曲中だけは、めっちゃ好きになれた
──初日公演のユニット曲のブロックでは、沖さんと中村さんの“沖舞”コンビが女性同士の恋を描いた「禁じられた2人」を歌いました。
沖 岩田陽菜さんや門脇実優菜さんとかと違って、私たちはイチャイチャするような仲よしではないんですよ。「禁じられた2人」は大好きな曲ですが、奈々さんから「この歌詞のときだけは目を見て! 恋して!」と言われたときは、「恋……!?」という感じでちょっと抵抗がありました(笑)。
──実際に披露してみていかがでしたか?
沖 いつものふざけあっている舞ちゃんのことは忘れて。そしたら曲中だけは、めっちゃ好きになれました。
矢野 だけは(笑)。
沖 普段も好きなんですけど、好きのジャンルが違うんです! 曲中はLikeじゃなくてLoveの好きでした。
中村 私たちはチームBさんのバージョンで披露したんですが、「キスしてください」というセリフを言うのがホントに恥ずかしくて。「奈々さん、私無理です!」と言ったんですけど、すごく目を輝かせながら「がんばって……!」と言われたので、「ああ、もうこれはやらないと」と腹をくくりました(笑)。あと、最後のセリフは沖ちゃんが考えたオリジナルのものになっていて。
沖 もともとは「眼鏡を外していいですか?」みたいなセリフだったんですけど、そこだけオリジナルに変えようという話になって。奈々さんに「沖ちゃんが考えたものだったらなんでもいいよ」と言われて、昨日のリハの直前くらいに決めました。今後は公演のたびに日替わりで変えていって、私たちが出ないときは別のメンバー用のセリフになったら面白いと思います。
ゲネで歌詞が飛ぶくらい緊張した
──今村さんは磯貝花音さん、門脇実優菜さん、田中皓子さんとダンスナンバー「涙の表面張力」を披露しました。
今村 ずっと歌ってみたい曲だったので、この曲をやると聞いたときはうれしかったですし、私は奈々さんのポジションに選んでいただいたんです。ゲネのときは奈々さんがいる前で踊って、歌詞が飛ぶくらいに緊張しました(笑)。でも、本番前に奈々さんのところに行って「何か気を付けることありますか?」と聞いたら、「そのままやれば大丈夫だよ」と言っていただけたので、本番はみんなノリノリで歌えました。
矢野 ダンスもめっちゃ難しいよね。
今村 そうなの。振り入れのとき、磯貝花音ちゃんがずっと悲鳴を上げてました(笑)。1番と2番で振りが逆になって、すごくややこしいんですよ。でも、みんなでカッコよく見える角度を一生懸命研究してがんばりました。
──ここまでシリアスなユニット曲が続いたかと思えば、次に矢野さんと甲斐心愛さんが「となりのバナナ」をキュートに歌唱します。
矢野 はい(笑)。「涙の表面張力」のバキバキなダンスのあとなので、どちらもより引き立つというか。雰囲気がガラッと変わるんですが、思い切り楽しんでもらおうという気持ちで歌いました。「となりのバナナ」は大人に憧れる女の子の気持ちを歌った楽曲で、心愛が「うなぎの皮を食べる人は大人だよね?」とか質問してきて、私がそれに答えるという構成になっています。かわいいだけじゃなく、ちゃんと2人の関係性がある曲で、私と心愛がいないときもほかのメンバーがそれぞれの役割を担当すると思うのでぜひ注目してほしいです。あとサビ以外の振りがあまり決まってなくて、手振りや間奏のセリフも毎回変えられたらいいですね。
船上劇場から始まるストーリー
──「僕たちの恋の予感」初日公演では、4thシングルのカップリング曲「奇跡という名のストーリー」が初披露されました。
今村 この公演のために作っていただいた曲で、私は「ここから始まる奇跡という名のストーリー」という歌詞の「ここから」の部分が好きなんです。STU48は劇場公演を大切にしているグループなので、船上劇場で始まるストーリーがあるんだなと。
矢野 奈々さんが振付師の方に一体感を出してほしいとお願いしてくださって。みんなで一列になるなど、一致団結しているところを踊りで表現しています。
沖 口頭で曲名を発表したとき、「奇跡」じゃなくて「軌跡」だと思ったファンの方がいたらしくて。ここまでのSTU48のストーリーを表した曲という解釈もできるんだなと思いました。私はもともとSTU48のファンだったこともあり、劇場がなかったときや、デビューシングルや2ndシングルの発売が延期になったときのことを考えると、「やっとストーリーが始まっていくんだ。がんばらなきゃ」という気持ちになりました。
──STU48として、また個人として2020年はどういう1年にしたいですか?
矢野 私、2019年は自分のことしか考えてなかったんですよ。自分のやりたいことを思いっきり楽しんでやっていて。でも、自分より歳下の2期研究生が入ってきたので、2020年はみんなを引っ張っていくつもりでグループのことを考えていきたいです。また去年はケガが多い1年だったので、今年はケガなく過ごすことを心がけていきます。
中村 私は2019年、今まで生きてきた中で一番ネガティブな1年だったんです。気持ちの浮き沈みが激しくて荒れ気味の1年だったので、2020年は周りを明るく笑顔にできるようになって、もっとSTU48に貢献したいです。
沖 私はまだSTU48の中での自分のポジションをよくわかってなくて、得意なことがあまりないと思っているので、自分のポジションを見つけていきたいです。あと運営もメンバーも炎上しないように、清く正しく活動していきます!
今村 私たち4人は今年成人を迎えるんです。2期研究生が入ってきたり、新公演が始まったりとSTU48がガラッと変わっていくタイミングなので、もっと成長していって後輩に頼ってもらえるような先輩になりたいと思います。STU48としても無謀な夢に立ち向かっていきたいですね。新公演で仲間との絆がさらに深まったので、2020年さらにがんばっていきます。
──今村さんは先日のTOKYO DOME CITY HALL公演で岡田奈々さんから新キャプテンに指名されました。その感想と新キャプテンとしての意気込みも聞かせてください。
今村 前からキャプテン就任の相談を受けていたんですが、単独コンサートのときは発表されるまですごく緊張しました。リーダーシップをとって皆をまとめるようなタイプの人間ではないですが、自分なりのやり方で、副キャプテンの福田朱里ちゃんと一緒に、応援していてよかったと思ってもらえるようなグループにしていきたいです。