武道館公演の前は泣いてばかりいた

──沢田さんとドラゴンさんはベイビーレイズJAPANのライブはすでに観ているんですか？

沢田　もちろんです。僕はこの前のツアーファイナルに遊びに行かせていただいたのと、武道館公演のDVDを買いました。

高見　ありがとうございます！

沢田　正直に言うと、DVDに関しては最初はちょっと早送りしながら観ようかなくらいに思ってたんですよ。でも、冒頭から完全に引き込まれて最後までガッツリ観たうえにドキュメンタリー映像まで観ちゃって。だって彼女たち、滝に打たれたりしてるんだもん！　

ベイビーレイズJAPAN一同　あはははは（笑）。

沢田　「滝って！」と思って。しかも武道館のステージに立つまでにアイドルとしてもっと鍛えなくちゃいけないということで、女子プロレスの道場に入門して腹筋させられたりとかね（笑）。

傳谷　筋トレ、めっちゃやりました！

沢田　あれ、俺だったら絶対断るもん（笑）。

──ドラゴンさんも身体を張った企画をやってますよね。

沢田　インディーズの1stミニアルバムをリリースしたときにタワーレコードのお店回りを普通に電車に乗ってするんじゃなくて、山手線一周を走りながらやるっていうね。

傳谷　あ、その映像観ました！

ドラゴン　ちょうど全周で45kmあって。キツかった（笑）。

沢田　9月でまだ暑かったしね。

ドラゴン　そう、めっちゃ暑くて。朝の10時くらいにスタートして、20時までお店回りをしながら走り続けて。

大矢　大変……！

沢田　まあ僕は電車で移動してたんですけど。

ドラゴン　途中でパフェとか食べてたからね、この人（笑）。ヒドいよね。

沢田　「遅せえな」とか言いながらパフェ食べてました（笑）。

ベイビーレイズJAPAN一同　あはははは（笑）。

──でも、ベイビーレイズJAPANの皆さんはアイドルなのになんでそんな苦行を強いられなきゃいけないんだとは思わないんですか？

傳谷　そもそも私たちに体力がなかったのと、その頃はまだ精神的にも弱かったんですよ。じゃあ鍛えようぜ、ということでやってみた感じです。

高見　そうだね、武道館公演の前までは泣いてばかりいたね。

傳谷　そう、悔し泣きすることも多くて。私たちはずっと公約や目標があって、それをクリアしながら走り続けてきて、うまくいかなかいときはすぐ悔し泣きしてしまっていたんです。それならもっと精神面も鍛えて目の前にある目標をしっかりクリアしていけるようにしようと。

沢田　彼女たち、10代の子たちとは思えないくらいしっかりしてますよ！

ドラゴン　心が痛いでしょ？（笑）

沢田　痛い、痛い（笑）。俺は自分に甘いから。

ドラゴン　ダイエットしててもすぐにカレーとか食っちゃうしね。

大矢　滝行や女子プロレスの道場に行くときも最初は強制的な感じでしたけど、終わってみれば「行ってよかったな、いい経験になったな」って思いましたね。

沢田　前向きすぎるでしょ！（笑）

表に出てないチャレンジもやってる

──沢田さんもバンドが前進するための戦略を常に考えてるじゃないですか。それは、アイドルがこれだけやっているんだから、ロックバンドも絶え間なく話題を提供し続けなきゃいけないという意識があるからですかね？

沢田　そうですね。カッコいいロックバンドなんていくらでもいるし、どのバンドを聴くかは、お客さんが曲単位で好きになったり、フェスで観て決めればいいと思うんですけど、ワンマンライブに行くまでの導線は僕たちからしっかり提示しなきゃいけないと思うんです。そこに賛同してくれるお客さんがいないとやっぱり俺らは前に進めないと思うから。

──でも、沢田さんは突拍子もないこともどんどん提案するわけでしょ。メンバーはそれに対して異議を唱えることはないんですか？

沢田　というか、ほとんどのメンバーはきょとんとしてますよ（笑）。透明のボールに入りたいとか言い出すのもそうだし。

ドラゴン　沢田さんが自分でやりたいことはやったらいいじゃんとは思いますけど、ほかのメンバーにも「これをやってほしい」ということに関しては「え!?」って思うことはありますね。

沢田　6月に赤坂BLITZでワンマンをしたときに、僕らアイドルなんでローラースケートに乗って登場しようと思って。で、Amazonで買ったんですね。僕はだいたいの小道具をAmazonで買うんですけど（笑）。それでライブ前に1人でローラースケートの練習をしてたんです。実はこれには裏話があって、ホントはチャレマック（チャレンジオノマック）が曲の最後にバク転をバシッと決めて「おおっ、ホントにアイドルだ！」っていう見せ方をしたかったんですよ。それで彼にバク転教室に通ってもらったんです。

ベイビーレイズJAPAN一同　ええっ!?

沢田　でも、結局体得するまでには至らなくて。

ドラゴン　時間が足りなかったんだよね。あれは悔しかった。

沢田　そういう表に出てないチャレンジもやってるんですよ。

傳谷　お客さんに喜んでもらうためにそこまでやってるんですね。

沢田　ホントに僕たちはお客さんに支えられているから。「がんばって！」よりも「倒れないでください！」みたいな声が多くて（笑）。差し入れがアミノ酸とかビタミン剤とか湿布だったりするんですよ！

大矢　湿布うらやましいです（笑）。

傳谷　ホントにお客さんの存在はありがたいですよね。虎ガーの皆さんも「僕たち、私たちがいるから迷わず前を向いてくれ！」という方たちばかりで。