人工知能すごい！

──ここからはSpotifyのキュレーターの方にプレミアム会員が使用できるSpotifyの機能を解説していただきつつ、お二人にそれを体験していただこうと思います。PCとスマートフォンでは操作が多少異なりますが、今回は最も利用の多いスマートフォンのほうで。

スタッフ　スマートフォンの場合は、メインページとなる「Browse」を開いていただくと、Spotifyのロゴが入ったお薦めのオフィシャルプレイリストがトップに表示されます。毎日、時間帯によって表示されるプレイリストは変化します。プレイリストの中に好きな曲を見つけたら、曲名の右端に表示されている「…」から「お気に入り」をタップしていただくと、「My Library」のソングという項目にお気に入りの曲がどんどん蓄積されていきます。

村上　ダウンロードというところを押すとどうなるんですか？

スタッフ　ダウンロードした曲はオフラインでも聴けるようになります。

──インターネットに接続していなくてもその曲を聴けるんですね。

村上　飛行機の中でWi-Fi環境がなくても聴けるってことですね。普通は圏外だと聴けないですもんね。

スタッフ　あと気に入った曲を「お気に入り」していくと、Spotifyがユーザーの音楽の好みを学習していきます。なので、使えば使うほどにその人好みの曲を提案してくれるようになるんです。

村上　それはどのように解析しているんですか？ 音や周波数から解析しているのか、関連しているアーティストの曲をお薦めしてくれるのか。人って同じような音の曲を好むじゃないですか。

スタッフ　聴いている曲の特徴や聴取行動など、非常に多岐にわたる項目を細かく分析してるんです。

あっこゴリラ　それってあれですよね……人工知能的なやつですよね！すごい！（笑）

スタッフ　Spotifyには音楽の目利きであるキュレーターのみならず、アーティストやユーザーが作成するプレイリストと共に、こうしたAIがアルゴリズムで1人ひとりのユーザーの好みに合わせて作成するプレイリストがあります。Spotifyでは気に入ったプレイリストも簡単にフォローして、「My Library」のプレイリストの項目に保存することができます。

あっこゴリラ　超いいですね！ めちゃめちゃいい。あれ、私のソングのところにすでにいっぱい曲が入ってる。

スタッフ　iTunesと同期しているのかもしれません。

村上　iTunesと同期できるんですか？

スタッフ　はい。自分のiTunesに入っている曲を自分のSpotifyのアカウントでも聴くことができるんです。

知らないアーティストの曲を聴けるのが楽しい

スタッフ　Spotifyにはチャートもあるんですよ。

あっこゴリラ　これいいですよね。海外のチャートも日本のチャートもあって。海外ではこういう音が流行ってるんだなってわかります。

村上　ホントだ。すごいですね、これ。

スタッフ　再生回数のランキングにあたるトップ50と、バイラルチャートがあって。それぞれにグローバルチャート、国別のチャートがあります。

村上　バイラルってなんですか？

スタッフ　バイラルは口コミのチャートですね。ユーザーにSpotify上やSNSを通じてシェアされて聴かれた回数など、さまざまな計算をもとに作成されるチャートです。話題になっている曲やこれから流行りそうな曲をいち早く知ることができます。

あっこゴリラ　もうクリスマスソングが流行り出してますね（取材は12月初旬に実施）。私の知り合いのiriやScarf & the SuspenderSもランクインしてる。

村上　知らないアーティストもたくさんいます。そういった人たちの曲を聴けるのが楽しいですよね。

あっこゴリラ　時代がバラバラなのもいいですよね。

スタッフ　シェアの方法はとても簡単ですよ。「…」から「シェアする」をタップしていただき、TwitterやFacebook、メッセージやLINE、WhatsAppなど選択いただくだけで簡単に投稿できます。シェアされた曲はSpotifyのユーザーじゃない人も30秒間試聴することができるんですよ。プレイリストそのものをシェアすることもできます。

あっこゴリラ　すごい便利ですね。

スタッフ　プレイリストや曲の「…」をタップいただくとカバーアートの下にオリジナルのバーコードが表示されて、このバーコード画像からも簡単にシェアできるんですよ。バーコード画像を、Spotifyの「Search」ページの右上に表示されるカメラ機能で読み取ると、シェアされたプレイリストや曲を聴くことができるんです。

あっこゴリラ　へえ！ これを今日知れてよかったです。

村上　おしゃれですね。

スタッフ　アーティストの中にはライブ会場で配るフライヤーなどに新曲や自身が選曲したプレイリストのバーコードを印刷して、すぐに聴けるようにしている人もいます。カルヴィン・ハリスは今年の夏に新しいアルバムをリリースした際に、ロンドン市内のバス停の広告にバーコードを載せていましたよ。

あっこゴリラ　みんながそこに集まってバーコードを読み取るんですね。そのリリース方法めっちゃいい！ 私もそうやって曲をリリースしよう！

来年はSpotifyをたくさん使います

──ほかに特徴的なSpotifyの機能はありますか？

スタッフ　プレイリストではムード系のものが人気ありますね。例えば“コーヒーブレイク”や“ドライブ中”“雨が降っているとき”“二日酔いのとき”など、生活シーンや気分にあったプレイリストが豊富にあります。

村上　そんなのもあるんだ。すごく親切。「Surf's Up! ～波乗りソングズ～」というのもありますね。

──先ほどお二人は移動中に音楽をよく聴くとおっしゃっていましたが、そのシチュエーションに合ったプレイリストも探せますね。

スタッフ　 「Home Bound」という帰宅時に聴くことを想定したプレイリストも人気があります。また朝の通学、通勤時のプレイリストも。

あっこゴリラ　新しい音楽を知るきっかけにもなるし、すごくいいですね。

スタッフ　多くの邦楽作品のリリースがある水曜日には、毎週「New Music Wednesday」という新譜を集めたプレイリストが更新されます。一方、AI系プレイリストではフォローしているアーティストや好みの音楽を分析して、世界中のニューリリース作品からユーザーが好きそうな曲ばかりをまとめて毎週金曜日に届けてくれる「Release Radar」もあります。あと、自分で作成したプレイリストを「コラボプレイリスト」にすることで、友人などと何人かで1つのプレイリストを編集することもできます。

村上　仲間とドライブに行くときとかに使えますね。

あっこゴリラ　DJの人もガンガン使ったらいいと思う。

スタッフ　「Running」という、自分が走ってるテンポに合ったBPMの曲を流し続けてくれる機能も面白いですよ。少し速いかなと思ったら自分で調節することもできます。

あっこゴリラ　すごい！ こんな機能があるなんて知らなかったです。

──それと年末ということで、Spotifyでは今年1年間でよく聴いた楽曲をまとめた「My トップソング 2017」というAIプレイリストを各ユーザーにリリースしたんですよね。

スタッフ　各ユーザーが今年聴いた曲を集めたプレイリストと、まだ聴いていないけどきっと好きだろう、聴き逃してほしくないなという曲を集めたプレイリストがそれぞれ公開されています。

──お二人が今年よく聴いた曲や印象的だった曲はなんでしょう？

あっこゴリラ　私は12月の月曜レギュラーを務めさせていただいているJ-WAVE「Spotify TOKYO VAGABOND」で作ったプレイリスト、「Tokyo Vagabond Monday」に入ってる曲ですね。1曲には絞れないなあ。このプレイリストには私が「今年これ聴いたなあ」と思った曲たちがジャンルもバラバラで入っています。

村上　うーん、僕も1曲は選べないです。でも、今年の夏に母（UA）が日比谷野外大音楽堂で行ったライブに僕もゲストで出演して。そのときに共演した「雲がちぎれる時」という曲は印象に残っています。来年はSpotifyをたくさん使って、1年間で自分がよく聴いた曲のプレイリストを年末に聴きたいですね。