俺の人生、結構パーフェクトかもしれない

──実は今日のインタビュー、もっとシリアスな内容になるんじゃないかと思ってたんですよ。でも、想像以上に前向きだし、未来に向かって進むっていうテンションですよね。

櫻井　そうなんですよ！ 基本的には結構ポジティブだし、もっと言うと「意外といい形で年齢を重ねられたな」っていう気持ちもあって。ずっと応援してくれるファンもいるし、ありがたい言葉をかけてもらって。みんなの存在や言葉が、いろんなものの意欲に変わっていきますからね。支えてくれるお客さんがいて、振り返れば仲間もいて。俺の人生、結構パーフェクトかもしれないって（笑）。

──riceの12年間についても、肯定的に捉えてますか？

櫻井　「大変なことばっかりだったね」って言う人もいるんですけど、僕は楽しかったです。生きてれば、誰でも辛いことくらいあるだろう！っていう感じで。12年前の作品を聴き直すと「よくこれをリリースしようと思ったな」って感じることもありますけどね（笑）。若かったし、荒削りだし……。ただ、それを笑って振り返れるのは良いことだし、そもそも続けてなければアーカイブだってできないわけですから。

村田　作品に関しては、確かにいろんな変化がありますよね。まず、有紀の声が全然違うし。でも、楽曲には自信を持ってるんですよ。旗揚げ当初の曲を今ライブでやっても、「やっぱりカッコいいな」と思えるので。

──そのことを象徴するのが「Fake star」ですよね。

櫻井　そう言ってもらえると、すごくうれしいです。復帰の時期、再始動の期日は現状では未定ですが、ここでサヨナラするわけでもないし……。充電期間というか、バネの力をためる時間だと思ってるんですよね。「諦めない」という言葉をキーワードにして、面白いと思えることをやっていけばいいのかな、と。まあ、思ってるだけじゃダメなんですけど。

村田　確かに（笑）。

櫻井　幸いなことに、今はいろんなメディアがありますからね。ブログやTwitterを通して発信していって、消息不明になるのだけはやめよう、と（笑）。（バンドの活動を）止めるって、カッコ悪いことだと思うんですよ。これ以上カッコ悪いことはないんだから、あとはもう、何をやってもいいんじゃないかなって。例えば「今日は1日、事務作業でした」でもいいし、「買い物に行ったよ」でもいいし、「いい曲につながりそうなフレーズが浮かんだ」でもいいし。とにかく自分たちをこれ以上引っ込めないことが、応援してくれる人への礼儀だと思うので。

村田　そう考えると、そんなに休んでる時間はないかもしれないですね。ひとつひとつのことをしっかり受け止めたうえで“次”を見ていきたいなって。

櫻井　うん、ひとつずつ誠実に向き合うことが大事だと思うんですよ。「Fake star」のリリース、Raphaelの再演、赤坂BLITZのライブ。しっかりと順を追っていって、そのあとのことは活動休止してから真剣に考える。それしかないでしょうね、ホントに。

rice Presents 「最後の聖戦!! ありったけスーパーライブ2012～壮絶で猛烈な12000秒のX'masプレゼント～」

2012年12月25日（火）東京都 赤坂BLITZ
OPEN 17:30 / START 18:30
前売：4500円
チケット一般発売：2012年11月11日（日）10:00

＜REGULLAR MEMBER＞
永山 -@chan- 利彦（Cello） / 西山 -Fü-ming- 史晃（B） / 畠中 -Bun chan- 文子（Key） / 高井 -SEYANA- 淳（B） / 城石 -Ommy- 真臣（G）

＜SPECIAL GUEST＞
MASAKI（B） / 潤（G） / 田澤孝介（Vo） / 貘（Vo） / 華遊（G）

rice 「fakestar」 PVクリップ