音楽ナタリー Power Push - RYO from ORANGE RANGE
ソロデビューして気付いた俺の役割
ボーカリストとして俺の目指すべきなのはこの人だなと思った
──共演陣の中では元キマグレンのISEKIさんが意外だったんですが、以前から交流があったんですか?
ISEKIさんはシライシさんの紹介で知り合ったんですけど、人間的にすごく合いますね。熱いし、面白くて冗談も言い合える人だし。
──セクシーですよね、「Whisper feat. ISEKI」は。
最初のウイスパーなフレーズはISEKIさんのアイデアだったんですよ。で、それを聴いてちょっとボサノバチックなイメージがあったんで、そこから曲の雰囲気をエロく変えていこうというのは、俺とシライシさんのアイデア。70年代というか、ミラーボールがキラキラしてる歌番組に出てくるようなイメージですかね。
──「ソウル・トレイン」みたいな?
そそそ、まさに。それは俺にとってもISEKIさんにとっても新しいチャレンジで、「ここでしかできないことだからいいんじゃないの?」って話になったんです。
──ライブで披露されるのが楽しみです。あとRYOさんならではだと思ったのが、「Tim Don!-Don!」は三線が入ってカチャーシーになっていくけど、ベーシックはレゲエなところ。それらをストレートに融合していて。
うん。沖縄というよりも“沖縄な南国”を想像しながらやってました。「ちむどんどん」って、胸がドキドキするっていう意味の方言なんです。それを「Tim Don Don」っていう造語にして。もともとは「四つ打ちのキックの音がドキドキしてるように聴こえた」っていう発想から作り始めたんですけど、僕はひねらないそのままのものが好きなんで、こういう曲になりました。
──ちなみにRYOさんの中で、ボーカリストやソロアーティストで自分のビジョンに近い人はいるんですか?
どうかなあ? 真似しようとしてもできないんだよねえ、いつも。あ、でもTEEさんは現場で「すげえ!」と思った。ラバダブって、自分の曲をリディムに当てていく人がほとんどなんですけど、TEEさんに関しては譜割りを作って言葉を入れて、さらに韻を踏んでっていうのが、その場でパパパパッてできちゃう人で。しかもそのメロディもキャッチーだったりするんですよ。俺の目指すとこはこれだな、と思った。
──フリースタイルって鍛錬がないとできないですよね。
うん。期間空けないでずーっとリリック書いて、曲作ってないとできない。何回も書いてるから、いちいち考えなくても浮いてくるんだと思いますね。あの域まで行けたら楽しいだろうなと思うから、休まないで(笑)、リリックを書き続けようと思います。
これが俺のORANGE RANGEでの役割
──そしてアルバムタイトルも、どストレートに「DELIGHT」。夏を、人生を楽しもうっていうイメージが浮かびます。
このタイトルに関しては「できる」っていうのがキーワードになってて。「できる人」、つまり方言で“出来人(でらいと)”っていうのが最初のタイトルだったんですけど、自分で「できる人」っていうのも気持ち悪いよねってことで、英語で響きが合うものをあてて「DELIGHT」にしました。
──アルバムが完成した今、どんな気持ちですか?
自分1人でやるって決めてから、地方のイベントに告知なしで出て歌うところから始めていって、そのときに観てくれた人が集まってくれて今ここに至ったから、ホントにみんなの力あってのものなんです。だからこのアルバムが完成してすごくうれしいですね。
──ソロアルバムを作ったことはレンジの活動にフィードバックされそうですか?
されると思います。というか、自分がネタを持っていった曲が「TEN」にあるんですけど、それはソロアルバムと並行して作っていたので反映されてると思います。それに、自分が中心になってやる曲はこういうふうにしてほしい、みたいなイメージももう出てます。そうしたらこういう、まっすぐなテイストの曲や分かりやすい盛り上げ方もできる。俺のORANGE RANGEでの役割はそれかなって、より強く思うようになりました。
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収録曲
- ~DELIGHT~
- Pump it up
- GLAMOROUS RIDDIM
- 夏だぜジョニー
- 愛のキセキ with 果山サキ
- Whisper feat. ISEKI
- SHAKE IT
- Go! Go!
- Tim Don!-Don!(DELIGHT MIX)
- pa mai ti-da feat. Kina & Kalani
- DRIVE feat. N.O.B.U!!!
- My Love
- GLAMOROUS RIDDIM -REPRISE-
※「pa mai ti-da feat. Kina & Kalani」の最初の「a」は長音記号付きが正式表記となります。
- フリー・ミニLIVE & CD購入者特典会
- 2015年9月19日(土)東京都 タワーレコード渋谷店9F TOWER RECORDS SKYGARDEN
START 15:30
- RYO from ORANGE RANGE "DELIGHT" RELEASE PARTY
- 2015年9月19日(土)東京都 UNIT / SALOON
START 23:00
前売:3500円 / 当日:4000円 - <出演者>
DELIGHT FLOOR
LIVE:RYO from ORANGE RANGE / ISEKI / N.O.B.U!!! / 果山サキ / Kina & Kalani / 大志 from 1 FINGER / Do The Right Inc
DJ:大蔵 from ケツメイシ / DJ KEIN / DJ NIRAI
LIVE PAINT:Kento Yukizaki - SALOON(brix FLOOR)
DJ:naotohiroyama / MOA(CARIZMA) / Lichard(from OKINAWA) / ui_nyan / SIEGZEON / Yu Matsumoto
RYO from ORANGE RANGE
(リョウフロムオレンジレンジ)
ORANGE RANGEの低音域ボーカル担当。2014年8月に初のソロ曲「Tim Don!-Don! feat. DJ KEIN」を配信リリースし、「RYO from ORANGE RANGE」名義での活動をスタートさせた。2015年6月には私立恵比寿中学のシングル「夏だぜジョニー」の作詞・作曲・編曲をシライシ紗トリと共同で担当。2015年9月には1stソロアルバム「DELIGHT」をリリースする。