音楽ナタリー Power Push - ソナーポケット

今、あえて“会いたい”を歌う

変にカッコつけないで本当の思いを書けるようになった

──ニューシングル「ONE-SIDED LOVE」は、テレビアニメ「虹色デイズ」第2クールのテーマソングとなっています。こういったアニメタイアップは新たなリスナーとの出会いのきっかけにもなりますよね。

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matty ですね。アニメきっかけでファンになってくれた人もけっこう多いんですよ。アニメ「ワールドトリガー」の主題歌として発表した「GIRIGIRI」(2014年11月発売シングル「GIRIGIRI / 笑顔の理由。」収録)で好きになってくれた男の子も多いし。そういうきっかけがいただけるのはすごくありがたいですよね。

ko-dai アニメだけじゃなく、CMにしろドラマにしろ映画にしろ、その作品の一部として僕らの楽曲が流れるのは何度体験してもうれしいしね。

──「虹色デイズ」とのコラボは今回で2度目。1クール目のテーマソング「ベストフレンド」は友情がテーマでしたけど、本作は恋愛にフォーカスした楽曲になっています。

ko-dai はい。前回とは違ったテーマの曲にしたいなっていう思いがあったので、今回は片思いをしている男子の気持ちを書いてみました。「虹色デイズ」の中にも片思いをしているストーリーがあるし、新生活が始まって少し経った今の時期は全国的に片思いがあふれますからね(笑)。そういう人たちにとって一筋の光になったらいいなっていう思いを込めて。

──思いを寄せる相手に対して一歩を踏み出せない男子の感情がリアルに描かれていますよね。

matty 草食男子な感じ? そういう言い方はもう古いか(笑)。

ko-dai まあでも、誰しもがこういう経験ってあると思うんですよ。だって恋の始まりは誰だって基本的には片思いですから。そういう状況のときに感じることを細かく描写したので、「あるある」と思って聴いてもらえたらうれしいですね。大サビでは、一歩踏み出す決意を描いたりもしてるので。

──大サビで本音がポロッとこぼれてるのもいいなと思いました。ほかの男に取られるのはイヤだっていう。

ko-dai 昔の僕らだったら、君がほかの誰かと結ばれて幸せになったらそれでもいいよって歌ってたと思うんですよ。でもリアルを追求すると、そんなふうに思えるわけねえじゃん、みたいな(笑)。

matty 男なら絶対自分のものにしたいって思うもんね。

eyeron そういう書き方ができるようになったからこそ、より現代の中高生たちをはじめとする男子にグッと寄り添える曲になったと思うしね。

“会いたい”曲がシーンにあふれたことでみんな変化球を狙うようになった

──この曲は、イントロで「バラードか?」と思わせておいて、一気にBPMが上がっていく構成で。全体的には疾走感が気持ちいい仕上がりになっています。

matty(DJ)

matty ちょっと映画のサントラのような構成にしたいなっていう思いがあったんですよ。シーンによって緩急がある感じというか。それがいい形で盛り込めたとは思いますね。これはもうライブでやってるんですけど、かなり盛り上がります。

ko-dai ライブ映えする曲になったよね。ストリングスの美しさとビートの力強さが絶妙なバランスで融合している感じは僕ら的にも新鮮な印象でした。アニメサイドからの「スピード感のある曲を」っていうオーダーを踏まえた上で、生田真心さんが最高のアレンジをしてくれました。

eyeron サウンド的な高揚感があるから、歌っていても気持ちがアガりますからね。今回、俺はいつもよりちょっと下のキーで歌ってて。

──確かに低めの声を使ってますよね。ちょっと新鮮な印象でした。

eyeron 自分の中でもそれが新しくてよかったなって思ってます。

ko-dai ちょっとラップっぽい雰囲気もあるしね。

eyeron そうだね。ko-daiが1番と2番で違ったフロウでAメロを歌ってたりもするし、曲の中に面白いポイントをたくさん詰め込めた楽曲だと思います。そういう部分がライブで映えるポイントにもなってるんだと思うし。また新たなソナーポケットのラブソングの見せ方ができたんじゃないかな。

ko-dai 俺的には、「逢いたい」をリフレインするメッセージ性の強いサビがけっこう好きっすね。1回聴いたら耳にこびり付くと思う。今回の曲はスルメのように噛めば噛むほど味が出るっていうのではなく、一聴したときのインパクトを大事にしたかったんで。サビで「逢いたい」ってワードを使うのはけっこうひさびさだと思いますよ。

──今まではそのワードを意識的に使わないようにしてたところもあった?

ko-dai うん。一時期、シーンの中に“会いたい”があふれたことがあったじゃないですか。もうみんなが会いたすぎるっていう(笑)。

eyeron(Vo)

eyeron いつまで会えないんだっていうね(笑)。実際、俺らもそういう曲が多かったし。だから一時期は避けていたこともあったんですけど、ちょっと時間が経ったことでまたこういうシンプルな思いを歌うことが気持ちいいというか改めて新鮮に感じる時期になったんじゃないかなって思いがあったんですよね。

matty 結局、恋愛していればみんな会いたいしねっていう(笑)。“会いたい”があふれたことでみんなが変化球を狙うようになったとも思うんで、だったら今、あえてストレートで攻めるのもウチららしいんじゃないかなってことですね。

ニューシングル「ONE-SIDED LOVE」/ 2016年5月18日発売 / 徳間ジャパンコミュニケーションズ
初回限定盤 [CD+DVD] / 1400円 / TKCA-74360
通常盤A ~虹色デイズ盤~ [CD] / 1300円 / TKCA-74364
通常盤B [CD] / 1080円 / TKCA-74365
通常盤C [CD] / 1080円 / TKCA-74366
初回限定盤CD収録曲
  1. ONE-SIDED LOVE
  2. HAPPY TODAY!
  3. ONE-SIDED LOVE(instrumental)
  4. HAPPY TODAY!(instrumental)
初回限定盤DVD収録内容
  • ONE-SIDED LOVE(MV メイキング&オフショット)
通常盤A ~虹色デイズ盤~ CD収録曲
  1. ONE-SIDED LOVE
  2. HAPPY TODAY!
  3. ONE-SIDED LOVE ~アニメCVドラマヴァージョン~
  4. ONE-SIDED LOVE(instrumental)
  5. HAPPY TODAY!(instrumental)
通常盤B CD収録曲
  1. ONE-SIDED LOVE
  2. HAPPY TODAY!
  3. ONE-SIDED LOVE(instrumental)
  4. HAPPY TODAY!(instrumental)
通常盤C CD収録曲
  1. ONE-SIDED LOVE
  2. Promise ~365日のラブレター。~(EDMメドレー)
  3. ONE-SIDED LOVE(instrumental)
  4. Promise ~365日のラブレター。~(EDMメドレー)(instrumental)
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ko-dai(Vo)、eyeron(Vo)、matty(DJ)からなる名古屋出身の3人組ユニット。2008年9月にシングル「Promise」でメジャーデビューし、2010年9月発売のシングル「ネバギバ!」から徳間ジャパンコミュニケーションズへ移籍した。その後「ラブレター。~いつだって逢いたくて~」「365日のラブストーリー。」「月火水木金土日。~君に贈る歌~」などヒット曲を連発。2012年8月には初の東京・日本武道館ワンマンライブを行い、同公演のチケットはわずか3分間でソールドアウトとなった。その後もライブの規模を拡大し、2014年末には埼玉・さいたまスーパーアリーナでの単独公演、2015年には全国41会場48公演、総動員数約9万人というホールツアーを敢行。2016年にはテレビアニメ「虹色デイズ」の第1期で「ベストフレンド」、第2期で「ONE-SIDED LOVE」と2期連続でオープニングテーマを担当した。