久野美咲は「瀧川さん」、ホークは「ありさちゃん」

──まずはラジオの収録、お疲れさまでした！ お2人がご一緒するのは瀧川さんのSHOWROOMの番組（参照：瀧川ありさ - SHOWROOM（ショールーム））以来2回目なんですよね？

瀧川ありさ　そうですね。しかも久野さんの番組にミュージシャンがゲストで出るのは初めてらしくて。

久野美咲　はい。これまではいつもアフレコスタジオでご一緒している共演者の皆さんに来ていただいていて。瀧川さんみたいに同じ作品に携わっていても同業者ではない方にお話を伺うことがなかったので新鮮でした。

──出演アニメのテーマソングを歌っている方とお話する機会ってあまりないものなんですか？

久野　全然ないことはないんですけど、こうやって1時間じっくりお話したのは今日が初めてですね。SHOWROOMの番組もホークとして出演していたので（笑）。だから今日は心臓の音をマイクが拾っちゃうんじゃないか？ってくらい緊張したんですけど、1つ質問をしたらいろんな答えを返してくれるという感じで瀧川さんがリードしてくださったので、すごくお話しやすかったです。本当はパーソナリティの私がちゃんと進行をしなきゃいけないんですけど……。

瀧川　いやいやいや！ むしろおっとりと自由な感じでお話なさっていたのがすごく面白かったです！

──確かに進行台本にあった「（最近あったことなど）」っていうトークテーマを指示するト書きも普通に読んじゃったり、自由な番組ですよね（笑）。

瀧川　その感じがいいんですよね（笑）。一緒にお話していても楽しいし、リスナーさんもきっと久野さんに親近感が湧いてると思いますし。

久野　そうだといいなあ。でも台本に助けてもらうことは本当に多くて。今は最初のタイトルコールのところに（発言者名として）「ホーク」って書いていただいているから、ホークになりきって大きな声を出せるんですけど、番組が始まったばっかりの頃はそこに「久野」って書いてあって。久野美咲としてしゃべろうとすると第一声から震えちゃってたんですよ。

瀧川　それって6歳からお芝居の世界で活動なさってるからなんですか？ いざ役になりきるとなったらプロとして堂々と声を出せるというか。

久野　そういう感じかもしれないです。私は小さい頃から自分に自信がなくて、何かになりきったり演じたりしているときだけが唯一堂々とできる瞬間なので。ホークになってるときなら瀧川さんを「ありさちゃん」って呼べちゃうわけですし。久野のときは「瀧川さん」って呼んでたのに（笑）。

瀧川ありさの考える名前の話

瀧川　確かに突然「ありさちゃーん！」って呼ばれたからビックリしました（笑）。でもホークちゃんの声には普段の久野さんとはまた別のかわいらしさがあったし、しかもそのホークちゃんを演じてる久野さんは「やっぱりプロの役者さんだ」って感じだったから「すごいなあ」「さすがだなあ」って見ちゃってました。

久野　ありがとうございます（笑）。台本に「ホーク」って書いてあるとスイッチが入るというか、なんか思い切ったことができるんです。で、逆に「久野」って書いてあると「えっ、久野!? みんなホークを知ってラジオを聴いてくださってるのに久野が出てきたらガッカリするよ」って気がしていて……。

瀧川　絶対にそんなことないです！

久野　でも「七つの大罪」のイベントに出たり取材を受けたりするときも「ホーク役の久野美咲です」って自己紹介しながらも「ただの『ホークです』のほうがいいんじゃないかなあ」ってちょっと思っちゃうときもあるんです。

瀧川　あっ、それはわかります。

──瀧川さんにも思い当たる節が？

瀧川　普段の久野さんの声とホークちゃんの声のどっちも聞きたいから、久野さんにはこれからも「ホーク役の久野美咲さん」でいてほしいんですけど（笑）、「肩書きはホークだけでいいのに」っていう気持ちはわかりますね。これだけたくさんしゃべる人間でありながら、実は私も人見知りで。「瀧川ありさ」だからステージに立てるし、歌えるんです。