スペースシャワーが誇る良質な音楽動画コンテンツが集結した、音楽専門動画配信サービス「スペシャオンデマンド」。昨年始動したこのサービスでは、スペースシャワーTVで放送された過去の番組のアーカイブだけでなく、多数のオリジナルコンテンツを楽しむことができる。
音楽ナタリーでは「スペシャオンデマンド」の魅力を訴求する連載企画を展開しており、第1弾ではマキシマム ザ ホルモンのダイスケはん(キャーキャーうるさい方)とナヲ(ドラムと女声と姉)のインタビューを掲載した。第2弾ではカミナリの石田たくみ、掟ポルシェ、純烈の酒井一圭、パーパーのほしのディスコ、BiSのネオ・トゥリーズ、チャントモンキー、イトー・ムセンシティ部にオススメ番組3つを挙げてもらった。
構成 / 中野明子
石田たくみ(カミナリ)のオススメ3コンテンツ
「オタク IN THA HOOD」
これも「BLACK FILE」と一緒でアーティストの素が見られるのですが、あくまでもお部屋紹介なので「巣」が楽しめます。しかも魚眼レンズで撮ってるのでおしゃれ。
「Suchmostyle」
Suchmosのロケ番組。Suchmosにロケのイメージがなかったので普通に面白いです。
しかも#36、#37では僕らもロケに行ったことがある日下田藍染工房で藍染を楽しんでたので不思議な気持ちになりました。
- カミナリ
- 幼馴染のまなぶとたくみで2011年に結成。コンビ名はまなぶの母が命名した。2016年開催の「M-1グランプリ2016」で初の決勝進出。「どつき漫才」と呼ばれるスタイルで一躍その名が知られる。翌年2017年もファイナリストに名を連ねた。ともにヒップホップ好きで、TOKYO MXで放送中の音楽番組「激闘!ラップ甲子園への道」でMCを担当している。
掟ポルシェのオススメ3コンテンツ
「ザ・クロマニヨンズ『SIX KICKS ROCK&ROLL』SPECIAL ~虫とさかなとお笑いと、甲本ヒロト~」
同名アルバムのリリースタイミングで制作された、甲本ヒロトが気になる人と会って話すだけのシンプルな台本なし対談番組。空気階段とさかなクンというかなりゲストのキャラ強めの人選にもかかわらず、逆にゲストが聞き手になって「ヒロトいい話」を聞き出す構成。ヒロトとマーシーが一緒にディズニーランド行ったとか仲良しエピソードだらけで最高。さかなクンのキャラクタートークが薄く見えたのはじめてだよ! ナチュラルボーンキラー甲本ヒロトがいまもマーシーと仲良すぎな話だけでゲストトークを軽々凌駕する1時間番組。
「オタク IN THA HOOD」
人んち見るのって楽しいですよね! 登場するミュージシャンの曲知ってる知らないにかかわらず渡辺篤史の気持ちんなっちゃうっつうか。建物はまぁ置いといて、人の住まう様子を覗き見るのはピーピングトムならずともみんな大好きで当然。基本ミュージシャンのオタク拝見なのでシンセや打ち込み機材が見られるだけでもシンセ好きの俺にはいいんですが、ファンシーなパステルカラーのベッドカバーが印象的な部屋に住むフィメールラッパーちゃんみなんちにある数少ない本の大多数を占めるのがヤンキー漫画「ドロップ」とそのスピンオフ作品「チキン」と「OUT」だったり、呂布カルマの飼ってるウサギの名前が若旦那(湘南乃風とは無関係)だったり、人々の生活を垣間見るのは透明人間になった気分で実にたまらん。
「りんご音楽祭(2014、2015、2016)」
ガッツリ手前味噌案件としましては、長野県松本市りんご音楽祭の掟ポルシェ出演回が、今の時代には到底出来ない濃厚接触の極み頻出で、バカバカしさを通り越してなんだかエモい気持ちに。ちくわを使ったポッキーゲームに見せかけての男性客へのディープキッス(映像だと2015年はじゃがりこで代用)、ガムテープで胴体を合体させての拉致捕獲高速引きずり回し、缶ビールぶしゃー噴射からの飲まずに全部体に浴びる等、本当に酷いことだけやってお客様を喜ばせておりましたので今の時代に要確認。ちなみに2016年のDC BRAND'Sでは、SOFT BALLET「BODY TO BODY」をアテレコしながら藤井隆さんとステージ上ぐるぐる回るだけという、人の曲を使って最大限にふざけるやつの最高峰で本当にくだらない。あと佐伯誠之助の酷い歌もなにこれ感MAXで素敵。
- 掟ポルシェ(オキテポルシェ)
- 男気啓蒙ニューウェイブバンド・ロマンポルシェ。のボーカル&説教担当。音楽活動のほかに男の曲がった価値観を力業で文章化したコラムも執筆。著書に「男の!ヤバすぎバイト列伝」(リットー・ミュージック)などがある。その他、DJ、トラックメイカー、司会、俳優、声優など活動は多岐に渡る。
酒井一圭(純烈)のオススメ3コンテンツ
「ロックンロールが降ってきた日─甲本ヒロトと真島昌利─」
我が人生に於いて1番聴いてきたヒロトとマーシーのロックンロール。2人がずっとやってるからずっと聴いていられる。今回、盛岡に向かう新幹線でこの動画を見ました。マーシーがまさかの落涙。そこで俺も決壊です。参ったなあ。新幹線で泣いてる純烈って変じゃんか! 雪景色見てるふりしてマスクで拭いちゃお。私の人生をより面白くしてくれた2人にはホンマに感謝。きっと今日もいいステージになる!
「7ORDER / QUESTION ?」
インタビューを受ける彼らの表情は、アイドルとしての一面を引き受ける者もいれば、堅気なミュージシャンとしてのプライドを内包した佇まいの者もいる。しかしライブでのパフォーマンスシーンでは先程のインタビューシーンからうって変わり、アイドル的なオーラを放っていた者が猛々しいアーティストに、ミュージシャン然としていた者は驚くほどポップに笑顔と汗を振り撒いていた。覇者なき令和の時代にダークホースを見つけたぜ! この虹色軍団の天下統一、夢ではないぞ~!
「三浦大知 Look back at myself」
シンプルなファッションに身を包み、落ち着いた応対をする姿はさながら企業のCEOのようにも映る。現状と未来の向こう側にある僅かな光、そのイメージにフォーカスし続ける彼ならではの眼差しが印象的。自らの使い道を常に自問自答しているメッセンジャー、ダンサー、ファイターの貴重な証言集である。
- 純烈(ジュンレツ)
- 元戦隊ヒーロー出身の俳優を中心として、2007年に結成された歌謡コーラスグループ。メンバーは酒井一圭、後上翔太、白川裕二郎、小田井涼平の4名。王道のムード歌謡を歌うスタイルが大人の女性の支持を集め、2010年にシングル「涙の銀座線」でメジャーデビュー。健康センターやスーパー銭湯を回る地道な公演でファンを増やし、2018年には「NHK紅白歌合戦」初出場を果たした。最新作は2022年2月リリースのシングル「君を奪い去りたい」。
BiSのオススメ3コンテンツ
ネオ・トゥリーズ
「鹿野淳が語る90年代日本のロック必聴アーティスト」
BiSのネオ・トゥリーズです!
私が紹介させていただく番組は「鹿野淳が語る90年代日本のロック必聴アーティスト」です。
この番組は、音楽評論家 鹿野淳さんが90年代の日本のロックシーンを代表するアーティストを取り上げ、語りあげるスペシャオンデマンドだけの独占コンテンツです!
鹿野さんが音楽ジャーナリストとしてのキャリアを重ね始めた時期がまさに90年代だそうです!!
その時代を生きていて、その音楽を生で聴いて、直接本人からお話を聞いたりしている方なので、
鹿野さんしか知らない貴重なエピソードも沢山聞くことができて、とても面白いです!
そして、この番組ではTHEE MICHELLE GUN ELEPHANTとNUMBER GIRLを紹介している回があるんですけど……!
実はBiSは「BiS DiVE into ROCKS」という90年代後半~00年代前半の日本ロック史に名を刻む名曲の数々をカバーした、前代未聞と言ってもいいんじゃないか!?というとんでもないアルバムを出させて頂きまして。
そのアルバムには THEE MICHELLE GUN ELEPHANTの「スモーキン・ビリー」、NUMBER GIRLの「NUM-AMI-DABUTZ」も収録していて、このカバーアルバムを制作している時に私はたくさんの90年代ロックに触れ、音楽の幅をさらに広げてもらいました。
私はBiSで活動を始めるまで、あまりロックに触れてきませんでした。けどBiSになって、私たちより長く生きているスタッフさんやファンの皆や関係者さん達と音楽の話をしている時、そして何よりBiSの音楽をやっている中で、ロックな音楽、バンドを知れば知るほど好きになっていきました。
でも全然まだまだなんですけどね……
これからもっと知ってBiS、めちゃくちゃロックになりたいなって思ってます!!!
って……自分の話をしてしまいましたねっ!すみません!(><)
ロックの事をもっとよく知りたくてこの番組を見ていたのですが、THEE MICHELLE GUN ELEPHANTとNUMBER GIRLを紹介している回でも鹿野さんしか知り得ない話や、鹿野さん目線だからこそ出てくる言葉だったり、ネットで調べても出てこない情報というか、ネットで調べてもここまで詳しくは載ってないよな~~!なんてお話がたくさん聞けました。
ひとつのバンドをテーマに紹介してはいるけど、そのバンドの歴史について話したりするなかで、関わりのある他のバンドの名前もたくさん出てきたり、BGMでそのバンドの曲が流れてたりするので、ひとつの回で色んなバンドの事が知れちゃうので得した気分になりますっ!
今の時代、ここまで90年代ロックについて詳しくお話を聞けるのはこの番組だけなのではないかと思っています。
今の時代は機会も進化して色んな新しい音楽ができて……私も今どきの音楽や流行りの曲を好きになりがちだけど、自分が知らないだけで最高で素敵な音楽、グループはまだまだたっっっっっっくさんあるんだ!と気付かせてくれました。
伝説のあのライブを見れたの羨ましい~~! あのシーンを生で見れたの羨ましい~~! 当時生きていたかった~~!!って鹿野さんの話を聞いていて、羨ましく悔しい気持ちになる話がたくさんでした。
だからこそ、今自分たちがやってる音楽や、好きな音楽、ライブを最高に楽しむぞー!!!という気持ちにもなりました!
また、鹿野さんが熱く語っているのを見て、今度は自分たちがそのバンド、曲たちを次の世代の人達にどんな形でもいいから伝えていけたらいいなって思います。
ロックが好きな人にはもちろん、ロックを知りたいと思っている人は是非是非見てみてください!
以上、BiSのネオ・トゥリーズでした!
チャントモンキー
橋本絵莉子「日記を燃やして」スペシャル
元チャットモンチー橋本絵莉子さん、通称えっちゃん(敬称略)が、
チャットモンチー完結からどんな日々を過ごしていたのか、ソロを始めるにあたってどんな思いを持っていたのか、、、
関係者の質問や、インタビューによって明かされていく。
チャットモンチーとしてライブをするえっちゃんしか見たことない私にとっては、
大宮エリーさんと犬のお散歩をしているえっちゃんがすごく印象的だった。
インタビューでは聞けないような無邪気な笑い声、宇宙に対しての子どものような好奇心、
そしてワンちゃんにこんな風に話しかけるんだ!かわいい!!など、まさにオフのえっちゃんを覗き見している気分になった。
アルバム「日記を燃やして」のインタビューでも全く取り繕ってなくて、
言葉が真っ直ぐなところが本当にかっこよくて、やっぱり大好きだなあと思ったチャントモンキーでした!!
イトー・ムセンシティ部
「Suchmostyle」
2016年の私はSuchmosの魅力に気づいていなかった。
この番組を見てそのことを後悔しました。
この頃のSuchmosに出会って、2019年の横浜スタジアムのLIVEを観たのなら、
どれだけ大きな感動を持って生きてくのだろう…と想像するだけで宙を舞えそうでした。
バンドとしては多い“6人”が、同じものを目指していくことはすごく難しそうだなって思っていたけれど、
番組の回を重ねる毎に、ずっと6人で一つなんだということを感じることができた。
かつ、私がSuchmosの曲が好きな一つの理由、
「気張らない、身軽さ、居心地(聴き心地)の良さ」が本人達の一挙一動からも感じることができました。
是非、曲にリンクするような居心地の良さを観てもらいたいです。
#3のメンバーみんなでハンバーグを食べるシーンは特に好きです。
この番組を観ることができて本当に良かったです。
- BiS(ビス)
- イトー・ムセンシティ部、チャントモンキー、ネオ・トゥリーズ、トギー、ナノ3からなるアイドルグループ。もとは2010年にソロアーティストとして活動していたプー・ルイを中心に結成された。2期BiSが2019年5月に解散し、同年6月に第3期BiSが始動。2021年2月に日本クラウン内のBiSプライベートレーベル・ULTRA STUPiD RECORDSから6曲入り音源「KiLLiNG IDOLS」をリリース。最新作は2022年2月リリースのシングル「DA DA DA DANCE SONG」。
ほしのディスコ(パーパー)のオススメ3コンテンツ
「V.I.P.」
「V.I.P.」は、スペースシャワーTVがオススメする邦楽マンスリーアーティスト「V.I.P.」に選ばれたアーティストの特別番組です! 最新リリース情報や楽曲紹介、制作時のエピソードなどがたっぷりと聞けちゃいます! さらにロケ企画などもあり、ライブでは見れない素の感じやメンバー同士の雰囲気などを垣間見れたりするので、ファンの方には堪らない必見の番組です! この方ってこういう笑い方するんだなぁとかこんなお茶目な一面もあるんだなぁとかいろんな発見があると思います! 只今僕の崇拝するクリープハイプさんの放送回が観れますので、是非こちらも観ていただきたいです! 公開終了までに僕はもう1周したいです!
「スペースシャワー列伝」
スペースシャワー列伝は、歴史あるスペシャのライブイベントです!
今勢いのあるバンドや新進気鋭のアーティストの熱いパフォーマンスを観る事ができます! 生で観るのとはまた違った迫力をこちらで堪能できます! 僕も今スペシャでやらせていただいている「BOOM BOOM BOOMch」で紹介したアーティストさんもたくさん出られていますので、是非合わせてご覧いただきたいです! 「BBBch」もいつかオンデマンドで…。
「ローカリズム♪」
ローカリズム♪は、高橋優さんがVJを務め、毎回ゲストのアーティストの方と、ゲストゆかりの場所に行きゲストを深掘りしていく番組です! アーティスト同士ならではのトークなどもありとても見応えがあります! 高橋優さんの安定感あるトークも芸人としてとても勉強になります!! ゲスト行きつけのお店や思い出の場所を知ることができるので、これを観て是非聖地巡りをしてみては!
- パーパー
- マセキ芸能社に所属するほしのディスコとあいなぷぅによるお笑いコンビ。2017年にTBSが主催するコントの大会「キングオブコント」で決勝に進出し話題に。ほしのディスコの芸名は、彼がファンを公言するPerfumeの代表曲「チョコレイト・ディスコ」を由来としている。またほしのは、バラエティ番組「有吉の壁」のコーナー「ブレイク芸人選手権2020」で誕生したグループ・KOUGU維新に “丸ノコ”名義で参加しているほか、スペースシャワーTV「BOOM BOOM BOOM ch.」にレギュラー出演中。
2022年4月25日更新