Spotify特集 あっこゴリラ×村上虹郎|2人が体験する新たな音楽との出会い方

昨年11月に日本で本格的にサービスを開始し、代表的な音楽ストリーミングサービスの1つとして日に日にユーザー数を伸ばしているSpotify。世界で1億4000万人以上のアクティブユーザーを持つこのサービスは、充実した楽曲数のほか、さまざまな気分やシチュエーションに対応した豊富なプレイリスト、SNSでの楽曲シェアなどをもとにしたバイラル(口コミ)チャートなど、ユーザーに寄り添った多くの機能をそろえている。

今回音楽ナタリーでは新たなSpotifyのCMソングを担当しているあっこゴリラと、CMに出演している俳優の村上虹郎の対談を企画。2人にSpotifyのさまざまな機能を体験してもらいつつ、音楽の楽しみ方などを聞いた。

取材・文 / 近藤隼人 撮影 / 須田卓馬

知らない世界が広がってた

──お二人は普段からSpotifyを利用していますか?

村上虹郎

村上虹郎 僕は今回のCMのお話をいただいてから、しっかりSpotifyを使うようになりましたね。使ってみたら僕の知らない世界が広がっていました。これから時間をかけてじっくり楽しんでいきたいと思っています。

──それ以前にほかの音楽のストリーミングサービスは使っていたんですか?

村上 もともとはCDを買うタイプだったのですが、今はSpotifyさんなどのストリーミングサービスも使っています。

──どんなときに使いますか?

村上 やはり曲を探すときや知らない音楽を聴きたいときですね。Spotifyはほかのサービスと比べるとお薦めしてくれる音楽の豊富さや、音楽のジャンルの捉え方がひと味違うなと思います。例えばポップスも従来の捉え方とは異なっていて。

──あっこゴリラさんはどうですか?

あっこゴリラ 私は今回のお話の前からずっとSpotifyを使ってるんですけど、まだフリー会員で。

村上 プレミアム会員とフリー会員は具体的には何が違うんですか?

Spotifyスタッフ どちらのプランでも4000万曲以上をすべて聴けるのですが、例えばフリーではスマホだとシャッフル再生になるところが、プレミアムでは広告が表示されず、いつでも自分の好きな順番で曲を聴けます。あと、より高音質で曲を聴くことができますし、ダウンロードしてオフライン環境でも音楽を楽しめます。このように付加価値機能やサービスをご利用いただけるのがプレミアムプランです。

村上 そうなんだ! プレミアム会員の料金はいくらなんですか?

スタッフ 月額980円です。今はキャンペーン中なので新規でプレミアムプランをお試しされる方は3カ月間100円で使えます。

あっこゴリラ Spotifyは好きなアーティストの曲を検索したら、その人の前のアルバムの曲や、関連したアーティストが出てくるからすごくいいですよね。1度使い始めたら抜けられなくなります。

聴いている曲のジャンルがカオスなことに

──お二人は普段、どんな音楽を聴かれるんですか?

あっこゴリラ うーん。私、土着的なヒップホップが好きなんですよ。M.I.A.とか。

村上 そうなんですね。僕は全然詳しくないんです、ヒップホップ。

あっこゴリラ 私もヒップホップ詳しくないですよ(笑)。村上さんはどんなのを聴きます?

村上 家でずっと流れていたのはThe Beatlesですね。

あっこゴリラ 私もThe Beatlesがルーツなんですよ! あとKing CrimsonやLed Zeppelinも。あの年代の音楽が大好きだったんです。それと1990年代のJ-POPとクラシックみたいな。

村上 クラシックも聴くんですか?

あっこゴリラ はい。ピアノをやってたので。

──そういうルーツがある中で、ヒップホップに触れるようになったきっかけはなんだったんですか?

あっこゴリラ

あっこゴリラ 私が聴いていた90年代のJ-POPにはヒップホップも入っていて。RHYMESTERとか、流行ってる音楽は知ってたんです。でもそこから掘り下げることはしなくて、ラジオから流れてくるのを聴いていた感じでした。私はラップをヒップホップのカルチャーに影響されて始めたわけではなく、ストレス発散のために始めたんです。愚痴りたくて音楽をやってたらラップになったみたいな(笑)。

村上 面白いですね。

あっこゴリラ それでラップをやっていくうちにヒップホップをちゃんと聴くようになっていって。でもヒップホップが好きと言うより、好きなヒップホップがあると言うか。私なりのヒップホップをやろうと思ってやっています。

──村上さんは最近どんな音楽を聴いています?

村上 今はカオスすぎてどう答えたらいいか困るんです。

──幅広く聴いているんですか?

村上 そうですね。今日なんかは民謡を聴いてましたし。

あっこゴリラ 民謡も聴くんだ! ヤバイね!

村上 洋楽だとMockyを聴きます。あとフィオナ・アップルやサラ・マクラクランといった女性ボーカリストの曲も。それと、ジブリのサウンドトラックも聴きます。以前はRed Hot Chili PeppersやOasisなどのバンドもよく聴いていました。

あっこゴリラ 私もレッチリ大好きでした。

村上 レッチリって毎回進化していると思うんです。新しいアルバムを聴くとちゃんと新しい音楽をやっていて。

あっこゴリラ 進化してる人っていいよね。間違いない。私も進化したい側だから。

演じる役がどんな音楽を好きかを掘り下げる

──どのようなシチュエーションで音楽を聴くことが多いですか?

あっこゴリラ 私は移動中がメインですね。スマートフォンで音楽を垂れ流して、気分で曲を変えていって。昔よりどんどんライトな音楽の聴き方をするようになっている気がします。家で聴くときもあるんですけど、それは濃密な時間になってしまって。BGMとしては音楽をかけないですね。

──村上さんは?

村上 僕も移動中が多いですね。ただ、僕は家でも音楽をよく聴きます。しっかり聴くこともあるし、BGMとして流すこともあるし。最近かわいいスピーカーをゲットしたので。MARSHALLのアンプ型になっているスピーカーなんですよ。

あっこゴリラ かわいいね! いいなあ。

村上 本物のアンプと同じようにBASSとTREBLEのツマミが付いていて、低音域や高音域を調節できるんです。夜に音楽を聴くときはBASSを抑えめにしています。

──あっこゴリラさんは自分のアーティスト活動に役立てるために音楽を聴くことはあります?

左からあっこゴリラ、村上虹郎。

あっこゴリラ 私は勉強のために音楽を聴くことはなくて。リスナーとして曲を聴いている中で、「あっ、これいいなあ!」とか「こういうのやりたい!」と発見することはありますね。

──なるほど。村上さんは役作りをするときによく聴く音楽はありますか?

村上 うーん。と言うよりも、僕は演じる役がどんな音楽を好きかっていうことを掘り下げていきます。

あっこゴリラ 楽しそう、その作業!

──では、自分が普段聴かない音楽を集中的に聴くことも?

村上 そうですね。僕はヒップホップに疎いのですが、前にRHYMESTERのMummy-Dさんと若者の海外留学を促進するキャンペーンのWebムービーを撮影して、ラップに挑戦したんです(参照:Mummy-D、留学への夢抱く“息子”村上虹郎とラップで会話)。そのときはMummy-Dさんから送られてきた音源をひたすら聴きました。仕事をしている中ではそういう音楽との出会い方もあります。映画でもリリック好き少年の役をやったことがあって(参照:村上虹郎が「解き放て!」と絶叫する「武曲 MUKOKU」ラップシーン公開)。そのときは自分が好きな志人さんや、ラップじゃないですが竹原ピストルさんの音楽を参考にしました。

あっこゴリラ なるほどね。じゃあ、NakamuraEmiさんとか好き?

村上 わからないです。教えてください!

あっこゴリラ シンガー寄りなんだけど、言葉が多めな歌なんです。

村上 あとでSpotifyで聴いてみます!

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人工知能すごい!

Spotify
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2008年10月にヨーロッパでスタートした、スウェーデン発の音楽ストリーミングサービス。2011年にアメリカに進出し、日本では2016年11月に本格的にスタートした。国内外4000万曲以上の楽曲をラインナップし、2017年6月時点で世界での有料会員数が6000万人超を記録。世界各国のキュレーターやアーティスト、音楽ファンが作成した膨大なプレイリストや、アルゴリズムに基づく独自のレコメンド機能を持つ。また、新進気鋭のアーティストが集まるライブイベント「Spotify Early Noise Night」も定期的に開催している。

あっこゴリラ
あっこゴリラ
元ドラマーという経歴を持つラッパー。作詞だけでなく、トラックメイクも自ら行っている。2016年1月にデビューアルバム「TOKYO BANANA」を発表。同年11月に5曲入りのCD「Back to the Jungle」をリリースし、表題曲のミュージックビデオは「本物のゴリラに会いに行く」をコンセプトにアフリカのルワンダで撮影された。12月に東京・WWWにてワンマンライブ「Back to the Jungle」 を実施。2017年1月に日本初の女性のみのMCバトル「CINDERELLA MCBATTLE」で優勝し、3月にはフリースタイルダンジョンに椿、FUZIKOと共にフィメールラッパーとして初出場を果たす。同年2月からは主催イベント「ドンキーコング」を3カ月連続で開催。11月に新作CD「GREEN QUEEN」を発売した。
村上虹郎(ムラカミニジロウ)
村上虹郎
1997年生まれの俳優。2014年公開「2つ目の窓」で映画初主演を果たし、「第29回高崎映画祭」で最優秀新人男優賞を受賞。2015年公開の映画「忘れないと誓ったぼくがいた」では早見あかりとW主演、9月放送のテレビドラマ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」では主人公の宿海仁太役を演じた。2017年には7月から9月まで放送された主演ドラマ「デッドストック~未知への挑戦~」、6月公開の映画「武曲 MUKOKU」、9月公開の映画「二度めの夏、二度と会えない君」「ナミヤ雑貨店の奇蹟」に出演した。