バンドとYouTuberで活動する2組のスタンスの違い
──今回、夕闇とノンラビのツーマンライブが決まったときはどう思いました?
ともやん 「やっと来たか」と思いました。
小柳 むしろ「やってくれるの?」って感じ。勝手にノンラビサイドから夕闇NGになってたのかなって(笑)。この2組がなんで対バンしないんだろうとは、お客さんも思ってたはず。
達也 バンドでありつつYouTuberという共通点があるから仲がいいと思われてる節はあるよね。でも、俺らのワンマンのタイミングによっては今回の対バンだって実現しなかっただろうし。
小柳 ノンラビならきっと出てくれてたでしょう?
達也 いや、タイミング次第では本当に出られないよ(笑)。
小柳 まあそうか(笑)。そういう意味ではタイミングが本当によかった。でももしコロナの影響がなかったら、もっと早いタイミングでやってたとも思う。
ともやん そもそもノンラビってコロナ禍になってからライブやってないよね?
達也 そう。2020年の12月にメジャーデビューだけしてずっと曲作ってたから。
小柳 そのイメージを持ってたからこそ、こういう対バンとかも誘わなかったのもあるな。今回いいタイミングでできたところはあるんですけど、機会があればツアーだって一緒にやりたいですよ。東名阪とか回りたいな。
達也 もうぜひぜひ。毎日でも対バンしましょう!
晴人 毎日はマンネリになるでしょ(笑)。
小柳 絶対に仲悪くなる(笑)。
晴人 でも俺ら、そういうバンド仲間がいないんだよね。ずっと自分らだけでやってたから。「いかに対バンしないで売れるか」みたいなことを考えて活動してた。
ともやん 対バンのイメージ、確かにないね。
小柳 なるほどね。そういうのがあったんだ。逆に夕闇はそういう考えがなかったな。いろんな人たちと対バンしたいけど、俺たちってキモいジャンルだと思うから、ド直球のラウドロックバンドに声をかけられるかと言ったら無理だよね。もし自分たちが逆の立場だったら嫌だろうなって思うもん(笑)。でもちゃんとバンドとしての力を付けなきゃと思ってるからこそ、ワンマンも対バンもやってるんですよね。
配信ライブならではの見どころ
──今回のツーマンライブはuP!!!で生配信されます。ノンラビはこれまで配信ライブをやったことがないそうですね。
達也 コロナ禍になってこの2年、配信ライブはやらないと決めて過ごしてきました。世に出ているライブ映像はメジャー1stシングル(2021年5月発表の「三大欲求」)の初回限定盤に収録したのと、あとはテレビに出たときのがあるくらい。そんな2年の間にメジャーでアルバム2枚とシングル1枚を出しているから、ワンマンでセットリストからあふれる曲が出てくるんですよね。今回の対バンでは、そういう曲も取り入れたいので、会場に来られる人も配信で観る人も楽しみにしていてほしいです。ノンラビが初めてライブで演奏する曲もあると思うので。
小柳 夕闇は1回だけ、新木場で配信ライブをやったことがあります。「2枚目の夕闇に誘いし漆黒の天使達」(2021年6月発表の2ndアルバム)をリリースしたときに。すごくいいライブができて、よかったんですよ。配信でしかできないような演出を仕込みに仕込んで、凝りすぎちゃって超大変だから「もう次はこのハードルを超えられない」って思った(笑)。
達也 そんなに? 気になるな。
ともやん あのときの配信ライブは普段のライブとは別物だったね。映像も使ったし。
小柳 なので今回の配信では俺らはカメラを無視します(笑)。逆に言えば、普段通りのライブを切り取っていただくような配信になると思います。俺らとノンラビのツーマンは2度とないかもしれないし。
晴人 いやいや、さっきの対バンツアーの話はどうしたん!
小柳 人なんていつ死ぬかなんてわからないからさ。そういった意味では、どのライブだって毎回1回限りだし、それこそがライブだと思ってるんですよ。配信でも観られるうちに観ておいたほうがいいと思う。記念すべき初ツーマンでもあるし! それは今後ツーマンをやるにしても、「初めてのツーマン」は2度と観られるものではない。会場に来られない方には、ぜひ配信で楽しんでもらえたらうれしいですね。
「SYNERGY」で新時代の対バンを提示
──最後になりますが、「SYNERGY」への意気込みを聞かせてください。
千葉 夕闇がノンラビとツーマンするのも初めてですし、ネクライトーキーさんとも初めてのツーマンです。初めてが多い日なので相手から吸収できるものは吸収して、よりいい体制でこれからも活動できるようにがんばっていきたいです。
小柳 魔人ブウみたい……あ、千葉は「ドラゴンボール」読んだことないからわかんないか(笑)。カービィとかのほうがわかりやすい?
晴人 魔人ブウくらいわかるやろ?
千葉 わからない(笑)。
達也 たとえ話はどっちでもいいよ(笑)。
ともやん 夕闇、ノンラビのどちらのファンも見たことないような、すごいライブになるんじゃないかと思います!
小柳 すごさで言うと超サイヤ人3くらい? あ、ともやんは「ドラゴンボール」観てないんですよ、ごめんなさい。
晴人 じゃあ「ドラゴンボール」のキャラを出すなよ!(笑)
にっち ツーマンライブってある意味、勝負感があるんで楽しみです。だから俺たちはノンラビをブチ◯します! 「ブチ◯す」は伏せ字でお願いしますね。
晴人 そういう感じ!? こえー!
小柳 フリーザですね。
一同 ははは(笑)。
達也 たとえ話はあとで聞くよ。
小柳 メンバーが言ってくれたように、「やってやるぞ」っていう気持ちもあるし、「これを機に仲よくなるぞ」という気持ちもある。いろんな気持ちが混ざった複雑なライブなんで、複雑にやりたいと思います。よろしくお願いします!
晴人 ノンラビはさっき話したように本当に対バンをしないバンドなので、夕闇にはすごく貴重な機会をもらえました(笑)。本当に音楽業界で異色の2組だと思うし、きっとどちらのお客さんにも満足してもらえる対バンになると思います。僕もお客さんと同じくらいライブを楽しみたいです。
太我 正直、YouTuberを始める前から夕闇のことがめっちゃ好きだったんですよ。まさか一緒にツーマンできるなんて思ってなかったからうれしい。でもこの日の盛り上がりがどうなるかは、今後の関係性にも響いてくるだろうし、もしコケたら、その先のツーマンツアーもなくなるから(笑)。無理してでもお互い高め合って、今後の俺らの関係のためにも全力で楽しみたいね。
達也 そうだね。これまで僕らは人となりを知っていて、リスペクトできるバンドとしかツーマンライブをやってこなかったので、ReVision of Senceとツアーをやったくらいかな。太我が言ったように、夕闇は俺らよりも先にYouTuberバンドとして認識されていたから、先輩みたいな感覚がある。今回のライブに向けて、動画でも用意しました。「お互いの曲を交換してライブでやろうぜ」っていう、YouTuberをやってる同士だからこそできる、お客さんを沸かせる企画になってます。これはこの2組ならではという見せ方だと思うし、普通のバンドなら当日にサプライズでやるんだろうけど、ノンラビと夕闇はライブに向けた動画企画を先出しして当日を迎えるので、新しい時代のバンドの対バンの形を示せると思います。期待していてほしいですね。
小柳 こっちは歌詞を覚えるのに時間かかるんですよ。もしかしたら曲の途中、2Aまでしか覚えられないかもしれないから、「ここまで!」って変なところで終わるかもしれない(笑)。
晴人 まだ時間あるでしょ。がんばろう(笑)。
達也 俺らも3月14、15日でワンマンライブ4本やったあとにそっちの曲を覚えるんだよ。がんばろうよ(笑)。
小柳 曲交換はお互い難解だろうけど、それも楽しみだね。俺らの演奏がどこで終わるのか(笑)。
晴人 これだけ煽っておいて、しれっとやらない可能性もある(笑)。
小柳 当日どうなるのか、楽しみにしてほしいね。