音楽ナタリー Power Push - SUPER★DRAGON
9人の絆が生んだ“最初の衝撃” 1stアルバム完成
SUPER★DRAGONが1stアルバム「1st Impact」を発表した。
2015年9月に活動をスタートさせた彼ら。1年4カ月を経て発表したこの1stアルバムには、ミュージックカードで発売された初のオリジナル曲「HACK MY CHOICE」や2016年11月リリースのCDデビュー曲「Pendulum Beat!」など15曲に加え、リード曲「BROTHERHOOD」が収められている。
兄弟の絆をテーマにした「BROTHERHOOD」は、玲於、毅、ジャン、颯からなる年長組ユニットの「ファイヤードラゴン」と壮吾、洸希、彪馬、和哉、楽からなる年下組ユニット「サンダードラゴン」という2つのグループ内ユニットが存在するスパドラそのものを象徴したような楽曲。実際彼らは全国各地で行われたこのアルバムのリリースイベントを2つのユニットに分かれて行い、切磋琢磨しながらグループの絆を確かめ合った。
本作のリリースに際し音楽ナタリーでは9人にインタビューを実施。作品へ込めた思いやメンバー同士のチームワーク、未来の目標などについて話を聞いた。
取材・文 / 三橋あずみ 撮影 / 上山陽介
“CDデビュー”できない焦り
──SUPER★DRAGONの活動がスタートして1年4カ月での1stアルバムリリースです。皆さんはこのペース、「早いな」と思いますか? それとも「やっとだな」と感じる?
毅 「早いな」って思いました。昨年11月のシングルリリースのときは「やっとだな」って思ったんです。それまで僕ら、楽曲はミュージックカードでリリースしていたから。ほかのEBiDANのグループがCDでデビューする中、僕らはそれができない焦りもあったからそう感じたと思うんですが、アルバムの発売がこんなに早く決まるとは思わなくて。
玲於 僕もそうですね。
──確かに、スパドラは11月がCDデビューのタイミングではありますが、その前にミュージックカードやライブの中で楽曲をたくさん発表していますよね。これまでの活動を振り返って、成長につながったと感じるような印象的な経験はありますか?
和哉 僕は2つあります。1つは2016年の8月に「AsiaProgress~5th Anniversary~」で東京・国立代々木競技場第一体育館の舞台に初めて立ったこと。「先輩の超特急さんはこんな大きな舞台でワンマンをやっているんだ」っていうことを感じられたし、ほかのアーティストさんのパフォーマンスも観れてとても勉強になりました。もう1つは同じ8月にあった、僕らの3rdワンマン。このライブは自分たちもアイデアを出してライブ作りに参加できたので、それも成長につながったと思います。
毅 「AsiaProgress」ではたくさんのダンスボーカルグループの中で「なんとしても爪痕を残さないと」と思ったし、「新しいグループだから、若いから」っていう理由でナメられるようじゃダメだって思っていました。そういった意味でも、このイベントに一緒に出演していた超特急さんは“爪痕を残せる”グループなんだなっていうことがここで改めてわかった。超特急さんのステージは会場の一体感がすごくて「ああ、こういうことなんだな」って。僕らがやっている音楽の方向性は先輩とは違うけど、超特急さんの持つ全力さとか、僕たちにはまだまだ出せない部分がたくさんある。だから「見習わなきゃな」って思ったんです。
──超特急とは昨夏にコラボユニット「超☆龍☆特急GT」として一緒にパフォーマンスも披露されていましたよね。
玲於 はい。先輩たちはやっぱり見せ方がめちゃくちゃうまくて。同じ振りでも、自分の踊りと比べると見え方が全然違うんですよ。「こういう見せ方があるんだ」ってすごく勉強になりました。あと、リョウガくんがめっちゃ面白かったです。
一同 あははは(笑)。
玲於 リョウガくんが場の空気を和ませてくれてレッスンも楽しくできて。「こういうところから見習っていきたいな」って思いました。
洸希 僕は振りを覚えるのが苦手なんですが、先輩たちはたくさん教えてくれて、アドバイスまでくれたのですごくありがたかったです。「自分の中でリズムを刻んでいると、フォーメーションの移動タイミングもわかりやすいよ」とか。
玲於 ユーキくんは歌詞の意味を理解したうえで「ここはこういう表現で」とか「ここは笑顔で、もっと楽しそうに!」とか言ってくれました。ユーキくんは曲によって表情を変えたりする表現力が本当にすごくて。先輩のアドバイスを間近で受けられて、自分たちも成長できたと思います。
我ながら「いいチームだな」って
──そうだったんですね。では9人のチームワークは結成当初と比べるといかがですか?
颯 結成当初と比べたら、みんなが自分の意見をしっかりと発言できるようになったと思う。意見を出しやすい空気感を作れるようになったのは、チームワークが深まった証なのかなって。
壮吾 結成当初はファイヤードラゴンとサンダードラゴン、2組の間にあまり関わりがなくて少し壁があったんですけど、活動をしていくうちにその壁もなくなったよね。
──最初はやはり、年齢の差があった。
ジャン 最初はやっぱりありましたね。
毅 「なんでこの9人が同じユニットになったんだろう?」っていう単純な疑問みたいなものもありましたし。もともと僕と玲於、ジャン、颯は4人で、壮吾と洸希、彪馬、和哉、楽は5人でいつも一緒にいたから。でも、グループの活動の展開がこれだけ速いから距離が縮まる速度もそれだけ速い。特にジャンなんかは、サンダーの5人と楽しそうに絡んでるよね。最近は「いいチームだな」って、我ながら思います。
楽 ファイヤーの4人のことを全然知らなかったから、最初はジャンくんが面白い人だっていうこととかも全然わからなかったです。
──ジャンさんはどんなところが面白いんですか?
毅 顔? 顔?(笑)
楽 なんだろう……すべてが面白いです(笑)。
──なるほど(笑)。彪馬さんはメンバーについてどう思いますか?
彪馬 僕はこの中ではEBiDANに入ったのが一番遅かったんですけど、EBiDANに入って最初に憧れを持ったのが毅くんだったんですよ。
毅 ええー! 初めて知ったんだけど!(笑)
彪馬 初めて自分がステージに立ったのが毅くんのソロライブだったんですが、歌がとにかく心に響いて。「背が高くてイケメンだな」とも思ったし。
毅 ヤバい。あのときの自分に戻りたい。
彪馬 だから「今日からこの9人がSUPER★DRAGONです」って言われて毅くんと一緒のグループだと知ったときは本当に驚きました。
──そうだったんですね。では実際一緒に活動してみて、いかがでしたか?
毅 その質問、悪意ありませんか?(笑)
彪馬 見た目とは違いましたね。けっこうギャグをかましたりする、面白くて多才な人だなって今は思います(笑)。
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収録曲
- WILD BEAT
- HACK MY CHOICE
- BAD BOY
- ZEN-SHIN-ZEN-REI
- Ooh! Ooh!(Album Ver.)
- BIG DIPPER
- Pendulum Beat!(Album Mix.)
- The Survivor
- INAZUMA
- GETSUYOUBI
- MIKAZUKI
- ARIGATO
- hide-and-seek
- +IKUZE+(Album Ver.)
- BROTHERHOOD
- KITTO→ZETTAI(Album Ver.)
イベント情報
SUPER★DRAGON「Road to Real」
- 2017年1月21日(土)愛知県 アスナル金山
- 2017年1月22日(日)兵庫県 阪急西宮ガーデンズ
SUPER★DRAGON(スーパードラゴン)
スターダストプロモーションの若手俳優集団・恵比寿学園男子部(EBiDAN)から生まれたダンス&ボーカルユニット。メンバーは玲於、毅、ジャン、颯、壮吾、洸希、彪馬、和哉、楽の9人。2015年9月結成で、同日に行われたライブイベント「星男祭」でお披露目された。同年11月にミュージックカード「BIG DIPPER」「HACK MY CHOICE」をリリースし、各地でイベントを実施。2016年1月には東京・原宿クエストホールで1stワンマンライブを行った。5月に新作ミュージックカード「BAD BOY」を発表し、8月には東京・ステラボールにて3rdワンマンを開催。11月にはテレビ東京系アニメ「遊☆戯☆王 ARC-V」のオープニングテーマを表題曲とするシングル「Pendulum Beat!」でCDデビューした。2017年1月に1stアルバム「1st Impact」を発表。