「大人は保険が欲しいんですよー」って

──日本青年館での大一番を経て、今年はついに全国区と。ニューシングル「元気売りの少女～浪花名歌五十選～」は“元気の押し売り”がテーマということで（笑）、スターダストのグループの中でもひときわ圧の強いたこやきレインボーの全国進出の第一歩にふさわしい楽曲だなと思いました。

春名　やっぱインパクトって大事ですよね。

根岸　そもそも名前が変やしな。

彩木　「たこやきレインボーってなんやねん」って話題にしてくれてることがうれしいので、何を言われてもとにかく話題を広めたいです。

──楽曲プロデュースは2ndシングル「なにわのはにわ」（2014年3月発売）、3rdシングル「絶唱！なにわで生まれた少女たち」（2014年9月発売）に引き続き、ヒャダインこと前山田健一さんですね。

春名　3曲目だから、前山田さんも「この子はこういう子だな」「こういうのが合うな」というのをよりわかってもらえてるなって思いました。

──前山田さんはレコーディングでも、個性をより伸ばそうと変な方法を取りますよね。

清井　変わってます。急に「ここちょっと付け足してみたら？」って言われたり。

春名　サビのパートで「まいまい（春名）をマネするまいまいの勢いでやって」って言われました（笑）。なんかわからへんけどやってみたら「それそれそれー！」って。

堀　ハイテンションやんな、常に。だからめっちゃ楽しいんですよ。うまいこといったら「いいねー！ ハイじゃあもう1本！」って。

春名　「大人は保険が欲しいんですよー」って。

彩木　失敗すると不安になるんですけど、前山田さんは面白いことを言ったあとで「じゃあもう1回やろうか」って、すごくポジティブな気持ちにしてくれるんです。

根岸　すごいよな。すごい優しい。

清井　録り終わったあとに「あなたはこういう声質だからこうやったら？」って1人ひとりにメッセージをくれるんですよ。ちゃんと見てくれているのがホンマにうれしくて。

ズレが生み出すたこ虹の個性

──「元気売りの少女～浪花名歌五十選～」でそれぞれ気に入っているポイントは？

堀　私はサビが好きです。「ちゃうちゃうちゃうねん」ってけっこう高音なんですけど……こんなん言うの変ですけど、メンバーの声質が合ってると思います（笑）。

清井　サビはほぼ「ちゃうちゃう」なんですよ。すぐ耳に残ると思うし、大阪っぽさが出てるのがいいなって。全国進出がこの曲でよかったなあって思います。

根岸　全員音程を一緒にしろって言われてなくて、みんな自分が言いたいふうに「ちゃうちゃうちゃうねん」って歌ってるんですよ。ちょっとずつちゃうけど、それがいいんかなって。

──5人の個性が集まった声が、たこやきレインボー独自のユニゾンになっているんだと思います。

彩木　うんうん。私は「くらえ元気玉」のとこが好きです。自分のパートとか関係なく、歌詞がいいなって。私たちが皆さんに元気をもらってるんで、次はその元気をまとめて食らえー！みたいな。

春名　私は「反省はしない 後悔はする」のところが……。

堀　逆です逆です。

──それじゃすごくだめな人ですね。

春名　ああ、「後悔はしない 反省はする 愚直に前向き!!!!!」のとこが好きです。この歌詞を聴いただけで前向きになれる。

清井　うん。前山田さんの歌詞ってほんま耳に残るし、すごいよなあ。

彩木　ド天才やと思います。

──漫才のパートはどうですか？

彩木　曲に合わせて漫才をするっていう、すごいクオリティの高いパートなんですけれども……。

堀　自分で言うな！

彩木　れんれん（根岸）と2人で漫才やるのは、ホンマに漫才やってるみたいで楽しいです。

根岸　楽しいなあ。

元気を押し売りするために

──全国区で勝負をしていく上で、皆さんにとって必要なことはなんだと思いますか？

清井・根岸　体力。

彩木　即答やったな。

清井　先輩たちのライブを観ていると、何曲も連続でやったりとか、私たちに足りないところがいっぱいあるなって反省することが多くて。先輩方に少しでも追い付けるように、もっとがんばっていかんとなって思います。

──今回のシングルで新曲が4曲増えますし、ライブでのレパートリーも増えるわけですから、必然的に長丁場のライブや連続披露に対応するための体力は必要でしょうね。

彩木　体力がないと元気があげれないし、元気を押し売りするためには元気が売り切れちゃったらだめだから。

堀　この前しゃちほこ姉さん（チームしゃちほこ）のライブを観させてもらったんですけど、私たちと何が違うって、技術的なことはもちろん、ほかにも何かあるような気がして。何かが違ってて、それが足りひんのやと思いました。それが何かを探したいと思います。

春名　先輩に「体力ってどうやって付くんですか」って聞いたんですよ。そしたら「やっぱり（ライブの）数をこなすのが大切」って。だからシングルのリリースツアーもがんばっていこうと思います。

根岸　技術面もあるけど……（言葉が出ずジェスチャーで）。

彩木　ハート？

根岸　うん。ハートを……ブレイク。ブレイク？

清井　ブレイクしたらあかんやん。

根岸　うーん……。

彩木　文字だとわからへんと思うけど、今れんれんは激しい動作をしています。

根岸　あーんもう！ うまく伝えられないんですよ。いろんなとこに行って、行って、いろんな人にいろんな思いをこうやって、バーッて。あはははは（笑）。

彩木　わかるよー。わかりますよー。

堀　れんれんの話の途中悪いけど、今日の咲良、変よな。ずっと変やで。

春名　なんか張り切ってるで。

彩木　なんか、最近こういうインタビューで話すのが楽しいと思えてきたんです。

堀　今までは楽しくなかったん（笑）。

彩木　緊張してたんやと思う。質問に答えるのが苦手で、どんな思いを伝えたらいいのか全然わかんなかったんですけれども……。

堀　けれども（笑）。

彩木　けれども（笑）、インタビューで自分の思いを伝えるのが楽しいなあって。

春名　自分を出せるようになったんやな。

彩木　しゃべってるとグチャグチャグチャグチャーってなるんですけども、みんなの気持ちがそのまま伝わればいいなと思います。

トップを目指して「絶対！甲子園出場」

──全国でトップを目指しますか？

春名　目指しましょう！

根岸　目指したいです。

──トップを獲ってどうします？

彩木　おいしいもん食べる。

清井　えー!? それだけー？

堀　トップってどこ？

清井　わからへん。

──なんでしょうね。チャートもあるでしょうし、「日本のアイドルと言えば」「日本の歌手と言えば」という質問に真っ先に名前が挙がる人は間違いなくその時代のトップでしょうね。

堀　今は北島三郎さんですよ。

──グループとして目指している目標は……。

一同　いっせーので「絶対！甲子園出場」です！

──そこは結成当初からブレないんですね。全国を制覇した上で甲子園を目指すと。行けると思います？

堀　今は行けないです。

彩木　でもいつかは行けると思います。てか行けます！

春名　夢は大きくって言うじゃないですか。それを実現できるように今はひたすらがんばります。ええこと言った、今。