SHANK|「今までで一番真剣に音楽をやった」SHANKに訪れた変化とは

「Smash The Babylon」はやりたいことがやれたと思う

──それぞれ好きな曲を1曲ずつ挙げるとしたらどの曲ですか?

庵原 俺は「Smash The Babylon」かな。いろいろやりたいことがやれたんで。

──やりたいことというのは?

庵原 歌詞で言うと、1番と2番が同じで。同じなんだけど、テンポとか質感が違うみたいな、The Beatlesみたいなやつをやりたいなと思っていたので、やれてよかった。

──サウンドで言うと、この曲はギターリフが印象的ですよね。

松崎 最初に持っていったリフをもとにして曲がいったん完成したんですけど、そこからリフだけ変えてくれって言われて。あとからリフを変えたいって言われたの初めてだったんでビックリしたんですけど、すげえいい感じになってよかったっすね。リフの変更についても明確なフレーズを渡されたのではなく、「これでどう?」っていう案を送りながら、一緒に作っていった感じで。リフを2人で作ったのも初めてでしたね。

──庵原さん、リフを変えたいと思ったのはどうしてだったんですか?

庵原 この曲だけはなぜかすごく「こうしたい」っていうのがあって。今までだったらもとの形で完成にしてたんですけど、もう一歩先を考えて……あんまり考えすぎるのもよくないなと思うんですけど、この曲に関してはよかったかなと思います。そういう点でこの曲はやりたいことがやれたと思う。

──池本さんが一番好きな曲は?

池本雄季(Dr, Cho)

池本 俺は「Wake Up Call」。ライブ……特に野外でやったら気持ちいいんじゃないかな。俺は「いいか悪いか、気持ちいいか気持ち悪いか」でしか曲を捉えられないんですけど(笑)、この曲は「楽しそうだな」って思ってます。

──この曲は今までのSHANKにない曲調ですよね。

庵原 そうですね。そういうところも凝り固まらずにやろうと思って。冒頭のギターのリフだけ「Honesty」(2017年1月発売)を作ったときからあって。またリフを送ってもらって今度は完成させたという感じです。初めはKottonmouth Kingsみたいなことをやりたいと思って作ってたんですけど、結果全然違う感じに(笑)。

松崎 そうよね。曲が送られて来たとき「違う」と思ったもん(笑)。

庵原 俺にはKottonmouth Kingsみたいな曲は作れないってことっすね。

なにこれ、すげえ! おもしれえ!

松崎 俺が好きなのは「Grassroots」ですね。基本的に将平が書いたメロディって俺には全然思い付かないし、歌詞のはめ方も思いつかないんですけど、特にこの曲に関しては本当にまったく思いつかないです。「なにこれ、すげえ! おもしれえ!」って。コーラスラインも含めて全部すげー面白いと思った。あとはイントロが好きっすね。この曲はパソコンで作る前にスタジオでもちょっとやってて、そのときから「いい感じになりそう」って思ってた。そのほかのフレーズも全体的にいい感じで気に入ってます。

──今、松崎さんからメロディがいいという話が挙がりましたが、今作は全体的にメロディの雰囲気がこれまでと変わったように感じました。

庵原 今回からメロディを考えるときに鍵盤を使うようになって。だから1曲の中で、できるだけ自分の出せる音域の下から上までを使おうと思ったんですよ。

松崎 レコーディングの段階で初めて歌詞が入った状態のものを聴くんですけど、鍵盤でメロディをなぞってるだけのものと全然違うんですよね。言葉が入ると。韻を踏んでたり、気持ちのいいワードが入っててすごいなあと。

──今作は本当に作り方が大きく変わりましたね。

庵原 まさか我々がパソコンを導入するなんて、と思いましたけど、使ってみたら逆に「なんで今までしなかったんだろう?」って思うくらい。

30歳もなってふらふらしやがって

──アルバムタイトル「WANDERSOUL」にはどういう思いが込められているんですか?

庵原 「WANDERSOUL」っていうのは「ふらふらしてる魂」という意味で。俺は、すぐ考えてることが変わるんですよ。腹立つときもあるし、その数十秒後には「その腹が立ってる自分が嫌だな」って思うこともあって。とにかくふらふらしてるなと思って。「ふらふらした人間」を形容する言葉はないかな?って考えてたどり着いたのが「WANDERSOUL」だった。

──それを作品のタイトルに掲げた理由は?

庵原 「俺はふらふらしてます」っていう自己申告?(笑)

──「いろんな曲が入ってる」ということにちなんだのでは?と思ったのですが。

庵原 いや。「30歳もなってふらふらしやがって」って感じです(笑)。

──そうでしたか(笑)。響きだけだと「wonder」にも思えて、ワクワクするタイトルですよね。

庵原 いろんなところで「WA」であってるんですか?「O」じゃないんですか?って言われました。いいタイトルっすよね。

松崎 響きがいい。

──10月からは本作を携えてツアーが始まります。東京公演の会場は東京・新木場STUDIO COASTですね。

松崎 今回のツアーは本数が少ないので、みんな来れたらと思って。ワンマンもやったし。

──いつもより本数が少ないのはなぜですか?

松崎 次のこと……例えば「BLAZE UP」とか来年のことを考えて、あんまり長くしないで。その代わり密度を濃くしようかなと。

──どんなライブになりそうですか?

庵原 やってみないとわかんないですね。練習します!

SHANK
SHANK「WANDERSOUL」
2018年9月5日発売 / BAiTFiSH RECORDS
SHANK「WANDERSOUL」

[CD]
1944円 / CTCD-20087

Amazon.co.jp

収録曲
  1. Phantom
  2. Grassroots
  3. Midsummer's Wave
  4. Smash The Babylon
  5. Knockin' on the door
  6. Wake Up Call
  7. Extreme
ツアー情報
SHANK「WANDERSOUL TOUR 2018-2019」
  • 2018年10月7日(日) 北海道 札幌PENNY LANE24<出演者> SHANK / Crystal Lake
  • 2018年10月9日(火) 青森県 LIVE HOUSE FOR ME<出演者> SHANK / Crystal Lake
  • 2018年10月11日(木) 秋田県 Club SWINDLE<出演者> SHANK / Crystal Lake
  • 2018年10月21日(日) 沖縄県 桜坂セントラル<出演者> SHANK / MEANING
  • 2018年10月30日(火) 静岡県 LiveHouse 浜松 窓枠<出演者> SHANK / Track's
  • 2018年11月1日(木) 兵庫県 MUSIC ZOO KOBE 太陽と虎<出演者> SHANK / and more
  • 2018年11月4日(日) 京都府 KYOTO MUSE<出演者> SHANK / and more
  • 2018年11月10日(土) 宮城県 Rensa<出演者> SHANK / and more
  • 2018年11月11日(日) 茨城県 mito LIGHT HOUSE<出演者> SHANK / and more
  • 2018年11月13日(火) 神奈川県 F.A.D YOKOHAMA<出演者> SHANK / NOISEMAKER
  • 2018年11月14日(水) 千葉県 千葉LOOK<出演者> SHANK / NOISEMAKER
  • 2018年11月17日(土) 岡山県 CRAZYMAMA KINGDOM<出演者> SHANK / dustbox
  • 2018年11月18日(日) 山口県 周南RISING HALL<出演者> SHANK / dustbox
  • 2018年12月1日(土) 石川県 金沢EIGHT HALL<出演者> SHANK / ENTH
  • 2018年12月2日(日) 新潟県 GOLDEN PIGS RED STAGE<出演者> SHANK / ENTH
  • 2018年12月15日(土) 香川県 高松MONSTER<出演者> SHANK / and more
  • 2018年12月16日(日) 愛媛県 WStudioRED<出演者> SHANK / and more
  • 2018年12月20日(木) 熊本県 Django<出演者> SHANK / and more
  • 2018年12月21日(金) 福岡県 BEAT STATION<出演者> SHANK / and more
  • 2019年1月22日(火) 大阪府 BIGCAT<出演者> SHANK / and more
  • 2019年1月24日(木) 愛知県 DIAMOND HALL<出演者> SHANK / and more
  • 2019年1月27日(日) 東京都 新木場STUDIO COAST<出演者> SHANK / and more
  • 2019年2月3日(日) 長崎県 Studio Do!<出演者> SHANK / and more
SHANK(シャンク)
SHANK
長崎在住の庵原将平(Vo, B)、松崎兵太(G, Cho)、池本雄季(Dr, Cho)からなるスリーピースバンド。スカの要素を多く取り入れたメロディックパンクサウンドで人気を集めている。2014年には「FUJI ROCK FESTIVAL '14」「COUNTDOWN JAPAN 14/15」など大型フェスティバルに出演。その名をさらに広めた。2015年、それまで所属していたインディーズレーベル・THE NINTH APOLLOから離れ、エイベックス内に自主レーベル・BAiTFiSH RECORDSを設立する。9月には同レーベルより3rdミニアルバム「SHANK OF THE MORNING」、DVD「11 YEARS IN THE LIVE HOUSE」を同時リリース。10月には自主企画イベント「BLAZE UP NAGASAKI 2015」を長崎・長崎市神の島公園特設ステージにて開催した。2017年1月に4thフルアルバム「Honesty」をリリース。2月から45公演におよぶレコ発ツアーを実施した。同ツアーの東京・赤坂BLITZ公演の模様を収めた映像作品「Honesty Tour 2017」を2018年1月に発売。発売後に大阪・なんばHatchと東京・新木場STUDIO COASTでワンマンライブを実施した。6月には長崎・ハウステンボスにて自主企画イベント「BLAZE UP NAGASAKI 2018 in HUIS TEN BOSCH」を開催。9月にミニアルバム「WANDERSOUL」をリリースする。