音楽ナタリー Power Push - Shout it Out
「未確認フェス」初代王者にインタビュー&MV撮影に密着
10代の不安定な気持ちをそのまま曲にした
──「Teenage」と「若者たち」は、とにかく暗い印象でした。
山内 そうなんですよ(笑)。10代ってけっこうすぐに下を向いちゃうじゃないですか。10代=メンヘラと言ってもいいんじゃないかと思うぐらい。
細川 あははは(笑)。いろんな壁があるからね。
山内 この2曲はそういう不安定な気持ちをそのまま曲にした感じですね。「Teenage」は「大人をぶちのめしてやるぜ!」みたいな気持ちで書いた曲です。それこそみんな感じてることだと思っていて。「10代はいろんな大人から抑圧されている」みたいな。そういう周りの大人たちへの不満を代弁できたらなと思って書きました。
──「若者たち」にもすごくネガティブな歌詞がつづられていますが、曲の最後には「死にたいとか消えたいってその涙が生きてる証拠だ」という、救われるようなフレーズが入っていますね。
山内 実はデモの時点ではその歌詞は入っていなかったんです。でも最後にはちゃんと光が差すような曲にしたいなあと思ったので歌詞を加えて。10代ってみんな夜中になると「自分は1人ぼっちだ」って勝手に思ったりすると思うんですよ。みんな何かにつけて「死にたい」とか「消えたい」とかTwitterに書いていたりするし。でも、むしろそういう思いが「あなたがそこにいる証拠なんだ」と気付いてほしくて。
──ラストの「生きている」はシンセサイザーの音色が際立つ、テンポのいいポップチューンです。ライブでも盛り上がりそうですね。
細川 すでにライブで何回かやってるんですけど、お客さんの反応もすごくいいですね。今Eggsのアプリでライブ映像が配信されているので、曲を知ってくれてる人が増えているのかなとも思うんですけど。
山内 この曲はアルバムの最後にしたいなあと最初から思っていて。これは家族であったり、メンバーであったり、友達だったり、ファンの方だったり、自分の大切な人に向けて歌いたいと思って作った曲です。ライブでは「あなたとあなたの大切な人に歌います」と言ってるんですけど、まさにその通りで。例えばライブが終わって家に帰ったら、家族とか友達とか、傍には見守ってくれる人がいるっていうことに気付いてくれたらいいなあと。
バンドとしての言葉
──自分たちが思う、Shout it Outの一番の売りはなんだと思いますか?
山内 うーん、やっぱり言葉の力かなって思いますね。メンバーがちゃんと歌詞の意味を自分なりに解釈して、それぞれが歌詞の思いに沿ってサウンドを作ったり、ライブで演奏したりっていうことができているので。僕1人のものだけではなく、ちゃんとバンドとしての言葉になっているっていう。
細川 そこはメンバー間で重要視しているところでもあって。制作中に山内が「ここはこういう歌詞だから」って説明してくれるので、歌詞にあったイメージでドラムを付けています。なので歌詞は自然とメンバーそれぞれが覚えていますね。
新山 うん。一番大事にしたいものの意思疎通ができてるっていうのは強みかなと思います。
露口 その通りですね。でも演奏技術や見せ方に関しては、まだまだレベルアップしていきたいところで。そこを伸ばせたら、より多くの人に伝わりやすくなると思うんです。
山内 うん。こうやってせっかく「未確認フェスティバル」でグランプリを獲ったり、タワーレコードのレーベル・Eggsからリリースが決まったりして、注目してもらえる時期やと思うので、これからもっともっといろんな人に僕らの曲を通して前を向いてもらいたいなあと思いますね。当たり前ですけど「未確認フェスティバル」から出たアーティストはまだ僕らしかいないわけですから、その看板を背負えるようなバンドとして先陣を切っていかないと、って思っています。
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収録曲
- 光の唄
- 明日の空
- Teenage
- 若者たち
- 花になる
- 生きている
Shout it Out(シャウトイットアウト)
大阪府堺市を拠点に活動するロックバンド。2012年4月に高校の軽音楽部に所属していた山内彰馬(Vo, G)、新山大河(B)、露口仁也(G)を中心にバンドを結成し、ライブ出演や、コンテストへの出場で注目を集める。2015年8月には「未確認フェスティバル」で初代グランプリを獲得。その後10月に前ドラマーがバンドを脱退し、新ドラマーとして細川千弘が加入する。12月にはタワーレコード内の新レーベル・Eggsから第1弾アーティストとしてミニアルバム「Teenage」をリリースする。
現在タワーレコード、NTTドコモ、 レコチョクによるインディーズアーティストの音楽活動を支援するプロジェクト「Eggsプロジェクト」とビクターエンタテインメント主催のロックフェス「ビクターロック祭り2016」による共催オーディション「『ワン!チャン!!』~ビクターロック祭りへの挑戦~」が開催中。グランプリ獲得アーティストは「ビクターロック祭り2016」への出演、そしてビクター監修のもとタワーレコード内のレーベルからCDリリースをすることができる。投票はEggsのアプリ内にて12月23日まで受け付けられるほか、オーディションへの参加受付も12月13日まで実施される。
「『ワン!チャン!!』~ビクターロック祭りへの挑戦~」の投票に参加者すると、抽選で10組20名に「ビクターロック祭り2016」のチケットがプレゼントされる。
- ※投票期間終了後、プレゼント対象者にはメールでご連絡いたします。有効なメールアドレスをEggsへ登録してください。
- ※@recochoku.co.jpおよび@recochoku.jpを受信できるよう設定をお願いします。
- ※メールが受信できない場合はプレゼントは無効となります。