ナタリー PowerPush - 中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2013
佐藤タイジ×高野哲 盟友2人の太陽ロック対談
いっぱい仲間を増やして政治家の先を行く
──しかし、改めてTHEATRE BROOKが20年近く前に発表した「ありったけの愛」の「その上の太陽は ありったけの愛だけで出来てると思いませんか?」という歌詞を読むと、これはもう宿命づけられたものというか。
高野 やっぱりそう思いますよね? あの曲に教えられて今のタイジさんがいるのか、それとも、もともとそうなのか。
佐藤 俺自身どっちが先かもうわかんないもん。7月に子供ができたこともそうだけど、ここにきていろいろ辻褄合ってきたところもあるし。今年のフジロック、3日間「子供産まれました」っていう報告だったからね。結婚が2回目やから大々的に発表するのも恥ずかしいし、まあ言わなくていっかと思ってたら、いきなりCharが「こいつ昨日子供産まれてやんの」とか言い出して。お客さんに「ワーッ、おめでとう!」って言われて、「すみませーん」みたいな。ここで子供ができたことを理由にするつもりはないんだけど、やっぱり子供いると全然違うよね。
高野 さっきの生足女子たちも、そのうちママになったら意識は変わるだろうし。
佐藤 だから世の中のお母さんも本当はもっと発言したほうがいいと思うんですよ。いろんな人が迷走したまんま突っ走ってるところが確実にあるじゃん? たまに社長(うつみようこ)に「政治家になればええやん」って言われるけど、なんないよ。俺は今の政治があかんと思てるの。あのシステムも官僚の機構もあかんと思てるの。そこに入っていったら、あかんやつの仲間になって、あかんやつのルールに則ってやらなあかんのから、あかんくなるんよ。自分が。だから絶対そっち側に行かずに「こっちですよ」ってところに「THE SOLAR BUDOKAN」を置いときたいの。こっちに来なはれと。こっちのほうが楽しいし独立してますよっていうところをアピールして、いっぱい仲間増やして、政治家の先を歩く。そのほうが日本の政治には絶対ええはずやと俺は思うんよ。
──確かに先を行ってますよね。
佐藤 結局、俺は音楽がやりたいだけから。政治なんかやりたくないもん。政治やるんなら音楽なんかやっとったらあかんのよ。音楽やりたいから、今こういう発想になってるわけやし。
高野 でも、取材とかあるとライターの人ってまず聞きますよね。「行っちゃうんすか? 政治」って。
佐藤 そういう質問は多いよね。
高野 俺も最初知り合った頃はそうなのかなと思ってたんですよ。でも付き合っていくうちに「ああ、違う違う違う!」と。今タイジさんが言ったまんまです。いちいち明快。わかりやすい。
佐藤 今回フードコートで出す食材も中津川市が持ってる機材使って全部放射線量を表示するんだけど、けっこう大変なんよ。でも絶対誰かがせなあかんことやと思うし。原発にしても全部人任せにした結果メルトダウンということになってしまってるわけ。あれは誰も責任とってないし、とれへんやん? そのシステムを変えなあかんのよ。ということは、マナーも変えなあかんのよ。実際、福島の野菜にしても線量とか不確かなまんま買えなくなってるわけやん? でも自分の目で安全が確認できたら、じゃあ買おうかってなれるわけ。今日本人はそういう選択の自由を奪われてるから、それを取り戻すアクションのひとつに「THE SOLAR BUDOKAN」は絶対なると思う。
3.11をポジティブな過去にするためにどれだけ今の大人がやれるか
──政治家とは違うやり方でのアクションですね。
佐藤 ショーン・ペン主演の「ミルク」っていうゲイの政治家の映画あったやん? あの中で主人公のハーヴェイ・ミルクが「自由っていうのは自分で主張せんと自由になれんのや」ってことを言うわけ。そうやと思うんよ。今みんなが知らなあかんのは、実は我々の生活は自由を奪われているということと、自由は主張せんと手に入りませんということ。エネルギーだって選択の自由があってええはずやん? どの原料でできたものかとか、どこ産かとか。3.11はそれを選びたいっていう動機になったわけやん? あの日を嫌な過去にしてしまうんじゃなく、「3.11があったからここまで来れた」というポジティブな過去にできるかどうかは、どんだけ今の大人がやれるかにかかってるわけ。
高野 安全とか平和って、与えられてきただけで選択してきたわけではないと3.11を機にわかったわけじゃないですか。俺なんか特に知ってしまったからもう戻れないっていう意識があるんです。以前の俺と同じように、このままではいけないけどどうしたらいいかわからないっていう人にとって「THE SOLAR BUDOKAN」はヒントになると思っていて。しかもタイジさん、わかりやすく手を挙げてくれてるじゃないですか。「ハイこっちこっち、おもろいよ」って。
佐藤 戻んなくていいんです。未来だけ見てれば楽しくやっていけるんです。
高野 これから毎年3.11のたびにテレビのドキュメント番組とかを観て、みんなで「忘れちゃいけないよね」って思うだけじゃなく、極端な話だけど3.11を何かの記念日にしていきたいですよね。あえてそこを祝えるような未来を作って。
──3.11は考え方を変えるきっかけになった起点だと。
佐藤 エネルギー選択自由の日とかな。ええやん、「エネルギー独立記念日」!
高野 そういうことです。
佐藤 まだ「中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2013」に行くかどうしようか迷ってる人も東京、大阪、名古屋から中津川の会場まで直行バス出るし、テントとかの荷物も宅急便で送れるようにしてるから楽チンやし。絶対楽しいから、お友達誘って気軽に遊びに来なはれってことですね。
※インタビュー中の佐藤タイジの発言にあります直行バスツアーは諸般の事情により中止となりました。
中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2013
主催:中津川THE SOLAR BUDOKAN 実行委員会
後援:中津川市 / 経済産業省 資源エネルギー庁 新エネルギー対策課 / WOWOW
特別協力:ZIP-FM
協力:FM AICHI / Radio 80(岐阜エフエム)
Supported by 楽天ソーラー
Cooperate with:(社)ザ・ソーラーチルドレン / enenova(株)中央物産 /(株)ユニ・ロット / (株)エクソル / ジャパンソーラー(株)/ ごみゼロナビゲーション / 楽天チケット / 三菱電機(株)中津川製作所
Planning & Produce:プールトラックス / ワイズコネクション / WISDOM recordings
- 中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2013
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中津川 THE SOLAR BUDOKAN 2013
2013年9月21日(土)、22日(日)
岐阜県 中津川公園内 特設ステージ -
9月21日(土)出演者
REVOLUTION - 16:00~ a flood of circle
- 17:40~ MIYAVI × 中津川JAM(佐藤タイジ、中村達也)
- 19:20~ 髭
- 21:00~ ZIGZO
REDEMPTION - 16:50~ FLiP
- 18:30~ KENJI JAMMER & Dachambo Rhythm Section
- 20:10~ 堂珍嘉邦
RESPECT - 16:00~ the Canadian Club
- 16:45~ Leyona
- 17:20~ 曽我部恵一
- 17:55~ 浜崎貴司
- 18:40~ CHANGE ENERGY'S
- 19:20~ インディーズ電力
- 20:00~ 中津川ソーラーフォークジャンボリー(小室等、我夢土下座、土着民)
- 21:00~ 遠藤賢司
Village Of illusion - DJ:冷牟田竜之 / DJ吉沢dynamaite.jp
- Acoustic:佐々木亮介(a flood of circle) / iCas & tae(オレスカバンド) / EIJI (from Dachambo) / theSing2YOU with 堀嵜ヒロキ
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9月22日(日)出演者
REVOLUTION - 11:00~ OKAMOTO'S
- 12:20~ SOIL & "PIMP" SESSIONS
- 14:10~ BUCK-TICK
- 16:00~ ACIDMAN
- 17:40~ 仲井戸"CHABO"麗市 with THEATRE BROOK
- 19:20~ MANNISH BOYS
- 20:20~ THEATRE BROOK
REDEMPTION - 11:35~ 黒猫チェルシー
- 13:20~ TAIJI at THE BONNET
- 15:10~ TRICERATOPS
- 16:50~ 泉谷しげる
- 18:30~ 子供ばんど
RESPECT - 11:00~ Saigenji
- 11:45~ ダイノジ(DJ)
- 12:40~ OBANDOS
- 13:25~ YAOAO
- 14:10~ bird
- 15:00~ 石橋凌&藤井一彦&伊東ミキオ
- 15:50~ 山口洋(HEATWAVE)
- 16:40~ 宮田和弥(JUN SKY WALKER(S))
- 17:25~ 武藤昭平 with ウエノコウジ
- 18:25~ THE MAN
- 19:25~ 畠山美由紀
- 20:10~ 岡本真夜
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チケット インフォメーション
2日通し券 11690円
21日入場券 5500円
22日入場券 7900円
キャンプサイト+2日通し会場内駐車券+2日通し入場券 15690円
キャンプサイト+2日通し入場券 12690円
2日通し会場内駐車券+2日通し入場券 14690円
※小学生(12歳)まで、チケットを持った保護者の同伴に限り入場無料。
チケットについて詳しくはこちらから
THEATRE BROOK(しあたーぶるっく)
佐藤タイジ(Vo,G)を中心に、1986年に結成されたファンクロックバンド。インディーズでの活動を経て、1995年6月にミニアルバム「CALM DOWN」でメジャーデビュー。ファンクやヒップホップ、ロックといったありとあらゆるブラックミュージックの要素を取り入れたサウンドが、好評を博す。1997年にはクリストファー・ドイルの映画「タイフーンシェルター」のサウンドトラックを担当。その後も精力的な活動を展開するが、2007年12月のライブツアーをもって2年間ライブ活動を休止。2009年末に満を持して活動を再開し、2010年2月ニューシングル「裏切りの夕焼け」をリリース。2012年12月には加藤登紀子をゲストボーカルに迎えた「愛と死のミュゼット」や、代表曲である「ありったけの愛」のセルフカバーを収録したオリジナルアルバム「最近の革命」を発表した。現在のメンバーは佐藤タイジ(Vo,G)、中條卓(B)、エマーソン北村(Key)、沼澤尚(Dr)。
ZIGZO(じぐぞ)
高野哲(Vo, G)、岡本竜治(G)、大西啓之(B)、櫻澤泰徳(Dr)の4人によって1999年に結成。同年7月にシングル「血と汗と涙の裏側のハッピー」でメジャーデビューする。2002年3月に解散するまでに8枚のシングルと2枚のアルバムを発表。解散後、メンバーは個々に音楽シーンで活躍していたが、2011年11月に再結成を発表。2012年3月に東京・赤坂BLITZでワンマンライブを行い、本格的に活動を再開した。2012年10月には復活第1弾アルバムとして「THE BATTLE OF LOVE」をリリース。2013年11月よりZIGZO主催の対バン形式のライブシリーズ「ZIGZO meeting "SKY HIGH! Vol.1"」がスタートする。