ナタリー PowerPush - tacica
スタッフが語る、tacicaの5年間とこれから
猪狩翔一 メールインタビュー
──デビュー5周年を記念した作品に「jibun」というタイトルをつけた理由、このタイトルに至った経緯を教えてください。
以前から自分の創る曲のイメージに一番近い言葉だなと感じていた事。それと誰でも自らを指す時に使う“じぶん”という言葉をタイトルにする事で、この作品が聴いてくれる全ての人のモノになればと。
──制作はいつ頃から、どんな形で進めていましたか?
レコーディングは今年に入ってからです。曲自体は相当前に出来ていたものもありますが大半は去年の夏の終わり頃から徐々に創っていった感じです。
──今回はどんなアルバムを作りたいと考えていましたか?
特に奇を衒うでもなく、ここまで僕等が経験してきた事、その内、しっかり自分達に染み込んで身になった事を素直に表現したいと思ってました。
──レコーディングの作業時にこれまでの作品とは意識して変えた部分、結果的に変わった部分などはありましたか?
自分達で感じる変化は確かにあるんですが、言葉にするのが凄く難しいです。作品毎に意識して変えてる部分というのは個人的にはないです。ただ生活していると日々感じる事など精神的な変化は明らかにあって、それを音楽で表現出来ればとは常に思っていて、結果それが音に現れてる様に思います。そしてそれがやりたい事です。
──バラエティに富んだ5曲が収録されていますが、どの曲からもこの先に進んでいこうとする意志が感じられます。猪狩さん自身がこのアルバムに込めた具体的なテーマや思いは何でしたか?
一貫して僕は“人間”をテーマにして来たんですが、これまで以上にその事を制作中ずっと考えてた様に思います。それだけでした。
──完成した「jibun」を聴いてみての猪狩さんの感想を教えてください。
まさに現在のtacica、特に今3人で音楽を創る意味や喜びが記録された作品になったと思います。
──5周年を迎えて、今後の目標ややっていきたいことはなんですか?
バンドを組んだ時と全く変わってなくて只、自分達の好きな音楽を創って、それを持ってライブをする。それを続けたいです。
──最後にこのページをご覧のファンの皆さんに一言お願いします。
“jibun”無事出来上がりました。聴いてくれた人にとっての“jibun”になれば凄く嬉しいです。
ニューアルバム「jibun」/ 2012年6月27日発売 / SME Records
CD収録曲
- CAFFEINE 咖啡涅
- RAINMAN 雨人
- HUMMINGBIRD 蜂鳥
- ANIMAL 動物
- SUN 太陽
初回限定盤 DVD収録内容
- 黄色いカラス
- 人間1/2
- HERO
- 人鳥哀歌
- メトロ
- アトリエ
- 神様の椅子
- 命の更新
- ドラマチック生命体
- 不死身のうた
tacica(たしか)
005年に札幌で結成されたスリーピースバンド。メンバーは猪狩翔一(Vo, G)、小西悠太(B)、坂井俊彦(Dr)の3人。札幌を拠点としてライブ活動をスタートさせ、叙情的な世界観と骨太のロックサウンドが絡み合うステージで、着実にファンを増やしていく。2007年6月発売の初音源「Human Orchestra」は各種インディーズチャートで1位を記録した。2008年10月に所属レーベルをSME Recordsに移し、さらに活動を充実させる。2009年には2ndフルアルバム「jacaranda」をリリース。バンド史上最大規模の全国ツアー「パズルの遊び方」も大成功のうちに終了した。2010年4月、全国ツアーと初の日比谷野外大音楽堂ワンマン公演を目前に控えて、坂井の急病により予定していた全公演を休止する。その後同年9月に坂井が退院してバンドに復帰。2011年3月に約1年ぶりとなるシングル「命の更新」を発売し、4月には約2年ぶりのオリジナルアルバム「sheeptown ALASCA」をリリースした。2012年6月、デビュー5周年を記念したミニアルバム「jibun」を発売する。
2012年7月20日更新