SHARE LOCK HOMES|急ピッチで上を目指す!念願のメジャーデビューで武道館達成を狙え

貯まったお金はイベントにドーン

──2014年にKARASUさんがSLHに入った時点では、ダンスだけで食べていけたんですか?

YUMA

YUMA いやあ、全然です! 認知されるようにはなってましたけど、金銭的にはダンス1本で生活をするのはキツかったです。RYOくんなんてカラオケ屋でウィッグを被りながらバイトしてたよね。

RYO うん。カラオケ屋でバイトしてたら「あれ? SLHのRYOさんですか?」とバレそうになったんですよ。そのときはちょっと表情とか声色を変えて「ち、違います」って。

──絶対にバレてますよ!(笑)

RYO それで揉めたこともあるんですよ。そんな出来事があったので、次からはウィッグを被ってバイトしてました(笑)。

YUMA 俺はバーで働いてて、ファンの人に「遊びに来ていいよ」とオープンにしてましたね。とにかくアルバイトがメインの収入源でした。

KARASU 僕も大阪でダンスの振付師として食いつないでました。

YUMA 今だって「ダンスだけで食べていけてるか?」と言ったら全然そんなことないんですよ。

SHIRAHAN グッズやCDを買ってくれたり、イベントに来てくれる方たちのおかげでこの活動が成り立ってる。だけど、その収益は自分たちの懐に入るわけじゃなくて、次回のイベントを打つための予算になってます。

YUMA 貯まったお金はイベントにドーンと使っちゃう。

RYO

RYO 去年までは自分たちで会場の手配をやってたんですけど、これがけっこうな労力を使うんですよ。中にはキャパシティが資料に表記されている人数より少ないこともあったり。会場に入ってから「これ大丈夫か?」となって、フロアの寸法図で広さを測って、全員入れないからしょうがなくお客さんをステージに上げてライブしたこともありました。

SHIRAHAN それから会場図の縦×横のフロア図を自分たちで事前に計算して、「ここはキャパ300人表記になってるけど、絶対に入らないでしょ!」と思ったら、会場に電話して「表記と違いますよね!?」と確認することもありましたし。

YUMA チケットのもぎりに関しては、仮面を付けてやってました。

──メンバーがもぎりをしているとバレないように?

YUMA そうです。ステージに出たとき、お客さんに沸いてほしいじゃないですか。だからTシャツに「本人ではありません」と書いてもぎりをやってました。さらに初めてライブに来たお客さんを驚かせないよう、一応仮面をつければごまかせるなと。

SHIRAHAN で、俺は会場内でお客さんの整理をして、ほかのメンバーはバーカウンターでお酒を出してましたね。

全員死ぬくらいの覚悟がないとやっていけない

──会場の手配からすべて自分たちでやってきたわけですね。そう考えると、今年メジャーデビューをしたことで環境がガラッと変わったんじゃないですか?

SHIRAHAN めちゃくちゃ変わりました。もはや意味がわからないです!

YUMA 大人が勝手に仕事を取ってくるし!

RYO 気付いたらホテルも勝手に押さえているし!

KARASU

KARASU 知らぬ間に会場も手配してるし!

──全部いいことじゃないですか!

SHIRAHAN いいことなんですよ(笑)。めちゃくちゃいいことばっかり。

KARASU 下積みが長かった分、これが当たり前じゃないことは理解しているから、ありがたみを感じますね。

──自主レーべル・What'son Recordsを立ち上げて、メジャーレーベルとタッグを組んだのはどういう理由ですか?

SHIRAHAN ぶっちゃけた話、俺らは30歳を超えているから後先のこともシビアに考えるんですよ。このままずっとやれたらそれが一番幸せだけど、そういうわけにはいかないのも重々承知してる。今のペースのまま40歳になってしまったら、何も達成してないのと一緒だと思うんです。芸能界で自分たちのやってきた証を示したり、お世話になった人たちに恩を返すためには、急ピッチで上を目指さなければいけない。そう考えたら今までのままでは制限されることが多すぎるし、社会的地位が低いことにも気が付きました。「イベントがダメだったときにお金はどうしてくれるの?」と会場の人やイベンターに聞かれて「いや、俺たちは払います」と言っても、先方が納得してくれないこともあるだろうし。

──お金のリスクや管理は、精神論ではどうにもならないですからね。

SHIRAHAN やっぱり社会的に信用してもらえるのは、会社を持っている人や会社に所属している人たち。そんなことを考えていた矢先に、今の事務所が拾ってくれたんです。「何かあったら俺たちと死んでくれますか?」という問いに対して、事務所の人たちは「よし、死のう」と言ってくれたので、じゃあここと心中しようと思った。

YUMA アホかなと思うよね。大人が俺たちと肩を組んで「よし! ダメだったら全員で死のう!」って。同じ気持ちになってくれるのがわかってうれしかったな。

SHIRAHAN

SHIRAHAN なのでレーベルを立ち上げた今、俺たちだけがSLHじゃなくて、手伝ってくれるみんながSLHなんです。これまでは4人だけが運命共同体だった。だけど今はレコード会社や事務所の人たちも運命共同体だと思っているので、やっぱり全員が死ぬくらいの覚悟がないとやっていけないなって。

YUMA 矢面に立つのは俺らだけど、その背中を任せられる人は心から信じられる人がいい。

SHIRAHAN そうじゃないと重要な仕事を任せられないし、何かミスがあったときにカバーできるかどうかわからない。お互いが信じられる人たちじゃないとって思います。

ボクサーパンツを穿き直すような気持ちでがんばります

──12月23日にはメジャー1stシングル「パリ↓↑パニ」をリリースしましたが、どんな作品になっていますか?

KARASU まるで俺らのライブを味わっているような感覚になれる1枚です。コロナでなかなかライブができない状況なので、ぜひ聴いてもらえたら。

SHIRAHAN 今回のリリースは俺たち4人の力じゃなくて、周りの人たちがここまで押し上げてくれたチャンスだなって思います。そのありがたみを感じながら、大事に歌わないとなって。

KARASU 期待をしてもらった分、そこに応えないといけない。だから「イエーイ!」という気持ちじゃなくて、がんばらないとなって。

SHIRAHAN ふんどしを締め直す気持ちで……。

YUMA 今どきそんな言葉使わないよ!

SHIRAHAN ボクサーパンツを穿き直す気持ちで、やらないとなって思います(笑)。来年は武道館公演も狙ってますので、とにかくがんばらないと。

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