Shiggy Jr.|原点回帰&心機一転の移籍第1弾作品

「誘惑のパーティー」は“昼”から“夜”に

──「誘惑のパーティー」は80’sテイストなディスコチューンですよね。この曲と「二人のストーリー」には、池田さんが大好きな岡村靖幸さんのマニピュレーターを務めるなどで知られる白石元久さんがアレンジャーとして参加しています。

池田 ご一緒できてすごくうれしかったんです。白石さんは「こういう曲はこういうアレンジにしなきゃ」みたいな固定観念があまりなくて、自分たちの可能性を広げるアレンジを提案してくれました。

Shiggy Jr.

原田 この曲のもともとのアレンジはこんなに“夜感”がなくて、いつものシギーっぽい“昼感”のある明るいバンドサウンドだったんですよ。

池田 最初のアレンジと正反対。シギーの新しい一面を引き出してもらいましたね。白石さんはパラデータで聴かないとわからないくらい細かく音を重ねて丁寧にアレンジをしてくれました。

 クラップの裏に行進の音が入ってたりね(笑)。

池田 そうそう。小さいところへのこだわりがすごくて、作業し出すと3、4時間ノンストップで作業されていて。すごい人だなと思いながら、完成を待っていました。できあがったアレンジを聴いて、白石さんとシギーは相性がよかったなと思いました。シギーはポップスをやることは前提で、クセのあるアレンジがいいと思っていたので、希望通り……いや、それ以上のアレンジがあがってきて本当にうれしかったです。白石さんが作業している様子を見ているのも楽しかったです。

レコーディングにも新しい風が吹き込まれた

──今日のインタビューで皆さんから「楽しい」という発言がたくさん飛び出していますが、レコーディングは楽しかったですか?

森夏彦(B)

 楽しかったですね。「Juuuump!!」はセルフアレンジだったんですけど、みんなでいろいろ提案して作っていく感じが楽しくて。セルフアレンジじゃない曲でもレコーディング中にアレンジャーやメンバーから「これ入れたら面白そうだね」みたいなアイデアがどんどん飛び出して、それを何度も試して。今回のレコーディングみたいにみんなで意見を出し合ってやっていくのは初めてだったんです。もうすでに決まっているフレーズをいいテイクが出るまで録り続けていくのとは全然違うレコーディングで、なんか曲が生き物みたいな感じでしたね。みんなで笑い合いながらやってる空気感がパッケージされたなと思います。今までのレコーディングがつまらなかったというわけじゃないんですけど、やっぱり環境が変わって新しい風が吹き込まれている感じがしました。

池田 私も今までは「上手に歌わなきゃ」みたいな気持ちが先行しがちだったんですけど、今回はちゃんと自分を開放して歌うことを意識していて。そうするといい歌になると発見しましたね。それが各々あったんじゃないかな。

諸石 そうかもね。

──そうなったのはなぜ?

池田 私はやっぱり環境が変わったことが大きいと思います。周りにいる人が変わって、ディレクターさんが変わって。新しい環境で作る1枚目だし、“新しいShiggy Jr.”を音源に込めたいという気持ちがすごく強かったです。あとひさびさに音源を制作したこともあって、「新曲をみんなに届けられる! うれしい!」っていう気持ちが爆発していました。

シャッフルして聴いたかのような作品

──原田さんはどういうところを意識して作詞作曲をしていったんですか?

原田茂幸(G, Vo)

原田 今まではJ-POPを意識して作っていたんですけど、今回は昔の洋楽っぽい雰囲気もあるものを目指して作っていきました。それは「SHUFFLE!! E.P.」というタイトルになった理由につながっていくんですけど、自分の音楽プレーヤーをシャッフルして聴いているかのような感覚になる1枚を作りたかったんです。

──そういう構想はどこから?

原田 もともと自分は“ベストヒット80’s”みたいな、その年代のヒット曲を集めたオムニバスを聴くのが好きだったので、そういうものをShiggy Jr.で作りたかったんですよ。「ALL ABOUT POP」はそれをJ-POPというフォーマットの中で作ったという感じで。今回はもう少しジャンルを幅広くして、洋楽的なアプローチも取り入れました。

──なるほど。メジャーにフィールドを移してから、J-POPらしさを追求している印象だったのでなんか意外ですね。

原田 もともとインディーズの頃はシティポップっぽいものをやっていたので、その延長線上にあたるJ-POPが面白いなと思って突き詰めていったんですよ。「ALL ABOUT POP」で満足できるものができて、それとは違う切り口でポップスを作っていったら面白いんじゃないかなと思ったんですよね。

──ちなみに最近はどういうジャンルの音楽を聴いてインプットしてるんですか?

原田 僕は最近の洋楽があまり好みじゃないんですよね。ちょっと前に流行っていたEDMっぽいものは好きだったのでよく聴いていました。最近は昔の洋楽をよく聴いていて、モータウン周りが好きですね。

Shiggy Jr.「SHUFFLE!! E.P.」
2017年11月22日発売 / Victor Entertainment
Shiggy Jr.「SHUFFLE!! E.P.」初回限定盤

初回限定盤 [CD+DVD]
2484円 / VIZL-1265

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Shiggy Jr.「SHUFFLE!! E.P.」通常盤

通常盤 [CD]
1620円 / VICL-64882

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CD収録曲
  1. 誘惑のパーティー
  2. 僕は雨のなか
  3. 二人のストーリー
  4. Juuuump!!
  5. 約束
初回限定盤DVD収録内容
  • 僕は雨のなか(Music Video)
  • 僕は雨のなか(MVメイキング)

公演情報

Shiggy Jr. presents「High 5 Anniversary」

2017年12月5日(火)東京都 LIQUIDROOM

東名阪インストアライブツアー
Shiggy Jr. NEW EP「SHUFFLE!! E.P.」リリース記念アコースティックミニライブ&サイン会
  • 2017年11月25日(土)大阪府 タワーレコード梅田NU茶屋町店 6F イベントスペース
    START 13:00
  • 2017年11月25日(土)愛知県 名古屋パルコ西館 1F イベントスペース
    START 18:00
  • 2017年11月26日(日)東京都 タワーレコード渋谷店 4F イベントスペース
    START 18:00
Shiggy Jr.(シギージュニア)
Shiggy Jr.
池田智子(Vo)、原田茂幸(G, Vo)、森夏彦(B)、諸石和馬(Dr)からなるポップバンド。2012年12月、池田と原田を中心に結成。2013年11月にリリースした1stミニアルバム「Shiggy Jr. is not a child.」がWebを中心に話題となり注目を集める。2014年2月に森、諸石が加入して現体制となり、同年7月に2ndミニアルバム「LISTEN TO THE MUSIC」をリリース。江口寿史がジャケットにイラストを描き下ろしたことも話題となり、インディーズとしては異例のヒットを記録した。2015年6月に1stシングル「サマータイムラブ」でUNIVERSAL SIGMAよりメジャーデビュー。2016年10月に1stフルアルバム「ALL ABOUT POP」を発表した。2017年秋にビクターエンタテインメント移籍第1弾作品「SHUFFLE!! E.P.」をリリース。12月5日に結成5周年を記念したワンマンライブ「Shiggy Jr. presents『High 5 Anniversary』」を東京・LIQUIDROOMにて行う。