10. 明け星

［作詞：北村岳士 / 作曲：北村岳士、田上陽一 / 編曲：松本淳一］

──この「明け星」もこれまでのしゃちほこになかったマジなタイプですよね。すごく美しい曲で、一番驚かれる曲かなと思います。個人的には一番好きです。

秋本　音楽がディズニーっぽい。

坂本　空の上で、宇宙船の丸い窓みたいなところから見下ろしてるイメージ。

大黒　わかるわかる。みんなこんなメルヘンチックな声出せるんだね（笑）。

安藤　この曲は最後まで全員でユニゾンで歌ってるんですよ。そこがいい。しゃちほこで全員で歌う曲は初なんです。

伊藤　どこでも気を抜けない（笑）。

──これまで変化球を投げ続けてきたしゃちほこにとっては、まさに“直球という名の変化球”ですよね。

咲良　うん。すごくきれい。

秋本　演奏をする人たちが、しゃちにはもったいないぐらい豪華になっちゃったって言ってました（笑）。

安藤　もっと表現力がある方に歌ってもらいたいです（笑）。

11. よろしく人類

［作詞・作曲・編曲： youth case］

──そして続く「よろしく人類」も、サウンド的にはこれまでのしゃちほこにない王道のアイドルソングで。タイトルだけ見たときはいつもの調子かと思いましたけど（笑）。

坂本　振り付けもアイドルアイドルしたところがあるから、「うわっ、アイドルだ」って（笑）。

伊藤　うちらにもこういう曲を歌っていいときが来たんだね（笑）。

──それをシングルではなくアルバムの中だけでやってるのが、ある意味しゃちほこっぽいのかなと。

全員　あー。

安藤　「この曲はPVがあります」って言われたから「あーやっとアイドルっぽいPVが作れるのかな」って思ったら、まさかのアニメーションで。やっぱりしゃちほこでした（笑）。

──“王道のアイドル”をやることについて、皆さんはどう思ってるんですか？

全員　……うーん。

伊藤　うちらはできないよ。

──王道をやりたいという願望はないんですか？

大黒　絶対やだ！ このまんまでいい！

坂本　たまにあればいい（笑）。

伊藤　田舎くさいんだもん、うちら。

──チームしゃちほこという名前が付いた段階で王道から逸れる運命にはあったと思うんですけど（笑）、ここまでやってきた今、それがこの6人には合っていたと。

安藤　最初はエッ？と思ったけど、一番合ってるのがここだと思う。このグループが私たちにとっては一番落ち着く場所。

咲良　いいこと言うね。

12. カントリーガール

［作詞・作曲・編曲：浅野尚志］

安藤　これすっごい好き！ さすが浅野くん。

坂本　これは泣ける曲だよね。

──サウンド的にはけっこうカラッと明るいカントリーソングだけど、皆さんにとっては泣ける曲なんですね。

大黒　歌詞がヤバい！ 故郷系は泣けます。

咲良　1人暮らしの人はホームシックになると思います。サビが泣けるんだよね。聴くぶんには（笑）。歌うと高いから大変！

──もっとも泣けるポイントは？

咲良　ほーちゃん（秋本）の大サビがヤバい。

坂本　かわいすぎる！

秋本　みんなドキドキしながら聴くことになるって！ 安心して聴いてられないよ。「音外さないでー」みたいな（笑）。願っといてねみんな。

安藤　ホントいい曲。ライブに行けなくてなかなか会えない人に聴いてほしい。「心はいつも一緒にいるんだよ」って。

秋本　しゃちほこが心のホームみたいな？

安藤　心にしゃちほこが1つあれば寂しくない！

全員　いいねー！

13. 乙女受験戦争

［作詞・作曲・編曲：浅野尚志］

──「カントリーガール」でほのぼのしんみりと締めくくる終わり方でもいいのかなと思うんですけど、最後はおなじみの「乙女受験戦争」と。

咲良　ずっと聴いてくれてた人は、新曲でどんどん新しい形を見せても、最後にこれを聴いて安心すると思う。

秋本　「乙女」は限定販売だったから（参照：チームしゃちほこ、7777枚限定シングル「乙女受験戦争」）、好きなのにCD持ってないって人も多かったと思うんですよ。だから改めてCDになってみんなに聴いてもらえるようになってよかったなって。

そん！

──アルバムのレコーディングを通して、自分の中で何か新たな発見はありましたか？ 自分の知らなかった自分を見つけたような。

大黒　今までレコーディングで私全然ピッチが合わなくて、どうしてだろうってずっといろんなスタッフさんに相談してたんですけど、やっと自分なりのやり方が見つかったのが「カントリーガール」なんですよ。仮歌を聴きながら歌うとか全体のボリュームを下げて歌うとかいろいろいろいろ試して、やっとコツがつかめました。

咲良　すごい。私もがんばんないと。

秋本　私は声がヘンだからいっつも1人だけ浮いちゃうんですよ。あーほのかだってすぐにわかるけど、「colors」はちょっとなじめてるからよかった。

大黒　でも特長ない歌よりも全然いいと思うよ。

伊藤　そうだ！ 今の意見には反対だ！（笑）

咲良　ほーちゃんはなじんじゃダメだよ。

秋本　なじませてよ！

──では最後に、これからアルバムを耳にする人たちにはどんなふうに楽しんでほしいですか？

安藤　どうですか坂本先生。

坂本　やっぱりこのアルバムは……ヒマなときに聴くのが一番。ヒマでどうしようかなと思ったとき、やっぱり人間って寝ると思うんですね。その寝る時間がもったいないから聴いたほうがいい。

大黒　寝るのはもったいないの？

──寝る間を惜しんで聴けと（笑）。

坂本　だってどうせ夜には寝るんですよ。だから音楽聴こうよって。

伊藤　あと、ひつまぶしを食べながら聴けばいいと思います。

安藤　豪華だね。

秋本　どういうふうに聴いてというわけじゃないんですけど……みんな初回限定盤を買ってください。なぜなら初回限定盤はとってもお安いので（初回限定「聴く盤」は“初回生産限定ひまつぶしプライス”2400円）。早く買わないと、損！

大黒　そん！（秋本の声マネで）

安藤　そん！（秋本の声マネで）

秋本　はい。

スタッフ　ライブDVDが付いた「見る盤」と、36ページのブックレット「チームしゃちほこの踊る教則本」が付いた「踊る盤」もあります。

秋本　じゃあ全部買ってください（笑）。