STU48が1月29日に4thシングル「無謀な夢は覚めることがない」をリリースする。
昨年11月に初の全国ツアー「STU48 全国ツアー2019 ~船で行くわけではありません~」をスタートさせたSTU48。4thシングルの発売決定は、12月14日に行われた福岡公演の中でサプライズ発表された。メンバーはわずか1カ月半後にリリースされるというスピード感に驚きつつ、その2日後には表題曲「無謀な夢は覚めることがない」のミュージックビデオの撮影へ。昨年4月に念願の船上劇場・STU48号のオープンを迎えた彼女たちは活動のスピードを緩めることなく年末まで駆け抜け、年明けの1月11日には岡田奈々がプロデュースする新劇場公演「僕たちの恋の予感」の幕を開けた。
音楽ナタリーではMV撮影後の12月に石田千穂、岩田陽菜、瀧野由美子、「僕たちの恋の予感」初日公演後の1月に今村美月、沖侑果、中村舞、矢野帆夏にインタビュー。全国ツアーや新劇場公演の感想、4thシングルの聴きどころを語ってもらった。
取材・文 / 近藤隼人 撮影 / 塚原孝顕
輪が広がった
──11月より初の全国ツアー「STU48 全国ツアー2019 ~船で行くわけではありません~」が開催されています。船上劇場での公演とはまた違った雰囲気のライブになったと思いますが、ここまで振り返ってみていかがですか?
岩田陽菜 仙台と北海道で初めてライブをしたんですが、公演後のお見送りで「来てよかった!」という声をたくさん聞いて、STU48の輪が広がったという実感が湧きました。これからもいろんな場所に行って、たくさんの人にSTU48のよさを伝えていきたいです。
瀧野由美子 STU48や船上劇場のことは知っていても、遠くてなかなか公演を観に行けないという声をよく聞いていたんです。特に北海道や東北の方など、初めてSTU48を観てくださった人たちに瀬戸内や船上劇場に興味を持ってもらえたんじゃないかなと思います。あと、私たちはまだ衣装の数が多くないので、ツアーで2つの新衣装をお披露目できたのもうれしかったです。ユニット曲のブロックではカバーしたAKB48グループのオリジナル衣装も着させていただいて、いつもと違う私たちを見せられたと思います。
石田千穂 劇場公演では私たちのカッコいいところを見せていますが、ツアーではアイドルらしいかわいいところも見せることができて、どちらも表現できたのがうれしかったです。
岩田 「アボガドじゃね~し…」の衣装がすごくアイドルっぽくて、以前から着たいと思っていたんです。ツアーで実際に着たときは「まゆゆ(渡辺麻友)さんの衣装だ……!」と感激しました。「呼び捨てファンタジー」もずっと好きだった曲で、センターのゆきりん(柏木由紀)さんのポジションをいただいて、「アイドルをやっていてよかった!」という気持ちになりました。
──ユニット曲は公演ごとに変わるんですよね。福岡公演では瀧野さんも「アボガドじゃね~し…」を歌っていました。
瀧野 どちらかと言うと、私は普段アイドルっぽいメンバーじゃないんですよ。石田千穂ちゃんや岩田陽菜ちゃんがそういうアイドルらしい役回りを担当する場面が多くて。でも「アボガドじゃね~し…」の衣装を着てみたらすごくふわふわでかわいくて、普段仲のいい福田朱里ちゃんとユニットで踊ることができて楽しかったです。ダンスの先生にも私が参加した曲の中で「アボガドじゃね~し…」が一番よかったと言ってもらえたので、挑戦してみることも大切だなと感じました。「ガラスのI LOVE YOU」というユニット曲の衣装も、普段の私だったら絶対着ないようなピンクのやつだったんです。
──ライブ以外の場面で印象的だった出来事はありますか?
石田 これまで遠征は日帰りが多かったんですが、全国ツアーでは泊まりの日もあって、手羽先やホタテなど各地の食べ物を楽しむことができました。北海道では前乗りしてイルミネーションを観に行って、門脇実優菜ちゃんと磯貝花音ちゃんが「小6かっ!」と思うくらいはしゃいで雪合戦してました(笑)。ゆみりん(瀧野)もかなりのガチ勢で、私はちょっと付いていけないなって(笑)。
瀧野 瀬戸内も雪が降らないわけではないですが、北海道ほど積もらないんですよ。しかも、さらさらな雪で当たっても痛くないので、メンバーやスタッフさんと雪合戦を楽しみました(笑)。
ホントに間に合うの?
──12月14日に行われた全国ツアーの福岡・DRUM LOGOS公演にて、1月29日に4thシングルがリリースされることが発表されました。瀧野さんは公演内で「私たちもまだ何も知らない状態で」と話していましたが、そこから1カ月半後にリリースというのはかなり急な話ですよね(参照:STU48、全国ツアー追加公演&4thシングル決定!福岡でファンと喜び分かち合う)。
瀧野 STU48は1stシングルと2ndシングルの発売が1回延期になっていて、どちらも発表からリリースまで半年くらい時間が空いたんですよ。なので、今回1カ月半後にリリースされると聞いて「ホントに間に合うの?」と思いました。選抜メンバーはライブが終わってすぐミュージックビデオの撮影の準備に入って、次の日にはもう撮影現場に行くというドタバタなスケジュールでした。
岩田 毎日が「わーっ!」という感じで進んでいって(笑)。でも、自分たちができる全力を尽くしました。MVは12月の海で裸足になって撮影して、すごく大変な思いもしましたが、「無謀な夢は覚めることがない」は聴いていて胸に来る曲なのでたくさんの方に愛してもらいたいです。
──過去3作のシングルと比べると、アップテンポで力強さを感じる曲です。
岩田 1stシングル「暗闇」や2ndシングル「風を待つ」にはゆったりした雰囲気があるんですけど、今回はもっとスピード感があるというか、STU48のイメージとは異なるカッコいい曲になっています。歌詞にも名言がいっぱいあるので、夢について悩んでいる人にぜひ聴いてもらって、その背中を押せればいいなと思います。
石田 共感できる歌詞がたくさんあるんです。私は褒められて伸びるタイプなので、2番の「そんな説教聞きたくないだろう」という部分を聴いて「確かに!」と思いました(笑)。
瀧野 私は優柔不断というか、何か聞かれても「どっちでもいいよ」と言っちゃうタイプで。与えられたことは全力でやるけど、自分の実力以上のことはあまりやらないんですが、「叶うわけない 願いだからこそ 手を伸ばし続けられる」「そんな低い星を見てどうする?」という歌詞に胸を打たれました。
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過酷だったMV撮影