SIX LOUNGE|大分発のロックンロールバンドがメジャー第1弾リリース作で描く景色

フォークが原点のユウモリ

──音楽専門の高校で出会ったという3人ですが、皆さんが影響を受けた音楽はどのようなものだったんですか?

ヤマグチ 俺は斉藤和義さんが一番好きで。中学校のときの文化祭でも「歌うたいのバラッド」とかを歌ってました。

──それはモテますね。

SIX LOUNGE

ヤマグチ そうなんですよ。モテました(笑)。

イワオ ウザいわあ(笑)。

ヤマグチ ギターを始めたのは小学5年とか6年くらいのときなんですけど、当時の担任の先生が、あるとき、THE BOOMの「島唄」を弾いてくれたんですよ。彼女とのプリクラを裏面にめっちゃ貼ったアコギで(笑)。今考えたら超下手だったんですけどそれに感動しちゃって。帰ってすぐ親父に「ギター買ってくれ」って言ったら、インターネットで7000円くらいのやっすいやつを買ってくれて。親父の友達にギターを教えてもらって、弾き始めました。そのときに教えてもらったのが吉田拓郎さんとか井上陽水さんとかフォークソングだったので、いっつもフォークソングを弾いてましたね。

──小学生のヤマグチさんは、フォークソングをどう感じていたんですか?

ヤマグチ 歌詞の意味とかはまったくわからなかったんですが、とりあえずメロディは簡単だし、すぐ覚えて歌ってたって感じですね。

──SIX LOUNGEのメロディにフォークや歌謡曲の要素を感じるのは、ヤマグチさんのその音楽の原点が生きてるんですね。

ヤマグチ そうなんだと思います。斉藤和義さんもフォークとか歌謡曲の感じがあるので、好きになったのかなと思うし。今も当時弾いてたフォークソングをたまに聴くので、結局好きなんだと思います。

Motley Crue好きの両親を持つシンタロウと、レッチリに惹かれたリク

──ナガマツさんは先ほど、おばあさんが観ていたQueenのビデオをきっかけにドラムを始めたとおっしゃっていましたが、小学生のときに観たQueenはどういう印象でした?

ナガマツ 「髪長いし、胸毛出てるし、すっごいなあ」と。そのときちょうど来日して福岡に来たので、観に行ったのを今も覚えています。

──ご家族で?

ナガマツ ばあちゃんと行きました。ばあちゃんはQueenが大好きなので。

──そこからドラムを始めたということですが、ほかにはどのような音楽を?

ナガマツ ほとんどが親の影響だったんですけど、高校に入るまでは洋楽ばっかり聴いてました。Queenから入って、ハードロックとかメタルとか洋楽のそういうのばっかり聴いていて。高校に入って、ユウモリに斉藤和義さんとかを教えてもらってから邦楽を聴くようになりました。

──おばあさんがQueen好きで、ご両親がハードロック好きと。

ナガマツ はい、両親はMotley Crueとかが好きでした。

──学校で音楽の話が合う友達っていました?

ナガマツ 全然。興味持ってくれなかったです。なんならバカにされてました。

──それで1人でドラムを叩いていたわけですね。イワオさんの音楽的ルーツはどのようなものですか?

イワオリク(B, Cho)

イワオ 親が洋楽好きで、その影響でThe Beatlesをずっと聴いてました。でもハードロックとかは全然聴いてなくて。そのあと中学生になって自ら洋楽を聴いてみようと思って最初に聴いたのがRed Hot Chili Peppers。レッチリから遡っていろいろ聴いてたんですけど、そしたらThe Beatlesとかエルビス・プレスリーとか、小さい頃に聴いてた音楽にたどり着いて。改めて聴き直して「すごいな」と思いました。だから中学生の時は洋楽しか聴かなかった。で、高校に入って2人に出会ってから日本のロックバンドも聴くようになりました。

──Red Hot Chili Peppersを聴こうと思ったのはなぜだったんですか?

イワオ 中1か中2の頃に、たまたま観ていた「ミュージックステーション」に出てたんですよ。それがめちゃくちゃカッコよくて。しかもそのときってちょうどギタリストがジョン(・フルシアンテ)からジョシュ(・クリングホッファー)に変わったばっかりのタイミングで、ジョシュが下向いてて全然ギターを弾いてなかったからベースのフリーにばっかり目が行って。もしそのとき、まだジョンのままだったらギターをやってたと思うんですけど、フリーに惹かれてベースを始めました。一時期フリーになりたくて上半身裸でベース練習してました(笑)。

──そんな3人が集まって始まったSIX LOUNGEですが、バンドとしてのビジョンはあったんですか?

ヤマグチ 最初は「ティーンエイジパンクロックバンド」って名乗ってて……黒歴史なんですけど(笑)。でもビジョンはなくて、激しいのがカッコいいって思ってたくらいですね。

──大分出身のバンドはロックンロールやパンクロックを鳴らすバンドが多いですが、SIX LOUNGEはそういう影響も受けてると思いますか?

ヤマグチ 大分じゃなかったらこういうジャンルのバンドはやってなかったんじゃないかな、と思うくらい影響を受けてますね。大分のライブハウスにはロックンロールをやってるカッコいい先輩のバンドがたくさんいて。俺は身近なバンドに憧れてこういう音楽を聴くようになったので。自分たちでそういうつもりはないんですけど、そうなんだと思います。俺らが東京にライブしに行ったときとか「大分っぽい」っていつも言われます。

シンタロウの書いた歌詞をユウモリが歌う

──SIX LOUNGEはドラマーのナガマツさんが作詞を、ボーカルのヤマグチさんが作曲を担当しています。珍しい役割分担だと思うのですが、どうしてそのような役割分担に?

ヤマグチ 俺が家で「これどう?」ってシンタロウに曲を聴かせて、「いいね」って言われたので丸投げして風呂に入ってたんです。そしたらその間に歌詞ができあがってて。それから何の違和感もなく、ずっとこの形で来ちゃいました。

──ナガマツさんは洋楽がルーツにあるのに、日本語の歌詞を書くというのもまた興味深いなと。

ナガマツシンタロウ(Dr, Cho)

ナガマツ もともと洋楽でも歌詞の和訳は読んでて、好きだったんですよ、歌詞を読むの。あとは本を読むのも好きだったんで、そういうところからインスピレーションを受けてるんじゃないかなと。作家で一番好きなのは中島らもさん。映画も好きで、「バッファロー'66」(1998年公開のアメリカ映画)がすごく好きですね。

──ヤマグチさんはナガマツさんが書いた歌詞を歌うときに、気持ちを乗せるのは難しくないんですか?

ヤマグチ 前は何も考えずに歌ってたんですけど、最近は歌詞の意味を考えるようになったので、難しいんだなってことに気付きました。なので、歌詞の意味がわからなかったらシンタロウに聞くようにして。

ナガマツ 歌詞を書くときに、その言葉を発するのがユウモリっていうことは頭に置いて書くようにしています。

──それは具体的にどういうところに影響しますか?

ナガマツ なんとなく「この言葉がユウモリから出るのは違うな」って思うことがあって、そういうときに変えます。

ヤマグチ 俺、日常生活では「I LOVE YOU」とか言わないですけどね(笑)。でもシンタロウの気持ちを歌ってる曲は叫ぶだけでいいみたいな曲が多くて。そうじゃないものは風景とか物語が書かれているので、歌えるんだろうなと思います。俺がいちリスナーと言うか、自分で歌詞の持つ物語を解釈して歌える。

SIX LOUNGE「夢うつつ」
2018年4月25日発売 / ZEN MUSIC
SIX LOUNGE「夢うつつ」初回限定盤

初回限定盤 [CD+DVD]
2970円 / UPCH-7407

Amazon.co.jp

SIX LOUNGE「夢うつつ」通常盤

通常盤 [CD]
1944円 / UPCH-2158

Amazon.co.jp

CD収録曲
  1. くだらない
  2. STARSHIP
  3. ZERO
  4. LULU
  5. SUMMER PIXY LADY
  6. ORANGE
  7. SWEET LITTLE SISTER
初回限定盤DVD収録内容

SIX LOUNGE ONEMAN "LOVE" at Shibuya CLUB QUATTRO

  • 朝焼けプロムナード
  • STARSHIP
  • CANDY GIRL
  • 大人になる前に死んでやる。
  • 10号線
  • STRAWBERRY
  • SHEENA
  • LOVE SONG
  • 東京紙風船
  • ふたりでこのまま
  • NEW BORN MY BLUES
  • 青い春
  • メリールー
  • 最終兵器 GIRL
  • プラマイゼロ
  • トラッシュ
  • 俺のロックンロール
  • 大人になってしまうなよ
  • 君へのプレゼントは、綺麗な僕の血と君の涙。
  • Under The Cloud
  • 僕を撃て

ツアー情報

SIX LOUNGE TOUR 2018 “夢うつつ”
  • 2018年5月12日(土)福岡県 LIVE HOUSE CB
    <出演者>
    SIX LOUNGE / SHIMA / BAN'S ENCOUNT
  • 2018年5月13日(日)広島県 CAVE-BE
    <出演者>
    SIX LOUNGE / SHIMA / KOTORI
  • 2018年5月14日(月)岡山県 CRAZYMAMA 2nd
    <出演者>
    SIX LOUNGE / KOTORI
  • 2018年5月16日(水)兵庫県 MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎
    <出演者>
    SIX LOUNGE / 突然少年
  • 2018年5月17日(木)京都府 KYOTO MUSE
    <出演者>
    SIX LOUNGE / Hump Back
  • 2018年5月22日(火)宮城県 enn 2nd
    <出演者>
    SIX LOUNGE / ハルカミライ
  • 2018年5月23日(水)茨城県 mito LIGHT HOUSE
    <出演者>
    SIX LOUNGE / a flood of circle
  • 2018年5月24日(木)千葉県 千葉LOOK
    <出演者>
    SIX LOUNGE / Large House Satisfaction
  • 2018年5月26日(土)静岡県 Shizuoka UMBER
    <出演者>
    SIX LOUNGE / climbgrow
  • 2018年5月27日(日)滋賀県 B-FLAT
    <出演者>
    SIX LOUNGE / G-FREAK FACTORY
  • 2018年5月29日(火)香川県 DIME
    <出演者>
    SIX LOUNGE / Age Factory / BAN'S ENCOUNTER
  • 2018年5月30日(水)高知県 X-pt.
    <出演者>
    SIX LOUNGE / Age Factory / BAN'S ENCOUNTER
  • 2018年6月2日(土)北海道 COLONY
    <出演者>
    SIX LOUNGE / THE BOYS&GIRLS
  • 2018年6月10日(日)大分県 T.O.P.S Bitts HALL
    <出演者>
    SIX LOUNGE / and more
  • 2018年6月12日(火)愛知県 ElectricLadyLand
    <出演者>
    SIX LOUNGE / フラワーカンパニーズ
  • 2018年6月13日(水)大阪府 梅田CLUB QUATTRO
    <出演者>
    SIX LOUNGE / and more
  • 2018年6月17日(日)沖縄県 Output
    <出演者>
    SIX LOUNGE / THE FOREVER YOUNG
    オープニングアクト:奢る舞けん茜 / ヤングオオハラ
  • 2018年6月20日(水)東京都 LIQUIDROOM
    <出演者>
    SIX LOUNGE / and more
SIX LOUNGE(シックスラウンジ)
SIX LOUNGE
ヤマグチユウモリ(G, Vo)、ナガマツシンタロウ(Dr, Cho)を中心に、2012年に大分県で結成されたロックンロールバンド。2015年にイワオリク(B, Cho)が加入し、現体制になった。大分・T.O.P.S Bitts HALLを拠点に活動を続け、11月にタワーレコードおよびindiesmusic.com限定でシングル「メリールー」を発売した。2016年3月に1stアルバム「東雲」をTHE NINTH APOLLOよりリリース。2017年1月にミニアルバム「大人になってしまうなよ」、9月にircleとのスプリットCD「地獄盤」を発表し、2018年4月にミニアルバム「夢うつつ」をリリースする。