ストレイテナー 結成20周年企画 第3弾 ホリエアツシ×ナカヤマシンペイ×日向秀和×大山純インタビュー|“今”を大事に歩き続けた20年とその未来

やりきった2度目の武道館

──2013年2月には再び日本武道館でライブが行われました。

2013年
  • 2月17日 ストレイテナー 10th Anniversary 2013.2.17 Live at 日本武道館「21st CENTURY ROCK BAND」を行う。
  • 5月1日 ベストアルバム「21st CENTURY ROCK BAND」をリリース。
  • 5月8日 渋谷CLUB QUATTROより"21st CENTURY ROCK BAND TOUR"を敢行。
    ファイナル12月7日の沖縄公演まで、全都道府県52ヶ所をまわる。
  • 9月11日 メジャー3rdミニアルバム「Resplendent」をリリース。
  • 12月17日~ "TOKYO FM present EARTH×HEART PROJECT ASIAN KUNG-FU GENERATION×STRAIGHTENER -10th Anniversary- ASIA CIRCUIT"としてASIAN KUNG-FU GENERATIONと共に韓国、シンガポール、台湾の3カ国をまわるツアーを敢行。

ホリエ 2度目の武道館はやりきった感覚がありますね。

日向 うん。

ホリエ ある意味、武道館でライブをするのは最後にしてもいいと思うくらい、僕は満足しました。

──ライブBlu-ray / DVD「Step Into My World TOUR 2016」のインタビューのときにシンペイさんが推していた曲がアンコールで披露した「MARCH」だったんです(参照:ストレイテナー「Step Into My World TOUR 2016」インタビュー|31曲に詰め込んだ変化、挑戦、熱狂)。で、2度目の武道館公演も同じくアンコールの最後に披露したのが「MARCH」なんですよね。

ホリエ ダブルアンコールで「MARCH」をやって。歓声じゃなくて拍手だけが鳴り響くっていうエンディングだったんですよね。

ナカヤマ あれはグッと来るものがあったね。

ホリエ いろんなバンドの人がうらやましがってましたね。それで、ライブの終わりのエンドロールで武道館公演の名前を冠したツアーの開催を発表したんです。

「お前たちが頼りだよ」に応える気持ちで

──2015年は終戦70周年の年でもあり、ホリエさんとシンペイさんの出身地である長崎に根差した活動が目立った1年だったと記憶しています。

2014年
  • 3月19日 ツアードキュメント&ライブDVD「ETERNAL ROCK BAND -21st CENTURY ROCK BAND TOUR 2013-」をリリース。
  • 6月25日 メジャー16thシングル「Super Magical Illusion」をリリース。
    夏は4年ぶりとなる"FUJI ROCK FESTIVAL '14"を始め全国各地のフェスティバルに出演。
  • 9月17日 メジャー17thシングル「冬の太陽 / The World Record」をリリース。
  • 10月22日 メジャー8thアルバム「Behind The Scene」をリリース。オリコン・ウィークリーチャート初登場4位にチャートイン。
  • 11月22日~ 全国4ヶ所の CLUB QUATTRO をまわるショートツアー"Swimming City Flying Circus TOUR"を敢行。
2015年
  • 2月4日~ "Behind The Scene TOUR"を敢行。
    ファイナルは台湾での初ワンマン公演、追加公演として豊洲PIT2days公演を行う。
  • 4月22日 メジャー18thシングル「The Place Has No Name」をリリース。
    テレビ東京系ドラマ「不便な便利屋」オープニングテーマに決定。
  • 7月15日 メジャー19thシングル「NO ~命の跡に咲いた花~」をリリース。
  • 8月5日 バンド初となるライブアルバム「Behind The Tokyo」をリリース。"Behind The Scene TOUR" 追加公演、豊洲PIT2daysの模様を収録。
    夏は数々のフェスティバルに出演。ホリエ、ナカヤマの故郷、長崎の "Sky Jamboree 2015" ではヘッドライナーを務める。
  • 11月11日 メジャー20thシングル「DAY TO DAY」をリリース。
    リリースツアーとして全国10ヶ所をまわる「FREE ROAD TOUR」を行う。

ホリエ これまで僕らは基本的に長崎出身っぽさがなかったんですけど、やっと地元のフェスに地元出身のバンドとして根を下ろせたのを感じたのが2015年ですね。

ナカヤマ この年のライブはよかったね。

日向 うん。すごくよかった。

ホリエ それまでは長崎でのライブって“お呼ばれされてる感”があったんですよ。そもそも呼ばれないことも多かったし。だけど2015年のときは「お前たちが頼りだよ」ぐらいのことを言ってもらって。それに応える気持ちで「NO ~命の跡に咲いた花~」って曲を書いたんです。

大山 この年の「Sky Jamboree」は記憶に残ってますね。出演者みんなよかった。

ホリエ 僕らはトリだったんですけど、出演者みんながストレイテナーにバトンをつないでくれた感じがあったんです。本当に感動的な1日でした。

日向 ホリエくんとシンペイは長崎出身ということもあって、終戦70周年のこの年は本当に気持ちが入った活動をしてたと思う。ライブが終わって「2人共、お疲れさま」って心の中で言ってたから。

ナカヤマ 心の中なんだ(笑)。

ストレイテナー ストレイテナー

気付いたら仲間たちに囲まれていた

──去年はコラボが多い1年でしたね。トリビュートアルバム「PAUSE~STRAIGHTENER Tribute Album~」のリリースもあり、外とのつながりが充実していた年だった印象があります。

2016年
  • 4月20日 メジャー21thシングル「シーグラス」をリリース。
  • 5月18日 メジャー9thアルバム「COLD DISC」をリリース。
  • 6月9日~ "Step Into My World TOUR"を敢行。全26公演。最終2カ所はNHK大阪ホール、昭和女子大人見記念講堂と久々のホールでのライブを行う。
2017年
  • 2月23日 Twitter発コラボ企画 漫画「シャープさんとタニタくんRT」ストレイテナーテーマソング「月に読む手紙」CD付き特装版をリリース。
    新曲CD付きコミックスというコラボが実現。
  • 3月1日 LIVE DVD / Blu-ray「Step Into My World TOUR 2016」をリリース。
    ツアー品川ステラボールと昭和女子大人見記念講堂の模様を収録。
  • 6月9日~ "BROKEN SCENE TOUR 2017"を敢行。青森と横浜では go!go!vanillas。名古屋と東京ではきのこ帝国。大阪、岡山、熊本では My Hair is Badと共演。全国7カ所をまわる。
  • 10月18日 初のトリビュートアルバム「PAUSE~STRAIGHTENER Tribute Album~」をリリース。
  • 11月15日 初のコラボシングル ストレイテナー×秦 基博「灯り」をリリース。
  • 11月4日~ "BROKEN SCENE TOUR 2017 AW" を敢行。
    ねごと、BIGMAMA、9mm Parabellum Bullet、ASIAN KUNG-FU GENERATION、ACIDMANと共演。更にワンマンを織り交ぜながら全国10カ所をまわる。

ホリエ コラボによってストレイテナーの新しい扉を開いてもらってる感覚がありますし、僕らもそういうアウトプットを歓迎する空気になっているんですよね。トリビュートアルバムは何年も前から計画してたんですけど、出すんだったらメジャーデビュー15周年の節目であり、結成20周年でもあるこのタイミングかな、と思って。

ナカヤマ タイミングはよかったね。それに同じ世代のバンドマンが変わらず活動していて、この作品に参加してくれたのも大きいですね。自分たちも周りのバンドも5年経ったらどうなってるかわかんないし。

日向 僕らはただ突っ走ってきただけだと思ってたんだけど、同世代のバンドにも後輩のバンドにもリスペクトをしてもらえる存在になってたんだよね。それはトリビュートを作ってみて改めて感じたことかな。

ホリエ ストレイテナーって孤高であろうとしてた時代もあったんですよ。でも気付いてみたら孤高な存在ではなく、たくさんの仲間たちに囲まれていた。そういうことを再認識できるのが周年のタイミングなのかなって。

──年表は2018年へと続きます。今後のことを皆さんはどう考えていますか?

2018年
  • 2月20日 バンド初となるマニアックセットリストワンマンライブ「STRAIGHTENER MANIA」略して"テナマニ"を新木場STUDIO COASTにて開催。
  • 4月11日 メジャー23th両A面シングル「The Future Is Now / タイムリープ」をリリース。
  • 5月23日 メジャー10thアルバム「Future Soundtrack」をリリース。

ホリエ これまで僕らは1年先を見据えるような活動をしてきてなくて。常に今のことを考えながら歩いてきて20周年を迎えることができたし、これからもそこは変わらないのかなって思っています。ただカッコいいバンドであり続けること、もっとカッコよくなりたいって思いは変わらないですね。

ナカヤマ 本当に僕らって次のライブをどうするかだけを真剣に考え続けて、ここまできた感じなんですよ。だから何年も先のことはイメージしていないし、次のライブのことを考えなくなっちゃうほうが怖いなって思っちゃいますね。

日向 ストレイテナーってけっこう熟しきってるバンドだと思うんです。熟したものをそのまま熟したようにも見せることができるし、もっとドライな形で見せることもできる。なんでもやれるバンドになっているっていうのは個人的にはすごく面白いんですよね。今のストレイテナーが一番面白いかもしれない。

ホリエ 最後、OJが締めてよ。

大山 俺かあ……今後のことってどれだけ言ってもわからないことだと思うんです。世の中何が起こるかわからないし、ひょっとしたら2、3日のうちに僕が死んじゃうかもしれないわけだし。

日向 死なせねえよ!

一同 (笑)。

大山 ありがとう。でも先のことってわからないことですから、今この瞬間を大事にしていきたいですね。今を大事にしていけば自ずと未来につながっていくんだと思っていますから。

※特集公開時、リリース情報に誤りがありました。訂正してお詫びします。
※特集公開時、プロフィール情報に誤りがありました。訂正してお詫びします。

ストレイテナー20周年企画
第1弾 ホリエアツシ×ナカヤマシンペイインタビュー
第2弾 ホリエアツシ×ナカヤマシンペイ×日向秀和インタビュー
第3弾 ホリエアツシ×ナカヤマシンペイ×日向秀和×大山純インタビュー
ストレイテナー「Future Soundtrack」
2018年5月23日発売 / Virgin Music
ストレイテナー「Future Soundtrack」初回限定盤

初回限定盤 [CD+DVD]
5184円 / TYCT-69128

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ストレイテナー「Future Soundtrack」通常盤

通常盤 [CD]
3240円 / TYCT-60117

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CD収録曲
  1. Future Dance
  2. タイムリープ
  3. After Season
  4. Boy Friend
  5. 灯り(ストレイテナー×秦 基博)
  6. もうすぐきみの名前を呼ぶ
  7. The Future Is Now
  8. Superman Song
  9. Last Stargazer
  10. 月に読む手紙
  11. Our Land
初回限定盤DVD収録内容

ONE-MAN LIVE テナモバ presents 'STRAIGHTENER MANIA' 2018.02.20 at STUDIO COAST

  1. REBIRTH
  2. Stilt
  3. STAINED ANDROID
  4. Dead Head Beat
  5. AFTER THE CALM
  6. WHITE ROOM BLACK STAR
  7. 星の夢
  8. BLACK DYED
  9. KINGMAKER
  10. LOVE RECORD
  11. 放物線
  12. TRIBUTE
  13. BERSERKER TUNE
ストレイテナー
ストレイテナー
1998年にホリエアツシ(Vo, G, Piano)とナカヤマシンペイ(Dr)の2人で結成。2003年のメジャーデビューのタイミングで日向秀和(B)が加入。さらに2008年には元ART-SCHOOLの大山純(G)が加わり、4人編成に。2009年2月には4人編成となってから初めてのフルアルバム「Nexus」を発表し、同年5月にアルバムを携えてのツアーファイナルとして初の日本武道館公演を開催した。ホリエはソロプロジェクト・entとして、日向はNothing's Carved In Stone、EOR、killing Boyのバンドメンバーとしても活動するなど、各メンバーがさまざまなバンドやプロジェクトで活躍している。2016年5月にアルバム「COLD DISC」を発表。同年6月より計26カ所の会場を回る全国ツアー「Step Into My World TOUR」を開催し、ツアーのライブ映像を収めたライブBlu-ray / DVDを2017年3月にリリースした。バンド結成20周年のアニバーサリーイヤーとなる2018年には4月にニューシングル「The Future Is Now / タイムリープ」を、5月にニューアルバム「Future Soundtrack」を発表した。

2018年9月18日更新