ナタリー PowerPush - Ricky
待望のソロ活動ついにスタート! 虹色シンガーが語る「R☆POP」の正体
ひとつのイメージで収まりたくないし変幻自在でありたい
──ビデオクリップやアートワークなどのビジュアル面からもRickyさんならではのこだわりが感じられますが、音楽とビジュアル的な部分との相互関係はどのように考えてますか?
Ricky ソロになると音やビジュアルをさっぱりさせる人が多いと思うんですけど、僕はその逆をいこうかなと。ビジュアルもしっかりとキメるとか、とにかく変わったことをやりたい気持ちがずっとあるんです。もしかしたら衣装を1曲ごとに変えるかもしれない。そういう意味で、アルバムジャケットも虹色になってるんです。僕の中にいろんなカラーがあるので、音だけじゃなくてビジュアルでも見せていきたいんです。
──なるほど、そういう意味が込められていたんですね。
Ricky ひとつのイメージで収まりたくないし、変幻自在でありたいと思うんですよ。ソロである分、余計に何でもできる気がします。だって、「唯我独SONG」の衣装と「R☆POP」の衣装はイメージ的にまったく違いますからね。
──「これ、同一人物?」って思いますものね。
Ricky そこに面白さがあるんです。たまに「その服どうなの?」と言われたりするけど、僕が「これを表現したい!」と自分の道を信じてやっているのでいいんですよ。
やりたいことがやれる場所があるのが僕にとっての幸せ
──ちょうど同時期にRIDER CHIPSのアルバムも出ます。そのほかにもいろんな活動をしていますが、ソロとそれ以外の活動を同時にやっていくための秘訣ってなんでしょう?
Ricky ソロになって他の活動をどうするのか、ぶっちゃけ考えましたよ。ソロ1本でいくことも考えたけど、全部ひっくるめてRickyなんだという出し方もありかなと思って。僕は周りから求められると出ていっちゃうタイプなんですよね。それはRickyの歌がいい、うちで歌ってほしいという声があるからできることで、ありがたいことなんです。自分の存在が認められたわけだから喜んで出ていくし、そこで学ぶことも多いし。もちろんソロ活動があるという安心感のもとにやってるんですけど、ひとりでやっている分、外に出て自分のアンテナを増やしていかないと。外で得たものによって、ソロ活動がより広がりを持つでしょうしね。
──バンドのシンガーの場合は、バンドという母体があってこそのソロ活動ですが、Rickyさんの場合は「Rickyという基盤」があるからいろんなところで挑戦できるんでしょうね。
Ricky そういう意味では、逆のパターンですよね。RIDER CHIPSのメンバーは野村義男さん、寺沢功一さん、宮脇JOE知史さん、渡部チェルさん、みんな大先輩じゃないですか。ライブパフォーマンスしかり、レコーディングの流れもソロとはぜんぜん違うし、勉強になることはたくさんあるし。ソロとバンドでまったく違うことを同時にやれるというのは、なかなかできないことですよ。
──今後、ソロアーティストRickyがどのような形で広がっていくのか、楽しみにしてます。
Ricky ソロでは「アーティストRicky」、RIDER CHIPSでは「ボーカリストRicky」と僕の中で分けていて。だから、RIDER CHIPSでも自分の世界を作り上げようとすると、ちょっと違和感が出てくると思うんですよ。やりたいことがやれる場所があるのが僕にとっての幸せであり、僕にとっての最大のモチベーション。だからもっと視野を広げていきたいですね。
Ricky「雨のスパイラル」PV
CD収録曲
- R.I.C.K.Yのテーマ
- 裸★KING
- 我儘EMOTION
- 流れ星みつけたその夜に
- I'm Alive ~album mix~
- 唯我独SONG ~R+ENG-F remix~
- NIGHT&DAY
- アオイツキ
- 雨のスパイラル ~A Rainy Spiral~
- 「現在」 ~此ノ場所~
Ricky(りっきー)
10月20日生まれの自称宇宙人ボーカリスト、本名Ricky Astrovich Primakov。2001年1月1日にDASEIN(元SEX MACHINEGUNSドラマー JOEとの2人組ユニット)のシンガーとしてメジャーデビュー。激しいドラムとハートウォーミングな歌声が融合した「HYPER BEAT ROCK」という独自のスタイルを打ち立て、2004年1月の解散まで精力的に活動する。その後はRicky自身が率いるバンドR*A*Pや、野村義男らによる仮面ライダーオフィシャルバンドRIDER CHIPSのボーカリストとして活躍。2009年にはテレビアニメ「鋼殻のレギオス」から生まれたヴィジュアル系バンドChrome Shelledに参加するほか、Ricky名義でのソロ活動も始動させる。シャンソンで基礎をしっかり学んだ歌唱力をもとに、状況に応じて声色を変化自在に操り、さまざまな楽曲を歌いこなす進化系ボーカリストである。