「瀬戸の花嫁」に次ぐ瀬戸内のウエディングソングに
──まず1月29日にリリースされる4thシングルの表題曲「無謀な夢は覚めることがない」の印象を聞かせてください。
矢野帆夏 前作の「大好きな人」が切ない楽曲だったのに対し、4thシングルは夢を諦めないことを歌っていて、強気でカッコいい曲だなというのが第一印象で。私はどちらかというとカッコいい系の曲が好きなので踊っていて楽しいですし、MV撮影でも気持ちを入れやすかったです。「いつかこういう曲がシングルの表題曲になったらいいな」と前から思っていました。
今村美月 こんなテイストの曲をSTU48にいただけるんだとびっくりしました。MVを観たファンの方も「ひと味違うね。新しいね」と言ってくださっているので、私たちの新しい魅力を見てもらえると思います。今月のTOKYO DOME CITY HALLでの単独コンサートで初披露して、1曲目にパフォーマンスしたんですけど、イントロを伸ばしたり、客席から現れたりと登場の仕方も工夫して。ダンサーさんにも参加していただいて「カッコいい演出だな」と思いながら踊っていました。お客さんの印象にも残る初披露だったのではないかと思います。
沖侑果 これまでのSTU48の曲では歌詞の主人公が自分自身のことを歌うことが多かったんですけど、今回は命令口調というか、相手に対して言葉を投げかけていて。歌っていて新鮮な気持ちになります。
中村舞 「計画通りなんてあり得ないよ」とか、これまで紆余曲折あったSTU48にまさにぴったりな歌詞ですよね。
──今作には今村さんがセンターを務め、沖さんと中村さんも参加している「瀬戸内の妹」も収録されます。この曲は結婚を機に家を出る妹に対して兄が語りかけるような内容ですが、どのような気持ちを込めてレコーディングしたんでしょう?
今村 スタッフさんから「優しい気持ちになって、微笑みながら歌ってね」というアドバイスをいただいて、心からお祝いするような温かい気持ちで歌いました。どこか懐かしい気持ちになるメロディなので、小柳ルミ子さんの「瀬戸の花嫁」に次ぐ瀬戸内のウエディングソングになったらいいなと思います。
沖 歌唱メンバーはほとんど20歳を超えていて、タイトルを発表したときにファンの方から「『瀬戸内の妹』なのに妹メンじゃない!」と言われました(笑)。妹に対して歌う曲だから、お姉さんメンバーが選ばれたんだと思います。私には実際に妹がいて、あまり仲よくはないんですが(笑)、今日新幹線の中でこの曲を聴いていたら泣きそうになったので、妹がいる人にはグッとくる曲だと思います。
中村 逆に私には姉がいるので、妹側の気持ちもわかるんです。「しあわせになるんだよ」って言われたら涙が出ちゃうと思いますね。
新劇場公演ではメンバー同士の絡みに注目
──先日、岡田奈々さんプロデュースの新公演「僕たちの恋の予感」の初日を迎えましたが、ぜひそのことも聞かせてください(参照:STU48、キャプテン岡田奈々プロデュース公演が開幕!予想外の選曲でファン沸かす)。
今村 かわいい曲もカッコいい曲もしっとりした曲もあって、いろんな面を見せられるセットリストだと思います。12月に千秋楽を迎えた「GO!GO! little SEABIRDS!!」公演と違って楽曲をフルサイズで披露していて。セットリストもお客さんにとって意外な選曲だったのか、「観に行きたい」という声が多く聞こえてきて、さすが奈々さんだなと思いました。
──特に1曲目のAKBアイドリング!!!の楽曲「チューしようぜ!」は、予想外の選曲ですよね。
沖 そうですね。あまり披露されてこなかった曲なので。
矢野 それ以外の楽曲でもイントロがかかるたびに、「おおー!」という歓声が上がってました。
──=LOVE「手遅れcaution」のカバーもSNS上で話題になりました。
今村 STU48の支配人だった指原(莉乃)さんの書いた楽曲を披露できてうれしかったです。みんなもともとこの曲が好きだったので、ノリノリで踊ってました。あと、この公演では2人や3人といった少人数で歌うユニット曲が多くて、メンバー1人ひとりをじっくり見れると思います。
矢野 全体を通してペア振りが多いので、メンバー同士の絡みや関係性を楽しんでもらいたいですね。
沖 私たち沖舞(沖と中村)とか、ふうちほ(薮下楓と石田千穂)みたいなファンからよく知られているコンビじゃなく、意外と知られていない仲よしメンバーを教えてほしいと奈々さんに言われて。日によって出演メンバーが違ってもグループ内の関係性を楽しめる構成になっていて、奈々さんの愛を感じました。
──自身もメンバーだからこそわかることがあるんでしょうか。
矢野 いろいろと相談もしやすいですね。昨日の初日公演では「緊張すると思うけど、楽しむことが大事だから」と奈々さんに言われて。実際に楽しく公演を終えることができました。「ゴゴリバ」で培った表現を生かせた部分もあったと思います。
中村 「楽しむことを大事にしたい」という思いから、ペア振りを多くしてくださったんだと思います。「ここで顔を見合わせて」みたいな指導もいただきました。
次のページ »
曲中だけは、めっちゃ好きになれた