発売。

たんこぶちん

たんこぶちん

2007年、MADOKA(G, Vo)、YURI(G)、CHIHARU(Key)、NODOKA(B)、HONOKA(Dr)らが小学校の課外活動の一環として佐賀県唐津市で結成したガールズバンド。九州を中心にライブ活動を行うかたわら、ヤマハ主催「Music Revolution」など、さまざまな音楽コンテストで各賞を受賞する。2008年には唐津と姉妹都市提携を結んでいる韓国・麗水市との交流イベント「麗水市国際青年祝祭」や、2013年には「ARABAKI ROCK FEST.13」、「ROCK IN JAPAN FES.2013」にも登場。さらに2008年放送の「M PRESENTS 全力!Tunes」(日本テレビ系)や、2012年の「AKBINGO! サマースペシャル ! 全力バンド選手権」(同)に出演し、MADOKAがGoogleのCMキャラクターに選ばれるなど、各方面にその名を轟かせ、2013年7月「ドレミFUN LIFE」でメジャーデビューし、10月には2ndシングル「シアワセタランチュラ」をリリース。2014年1月には初のフルアルバム「TANCOBUCHIN」を発表する。