ナタリー PowerPush - 高城れにのKing of Rock! #03
ロックの申し子・高城れに 単独ラジオ番組を徹底解剖
Inter FM
ももいろクローバーZの高城れにが、単独でラジオ番組のDJに挑戦。「高城れにのKing of Rock!」と題した約10分間のレギュラープログラムが現在、多くのロックファンの支持を集めている。ナタリーでは番組連動の連載コンテンツを企画し、ももいろクローバーZの感電少女・高城れにのロックな素顔に迫っていく。
なお、上の写真はテレビ番組の収録後、楽屋でメイクを落とす際の貴重なオフショット。ステージを下りても常にロックスピリッツを忘れないその姿勢を、この特集記事からぜひ感じてもらいたい。
また今回、特集の後半では番外編として、ももクロの楽曲を手がけるヒャダインこと前山田健一も登場。通販限定アルバム「ももクロ★オールスターズ2012」に収録されたソロ&ユニット曲の話題を中心に、ここでしか読めない独占インタビューを掲載する。
取材・文 / 大山卓也 撮影 / 笹森健一 企画 / 富樫奈緒子
「King of Rock!」誕生日インタビュー
──高城さんは6月21日に19歳の誕生日を迎えますね。ジョン・ライドンがSEX PISTOLSを結成したのがちょうど19歳の頃でしたが、現在の高城さんはどんな気持ちですか?
以前は誕生日が来るのがうれしかったけど、今はうれしくない。
──それはなぜですか?
10代が終わっちゃうんですよ。それに19歳って後厄だから、悪いことがたくさん起きるんです。
──誕生日プレゼントに欲しいものはありますか?
私、欲がないんですよね。小さい頃からお母さんとかに訊かれるんですけど、これといって欲しいものが見当たらなくて、「子供らしくないね」って言われてました。
──でも高城さんはドン・キホーテが好きでよく行くそうですが。
ドンキに行っても何も買わないです。見て比較するのが好きなんですよ。あっちのドンキは198円だったのに、こっちのドンキは2個で298円だとか。
──見て比べるだけ?
うん、買うっていう概念はないです。
──じゃあ今も欲しいものはないですか?
うーん、今欲しいもの? なんだろう……。魚?
──魚? どんな魚?
サワラ。あとカレイとか。
──それは食べるんですか?
いや、育てたいですね。
シンガー&ダンサーとしての高城れに
──ところで高城さんはロックシンガーとして、どういう姿勢で歌に臨んでいるんでしょうか?
歌は自分では苦手だと思ってるけど、でも大好きです。
──苦手意識があるんですか?
私ほんとに歌はヘタクソなんです。なかなか音程がとれなくて。でもうまくても伝わらない歌もあるし、ヘタでも伝わる歌もある。音程なんてオマケみたいなもんだって思ってるから。聴いてる人に気持ちが伝わってほしいなって思いながら歌ってます。
──伝えることが一番大事?
そうですね。やっぱり自分の歌で、聴いてる人の心を動かしたいって思います。
──そのために意識していることはありますか?
曲を深く理解するために、自分の中でPVを作ってますね。
──PVって?
曲を聴いたら自分なりに場面をイメージして、1つの物語を作るんです。例えば「未来へススメ!」を聴いたとき、私は「これは忍者だな」って思った。くノ一みたいな感じで、みんなで弓矢を持って井戸から出てくるっていうイメージだったんです。イントロの「テレレンレン」っていうとこで6人が井戸から出てきて、そこから繰り広げられていく戦いの物語。
──歌詞とは異なる自分の世界があるんですね。
そうです。勝手に自分を主人公にして、いろんな物語を自分の中で作りながら聴いてます。そのほうが歌を強く伝えられるって思うので。
──それではダンスで心がけていることは?
カッコつけないこと。カッコよく踊ったり正確に踊ったりすることが全てじゃないと思うから。大事なのは、どれだけ自分を出せるかだと思うんです。5人いる中で自分がどういうポジションなのかを考えて、自分なりに身体を動かす。一生懸命、カッコ悪くてもいいから全力で、思いっきり踊る。
──その思いは高城さんのダンスから強く伝わってきます。
思いっきり踊らないと自分の気持ちが乗らないんです。自分が乗ってないと観てる人もつまんないと思う。だから楽しみながら踊ってます。
──自分の中で歌とダンスのバランスは?
五分五分ですね。歌を耳で聴いて、ダンスを目で感じる。どっちも大事で、どっちも外せない表現だなって思ってます。
毎週木曜 22:20頃~
※ InterFM「YOUNG BLOOD」番組内で放送中
DJ:高城れに(ももいろクローバーZ)
InterFM
「YOUNG BLOOD」
毎週月~木曜
21:00~22:56
クラブDJ、モデルとしても活躍中のDJ HERIがナビゲートするレギュラープログラム。
DJ:DJ HERI
InterFM:76.1MHz(東京) / 76.5MHz(横浜)
特集インデックス
- #01 2012年5月2日公開
- #02 2012年5月31日公開
- #03 2012年6月21日公開
- #04 2012年7月26日公開
- #05 2012年8月29日公開
- #06 2012年9月27日公開
これまでの放送(6月21日放送分まで)
4月26日放送 オジー・オズボーン
「食いちぎりこそロックだ!」
オンエア楽曲:オジー・オズボーン「CRAZY TRAIN」
5月3日放送 MOTORHEAD
「生き続けることがロックだ!」
オンエア楽曲:MOTORHEAD「OVERKILL」
5月10日放送 METALLICA
「METALLICAはスラッシュメタル界の優等生!」
オンエア楽曲:METALLICA「ENTER SANDMAN」
5月17日放送 ブライアン・ジョーンズ
「欠かせない存在になるべし!」
オンエア楽曲:THE ROLLING STONES「PAINT IT BLACK」
5月24日放送 AC/DC
「50歳でも、小学生!」
オンエア楽曲:AC/DC「It's a Long Way to the Top (If You Wanna Rock 'n' Roll)」
5月31日放送 イギー・ポップ
「常に先取れ!」
オンエア楽曲:IGGY AND THE STOOGES「SEARCH AND DESTROY」
6月7日放送 フランク・ザッパ
「最後はタクトを振れ!」
オンエア楽曲:FRANK ZAPPA & MOON ZAPPA 「VALLEY GIRL」
6月14日放送 DEEP PURPLE
「日本への架橋になれ!」
オンエア楽曲:DEEP PURPLE「Highway Star」
6月21日放送 SLIPKNOT
「ユニークな発想こそロックだ!」
オンエア楽曲:SLIPKNOT「My Plague」
高城れに(たかぎれに)
1993年神奈川県生まれ。2008年からアイドルグループ「ももいろクローバー」のオリジナルメンバーとして活動を開始。2009年7月にシングル「ももいろパンチ」をリリースし、2010年5月にシングル「行くぜっ!怪盗少女」でメジャーデビューを果たした。2011年4月にグループ名を「ももいろクローバーZ」へ改名した後も、その型破りなキャラクターと卓越したダンススキルを生かし、「感電少女」のキャッチフレーズのもと、アイドルとして独自の立ち位置を確立。ソロ曲に「恋は暴れ鬼太鼓」「津軽半島龍飛崎」がある。
2012年9月27日更新