U2のボノっぽい

謙二　タイではどんな音楽が特に好まれているんですか？

ファースト　基本的にはポップなものだよね？

ウィット　EDMとかも好きだよ。世界的にもトレンドになったでしょ？

オート　I Don't Like Mondays.にだって、EDMテイストの曲があったもんね。競演するのが決まったときに、YouTubeで検索していろいろ聴いたんだ。サウンドがすごくカッコよかったな。君（悠）が車に乗ってるビデオも観たよ。バッドボーイ感のあるやつ。

悠　ありがとうございます！ 「PRINCE」ですね、うれしいな。

──Slot Machineにもメンバーが車に乗ってるMVがありますね。

ファースト　確かにそうだ！（笑）

オート　ワオ！ 「Say What You Want」観てくれたの？ ありがとう！

ガク　あのさ、もしかしてU2とか好き？

悠　うん、僕らスケールが大きいサウンドのバンドは好きですよ。というか、ファーストさんの見た目がU2のボノっぽい！

一同　あはははは！（笑）

心ある音楽

秋気　日本の音楽シーンについてはどう思いますか？

ファースト　オープンな印象を受けたよ。どんなジャンルの音楽でもやるとなったら一直線と言うか、心をすごく感じるんだ。だから、僕らが今後、日本のアーティストとコラボをするようなことがあるとしても、自分たちらしさを出しやすい気がするね。

オート　I Don't Like Mondays.を聴いたときも思ったけど、ロックやエレクトロニカ、ポップスをうまく混ぜ合わせて、なおかつ心ある音楽に仕上げてるなって。

ガク　曲はどうやって作ってるの？

悠　まず、みんなで話し合うんです。

秋気　そのときは楽器を持たずに。

ウィット　そこは僕らと真逆だね。話し合うと揉めるんだ（笑）。

謙二　Slot Machineはどうしてるんですか？

ファースト　今のウィットの答えはジョークで、実際はちゃんと話し合うよ（笑）。最初にコンセプトを決めるね。作る曲で何を伝えたいか。例えば、ある映画が思い浮かんだときはその映画の中にいるイメージを持って考える。そういうのが固まってきたら、スタジオに行って音を出してみる感じかな。

悠　僕たちはある程度話し合ったあと、DAWソフトでかなり揉みますね。スタジオ入れは最後の最後。

ガク　ソフトは何を使ってる？ Logic？

悠　Cubaseです。

ガク　一緒に何かやるとしたら、ファイルを送ったりできそうだね。一番使うのは誰？

秋気　僕と謙二かな。リズム隊の2人。

ガク　やっぱり似てるね、僕らと（笑）。もう簡単になじめそう。

オート　タイと日本は仲がいいし、音のニュアンスも近い気がする。アジア感がうまく出せそうだよね。

──楽曲に英語詞を使ってる点も共通してますよね。

秋気　そうそう！ Slot Machineはけっこう英語で歌ってるじゃないですか。それって、タイにおいては珍しいことなのかが気になる。

ガク　アルバム全曲が英語ってのは、タイのロックバンドでは初めてじゃない？

オート　僕らの前だと、タタ・ヤンって言うタイの女性アイドル歌手かな。彼女はまた別のジャンルだしね。

ファースト　ポップスター！