音楽ナタリー Power Push - REOL
本当にやりたいことを形にした3人の“第2章”
作品を安売りしたくない
──「ギミアブレスタッナウ」のMVは、お菊さんがこれまで手がけてきたMVの中でも一番手の込んだ作品になったんじゃないですか?
お菊 そうですね。ここまでお金も時間もかけられたのは、やっぱりREOLのメンバーになれたからっていうのが大きいと思います。発注されただけでは、なかなかここまで作り込めないですから。
れをる 私は以前から「作品を安売りしたくないな」って意識があって。私たちだけじゃなくて世の中の映像クリエイターはもっと1つの作品に時間と手間をかけていいと思っているんです。
──お菊さんにとってはありがたいことでありながら、制作のプレッシャーも強くなりますね。
お菊 めっちゃプレッシャーかかるんですよ(笑)。でもそれにしっかり応えたいです。
れをる 本当言うと、映像クリエイターが入ったユニットなんだから、アルバム全曲のMVを作りたいんですよ。でもそれこそ無理して作ると安売りになっちゃいますから(笑)。
根本のスタンスはブレていない
──今回のインタビューでは皆さんの写真の撮影をさせていただきました。特にギガさんとお菊さんはクリエイターですからこういう撮影とかは新鮮なんじゃないですか?
ギガ ポーズを取ったりするのは初めてですから、すごく恥ずかしくて。モデルの方とかはすごいなって思いますね。
──お菊さんは動画の制作者ですから、これまでは自分が作る側、撮影する側の人間だったと思うんですけど、こうしてユニットのメンバーになると撮られる側に回るわけですよね。
お菊 撮られる人の気持ちを学べました。実際カメラの前に立ってみると、自分がどうしていいかわからないし、不安になるものなんですね。「こういうポーズを取って」みたいにちゃんと言わなきゃダメだ。
れをる どういうビジュアルを見せるかについてはけっこう考えたんです。私たちはインターネットという土壌で育ったアーティストなので、顔を出すという行為自体に拒否反応を示すリスナーも少なからずいるとは思っていて。でも活動の幅を広げるうえで、顔を出さないといろんなデメリットがあるのも確かなんです。それらのことを総合的に考えて私たちは自分たちのビジュアルを表に出すことにしたんですけど、根本のスタンスとか曲作りに関するところは何もブレていないんです。
──実際にご自身のビジュアルを公開してみたときの反応はいかがでしたか?
れをる 「意外といいじゃん」とか「カッコいい」っていう反応が多かったです。前作「極彩色」がイラストだったこともあって、テイストの違いに驚く人もいるのかなと思ったんですけど、意外にもすんなり受け入れてもらえた印象でした。それに新しく私たちのことを知ってくれた人が「Σ」のCMを見てTwitterでリプライを飛ばしてくれたこともあって。すごく意味のある露出になったなと思いました。
──これまでのファンも初めてREOLさんを観た人も驚くMVやビジュアルの露出になったと思います。
れをる 誰もやってないことをどんどんやっていきたいんです。それは観る人からすれば驚きにつながりますし。驚きを提供し続けるのは難しいとは思いますけど、心強い2人とユニットを組むことができたので、これからも皆さんに驚いてもらえる作品を作り続けたいですね。
- 1stアルバム「Σ」2016年10月19日発売 / TOY'S FACTORY
- 初回限定盤 [CD+DVD] / 3500円 / TFCC-86569
- 通常盤 [CD] / 2500円 / TFCC-86570
CD収録曲
- VIP KID
- ギミアブレスタッナウ
- 宵々古今
- コノヨLoading...
- RE:
- Lunatic
- 神様になった日
- ちるちる
- -FINAL SIGMA-
- DetaramE KiddinG
- サマーホラーパーティ
- 404 not found
- VIORA
初回限定盤DVD収録内容
- ギミアブレスタッナウ Music Video
- 宵々古今 Music Video
- ちるちる Music Video
- メイキング映像
REOL(レヲル)
シンガーソングライターのれをる、サウンドクリエイターのギガ、映像クリエイターのお菊の3人からなるユニット。ギガやお菊が制作に携わったれをる名義のソロアルバム「極彩色」を2015年7月に発売。その後2016年3月にユニット・REOLとして活動していくことを発表し、同年10月にREOLとしての1stアルバム「Σ」をリリースした。