絵は編曲に近い

──たむらぱんさんの絵はいろんな画風がありますね。

これはでも、音楽と共通した部分な気がするんですけど、例えば音楽で「こういう歌詞のイメージだから、こういう音を鳴らしたい」ってときがあるんです。それは絵で言うと「こういうニュアンスのものはこのペンで描いたほうがいい」っていうのと共通してるというか。

──アレンジ（編曲）に近い？

そうだ！ そうかもしれない（笑）。

──弾き語りが似合う曲もあれば、豪華なアレンジが似合う曲もあるという。

そうそう。「色とか塗らなきゃよかった」っていうものがあったりもするし。ああ、アレンジとすごく似てるかもしれませんね。だからこの統一感のなさは自分が何かを作るってことに関しての性質なのかもしれないですね、もう（笑）。

装丁画に挑戦

──今回は絵の展示ですが、今後アート方面で挑戦したいことは？

装丁画がやってみたいんですよね。

──どんな作家さんの装丁がいいですか？

えっと、白石一文さんと赤川次郎さんは鉄板でやりたいと思ってて。でもね、知り合いに作家さんもいるんですけど普段一緒にいると大々的に「絵、描いてます！」ってアピールできないので、こういうところで見てもらって何か一緒にできたらいいなあって思ったりしてます。もうね、面と向かってプレゼンできない、これはしょうがないと諦めてるので、こういう作品の展示で間接的にやっていこうと思って。

──じゃあこのインタビューも使っていただいて。

興味のある方はぜひご一報ください（笑）。

MACHI cafeから広がる世界

──ところでたむらぱんさんは、ローソン「MACHI cafe」企画のアーティストコラボタンブラーのデザインも手がけてるんですよね。オファーがきたときはどう思われましたか？

絵を描くというところを、音楽活動と区別してもらった上で認めていただいたというか、見つけてもらった感じでうれしかったです。だからこそ今まで担当された人たちやこれから続いていく人たちのことも意識して、大事に作ろうと思いましたね。

──イラストを描くときに心がけたことは？

日常生活の中で使ってもらうものであると同時に、自分の作品としてちゃんと完成させたいっていう気持ちもあって。そこをちゃんと兼ね備えたものにできたらいいなって思ってました。

──絵のテーマを教えてください。

「コーヒーを飲んで世界が広がる」っていうと大げさですけど、何かがその1杯のコーヒーから増えていく感じ、アイデアとか人間関係とか。そういうものが自分に生まれるリフレッシュ感が出せればいいなと思って描いた絵ですね。

──たむらぱんさん自身もコーヒーはお好きだとか。

めちゃめちゃ飲みます（笑）。家では豆を挽くまではいかないけど、ドリップで淹れてます。あれをやるのが好きっていうのもあるかも。

──MACHI cafeの味はどうですか？

やっぱりお店で淹れてくれるから香りが違うんですよね。そこはポイント高いなって。あと味もMACHI cafeはやさしい感じで、そこも好きなんです。ちょっと息抜きってときにも、ピッタリですね。

──そして第6回目のタンブラーのデザインは一般公募だそうなんですが、たむらぱんさんから何かアドバイスはありますか？

せっかく形になるので、深読みできる作品だと楽しめるんじゃないかなって思いますね。休息の時間という意味も含めて、ここに娯楽を詰め込むような気持ちでやると素敵なものになるのかなと思います。