ナタリー PowerPush - SCOOBIE DO
祝20回! ガチンコ対バン「Root & United」振り返り企画
セッションになるといち音楽ファンに戻る
──歴代のセッション曲を振り返ると、ZAZEN BOYSのときはプリンス「Batdance」、マボロシとはジミ・ヘンドリックス「Crosstown Traffic」、YOUR SONG IS GOODとはThe Clash「Rock The Casbah」、曽我部恵一BANDとはザ・ダイナマイツ「トンネル天国」と、どれも絶妙な選曲ですね。
マツキ セッションになるとアーティストじゃなくていち音楽ファンというか、好きな音楽を聴いてた頃に戻る感覚があるんですよ。それぞれが通ってるところにうまいこと落とすとみんな少年少女に戻ってくれる。それが楽しいんですよね。the telephonesとか、TM NETWORKの「Get Wild」でノリノリでしたからね。
ナガイケジョー(B) だから選曲の基準は絵が浮かぶかどうかですね。例えば「曽我部さん『トンネル天国』歌うだろ」っていうような(笑)。
コヤマ 「絶対熱唱すんだろ」ってね。やっぱり熱唱してましたけど(笑)。
マツキ 言い換えると音楽好きな人、セッションできる器の人しか「Root & United」に呼べないと思うんですよ。
コヤマ そうだね。ジャンルレスだけど、みんなただ音楽が好きな人たちっていう。それにみんな「セッションは無理です」じゃなくて「なんでもやりますよ」って人たちでしょ。だから面白いっつうのはあるかもね。
ナガイケ セッションやるまでは正直ZAZEN BOYSとここまで仲良くなれると思ってなかったし、ましてやその後一緒に作品作ることになるなんて。オーサカ=モノレールはやっぱり相通ずるものを感じる熱い人たちだとわかったし、FIRE BALLなんて今思うとよく一緒にやったなとも思いますしね(笑)。そういう人たちと同じステージに立って、しかも一緒に演奏できるっていうことは、やっぱり糧になるというか刺激になりますね。
“ロビーで休憩”はもったいないイベント
──そして3月30日には「Root & United SPECIAL」としてRHYMESTER、怒髪天とのスリーマンが控えてます。これもまた異色な組み合わせですよね。
MOBY もともと今回は20回目なのでちょっと特別なことをやろうって話だったんですけど、我々を軸にライムスと怒髪天が一緒にやるのをぜひ観たくて。
──ああ、確かにこの2組は間にスクービーがいないとあまり接点がなさそうですもんね。
MOBY そうそう。お互い挨拶はしてる仲だったらしいんで、ぜひやりましょうって話は2012年ぐらいからしてたんですよ。それがここでようやく実現に至るっていう感じですね。
──スクービーが仲介してこそのマッチメイクとして、かなり面白いことになるだろうなっていう雰囲気は3組を並べた字面からも伝わってきます(笑)。当日はどういうことをやるか、すでにアイデアはあるんですか?
マツキ やりたいなと思ってることはいくつかあります。今までにない感じにはなるかな。
MOBY 箱もデカいんで、そのデカさもうまく使えればと。
マツキ でも基本的にはそんなにサービスするイベントじゃないんで、最後サインボール投げちゃったりとか(笑)、そういう感じではないです。会場をいつもよりちょっと大きくして、たくさんの人に観てもらおうよぐらいの感覚です。でも、よく3バンドぐらいで1000人超えるキャパのとこでやると、お目当てのバンドじゃないときにロビーで休憩する人が大量に出たりするじゃないですか。それは絶対にもったいないような、もうずっと最初から最後までフロアで楽しめるイベントにはなると思います。そこで怒髪天が好きだけどライムスを知らない人はライムス好きになってもらいたいし、逆もそうだし。そこにうちも絡ませてほしいしね。
Root & United SPECIAL
- 2014年3月30日(日)神奈川県 CLUB CITTA'
OPEN 17:00 / START 17:45 - 出演:SCOOBIE DO / RHYMESTER / 怒髪天
DJ:山名昇(BLUE BEAT BOP!) - 前売 3900円 / 当日 4500円(※ドリンク代別)
1月25日(土)10:00~一般発売
<問い合わせ>
SOGO TOKYO:03-3405-9999
- カバーアルバム「GRAND-FROG SESSIONS」 / ライブ会場限定販売 / 2000円 / CHAMP RECORDS / CMP-008 / 2014年2月1日の宮城・PARK SQUARE公演より販売開始。 / ※アナログ盤はMAJESTIC SOUND RECORDSより4月末発売予定。
- カバーアルバム「GRAND-FROG SESSIONS」
収録曲(カッコ内はオリジナルアーティスト)
- It Ain't Right(リトル・ウォルター)
- Messin' With The Kid(ジュニア・ウェルズ)
- Shotgun Slim(Dyke and The Blazers)
- Hard To Handle(オーティス・レディング)
- Breaking Point(ジョニー・ウィリアムズ)
- Come On Sock It To Me(シル・ジョンソン)
- Te-Ni-Nee-Ni-Nu(スリム・ハーポ)
- Mercy Mercy Mercy(キャノンボール・アダレイ)
- Walkin' The Dog(ルーファス・トーマス)
- I Heard It Through The Grapevine(Gladys Knight and the Pips)
SCOOBIE DO(すくーびーどぅー)
1995年にマツキタイジロウ(G)とコヤマシュウ(Vo)を中心に結成。1996年に現ドラマーのオカモト“MOBY”タクヤ(Dr)が加入し、自主制作カセットなどを販売する。1999年にK.O.G.A. RECORDSから初のシングル「夕焼けのメロディー」をリリース。続いて発表された1stアルバム「Doin' OurScoobie」で圧倒的な存在感を放つロックバンドとしてその人気を確かなものとする。2001年にナガイケジョー(B)が加入し、現在の編成で活動開始。2007年には自主レーベル「CHAMP RECORDS」を立ち上げ、ライブのブッキングからCD制作、プロモーションまですべてメンバー自ら行っている。2013年5月15日、CHAMP RECORDS通算6枚目となるオリジナルアルバム「かんぺきな未完成品」をリリース。2014年3月30日に自身が主催する恒例企画「Root & United」の20回記念ライブ「Root & United SPECIAL」を開催する。