日本語詞と英語詞のミックスで世界へ

──先ほど歌詞に日本語詞を取り入れるようになったというお話を伺いましたが、NOISEMAKERの音楽は常に進化しているイメージがあります。バンドとして目指しているものはどこなのでしょうか？

AG　目標はずっと変わってないですね。NOISEMAKERっていう音楽性でまず日本国内で大きくなって、海外ツアーをする。そこに向かって挑戦し続けています。

HIDE　そのために自分の母国語でやりたいっていうのが日本語を取り入れた理由の1つで。

AG　最近、日本語詞と英語詞のミックスって海外に行ったときに武器になるんじゃないかなって思うようになったんです。例えばヒップホップのシーンでも、全編日本語のラッパーが海外で認められているし……つまりそれって自分のアイデンティティが伝わりやすいのかなと。最初に日本語を取り入れたきっかけは、リスナーの方に「すごい大好きです！ 何を歌ってるかはあんまりわかんないですけど」って言われたことだったんです。「自分は一生懸命歌詞を書いてるのに、何を言ってるか伝わらないのか……」という気持ちになって、だったらひと言でもいいから、ライブで聴いて一発で「この曲はこういうこと言ってるんだろうな」と伝わるシンプルな日本語詞を書いてみようと。

──正直、NOISEMAKERが日本語詞を取り入れたとき驚いたんですが、全然違和感がなくて。昨年ライブ会場限定でリリースしたシングル「Something New」だとラップだけ日本語詞で、すごく自然でした。

AG　あれは最初英語でラップを入れてたんですよ。でもできたのを聴いて「なんか普通だな」って思って、思い切って日本語にしてみたんです……ああ、そういう意味ではちょっとマインドが変わってきてるのかもしれないですね。数年前だったらカッコいいと思ってた英語詞が、普通だなって思ってきて。だから常に新しいことに挑戦して、前に進みたいって思えるのかもしれないです。

──UTAさんとYU-KIさんは日本語詞を取り入れ始めたとき、どう思いました？

UTA　びっくりはしたんですけど、まったく違和感はなかったですね。

YU-KI　数年前くらいから海外のバンドの人とかと交流を持つことが増えてきて、そういう人たちと「母国語で歌わないの？」って話をすることもけっこうあったんですよ。で、同じタイミングでうちの歌詞に日本語が入るようになってきたから、驚いたということはなくて。楽曲的に英語のほうが合うことはあると思うんですけど、うまい具合に日本語を乗っけていけたらと思っています。

変化することへの不安は一切ない

──日本語詞の部分だけをピックアップしましたけど、同期モノを入れたりラップを取り入れたりと、音楽的にも常に進化していますよね。

AG　1曲できたら、もう二度と同じような曲作りたくないと思っちゃうので。

HIDE　それにしてもだいぶ変わってきたよね？ ヘヴィな曲は少なくなってきて、ブリティッシュロックっぽくなってきてると思う。

──ファンの方が離れてしまう不安とかはないですか？ 「昔のほうがよかった」って言われたり。

AG　うちらはまったく言われないんですよ、そういうこと。昔からうちらの音楽って特殊だから、ジャンル的にくくるのが難しくて、だからラウドとしてくくられてたけど、メタルとかオルタナって言ってくれる人もいたし。ファンの人も「こういう音楽だから聴く」って聴いてるんじゃなくて、俺らの音楽がカッコいいと思ってるから聴いてくれるっていう感じだし、不安とかはまったくないですね。

──自分たちの中に音楽的な意味での「NOISEMAKERがこうあるべきだ」というものがないんですね。

AG　ああ、そうかもしれないですね。例えば自分がラーメン屋さんを開くとして……売れるラーメンじゃなくて、自分がおいしいと思うラーメンを作って日本一になりたいんですよ。売れるラーメンがおいしいラーメンだとは限らないんですけど、自分たちが本当にいいと思うもので、全部をひっくり返してやりたいです。

「スカイオーバー」をきっかけにロックバンドと出会ってほしい

──「Sora」リリース後の8月にワンマンツアー「NOISE MANIA ONE-MAN TOUR 2017」が開催されます。

HIDE　はい。CDをリリースしたらリリースツアーを回って、それが終わったらほかのバンドさんのツアーに出て、またリリースツアーして、フェスに出て……っていうサイクルとは違うことをやりたいなと思って企画したツアーです。本数は多くないんですけど、普段のリリースツアーより少ないキャパの箱で、最近やらない昔の曲とかを披露するライブができればと思っています。「NOISE MANIA」っていうタイトルなんですけど、そういうNOISEMAKER好きな人が楽しめるイベントにしたいです。

──では最後に「スカイオーバー」でNOISEMAKERと出会った方にメッセージをお願いします。

AG　「スカイオーバー」で僕らの音楽をいいなと思ってくれた人が、ロックバンドの世界にも興味を持ってくれたらいいなと思います。僕らじゃなくて、ほかのロックバンドでもいいので、出会いのきっかけになったらいいなと。あと、いいなと思ったらぜひライブに来てほしいですね。

UTA　ライブに来たらみんなNOISEMAKERが好きになりますよ。間違いない。だってほら、僕以外の3人って見た目が怖いじゃないですか。でもライブ来たら、けっこうハッピーなんで！

一同　ははは（笑）。

HIDE　逆にNOISEMAKERを知ってる人が「スカイオーバー」やってみたりして、お互いに世界を広げられるといいよね。

AG　ファンと俺らでレベル上げ対決とかもいいですよね。

HIDE　YouTuberみたい！

AG　俺らに勝ったらTシャツプレゼントだね。

UTA　マジ？ そしたら俺めっちゃ課金しよう。

HIDE　そういうの面白いかもしれないですね。レアキャラ出た人が勝ちとか。

──皆さんがゲームをやってる動画とか、「こんなキャラが出たよ」という報告をSNSに上げるとファンの方と一緒にも盛り上がれそうですね。

AG　面白そう。いいですね。みんなでやりましょう！

SKYOVER 公式サイトはこちら