11. ネトゲ廃人シュプレヒコール（Under A Rock Arrange / suzumu）
［Music & Lyrics：さつきがてんこもり、Arranged：スズム］

──りょーくんがこういうコミカルなテイストの曲を歌うのって珍しいと思いました。

そうですね。好みもあるんですけど、自分の担当はそこじゃないかなと思っているんです。ニコ生とかで歌うこともあるんですけど、投稿するほどじゃないかなというか。

──ではなぜこの曲を歌って、さらにベスト盤に入れたんでしょうか？

本来はコミカルな感じの曲をロックのアレンジで歌ってみたいなって思ったんです。もともと原曲のメロディラインがカッコよかったので、ロック色を強くしたら面白いんじゃないかなと思っていたので、スズムにアレンジをお願いしました。

12. No.69
［Music & Lyrics：スズム］

──「ネトゲ廃人シュプレヒコール」でアレンジを担当したスズムさんがりょーくんに書き下ろした曲が「No.69」です。この曲は3rdアルバム「Re:road」の収録曲ですが、どういう経緯でスズムさんに楽曲提供をお願いしたんでしょうか？

1st、2ndとスズムの曲を歌ったり、彼にアレンジをお願いすることはあったのに、それまで書き下ろしを一度もお願いしたことがなかったんです。なので3rdアルバムではスズムの書き下ろし曲が歌ってみたいなって思っていたんです。ここにきてお互いが合わさったらどんなサウンドになるんだろうって楽しみでしたね。

──そうして届いた曲はゴリゴリのロックでありながら、スズムさんにしては珍しい曲調のラブソングだったと。

そうなんです。スズムって人を食ったようなひねくれた詞を書くから「どんなこと言われちゃうのかな？」って思いながら曲を待ってたんですけど、熱烈なラブソングが飛んできてすごくグッときましたね。スズムの曲って刻みが細かくて早口で音数が多いってイメージだったんですけど、それがひっくり返るような曲が飛んできて。そういう引き出しの多さも含めてスズムの魅力を再認識した1曲ですね。

13. しわ
［Music & Lyrics：buzzG］

──「しわ」はコンピレーションアルバム「EXIT TUNES PRESENTS イケメンボイスパラダイス 6」に収録された曲ですね。

今考えるとそのコンピ盤のタイトルすごいですね（笑）。コンピ盤の「しわ」ってまだ未熟だった時期に録った音源だから、ずっと「歌い直したい」って思ってたんですよね。ワンマンツアーのときにも歌っていて、今なら絶対にうまく歌える自信があった。

──録り直してみて、手応えはどうでしたか？

すがすがしく聴ける、さわやかな感じのテイクが録れました。コーラスワークにもすごく気を遣って。コンピ盤で聴いたことある人には特に、今の僕だから歌える「しわ」を聴いてほしいです。

14. 夏の半券
［Music & Lyrics：みきとP］

──「夏の半券」は、さまざまな歌い手に楽曲を提供しているみきとPさんの書き下ろし曲です。

みきとPの曲を歌うときは、彼の描いた世界をいかに自分の声を通してそのまま伝えるかっていうのをすごく意識するんですよ。そうやって試行錯誤をするのが楽しくて。細かいところをこだわれる繊細な曲が多いんです。

──例えば今回だったら、どういうところにそのこだわりが表れていますか？

もう全体的にこだわりばっかりなんですけど（笑）、みきとPはコンマ1秒の細かい表現をこだわれる曲を書いてくれるんですよ。だから彼の曲を考えながら歌うのがすごく好きで。この曲はボカロバージョンも公開されてるんですけど、みきとPが「『夏の半券』りょーくんバージョンでめっちゃ聴いてるんだよね」って言ってくれて。そのときはメチャメチャうれしかったですね。

15. S・K・Y
［Music & Lyrics：ライブP］

──「S・K・Y」はりょーくんのライブでの定番曲の1つですね。

りょーくんといえば「S・K・Y」って言われるようなこともあるので、アルバム後半の大事な位置にこの曲を持ってきました。

──“歌ってみた”動画やライブ音源など、これまでにさまざまなバージョンで発表してきた「S・K・Y」ですが、今作には新録の音源が収録されていますね。

そうなんです。しかも今回はレコーディングにライブPさんがディレクションで入ってくれて。会うのはひさしぶりだったんですけど、いろいろお話もできてすごく楽しいレコーディングになりました。歌のテイクもノリにノッている、いいのが録れたと思っています。

──レコーディングの際にはどんなやり取りがあったんですか？

基本的には「自由にやっていいよ」って言ってくれる人なんで、これまで歌ってきた僕なりの「S・K・Y」を録っていったんですけど、ところどころちょっとした音のアレンジとかを「こんなのどう？」ってライブPさんが提案してくれて。現場で一緒に音を作り上げていく感じが工作してる感じで、すごく面白かったです。