アメリカのゲームメーカー・Rockstar Gamesの新作「レッド・デッド・リデンプション2」が10月26日に発売された。
本作はRockstar Gamesのヒット作「グランド・セフト・オート V」のクリエイター陣が総力を挙げて開発した最新のオープンワールド型ゲーム。「GTA V」は世界中のあらゆるエンターテインメント作品の中でもっとも高い売り上げを記録したが、「RDR 2」はグラフィック、アニメーション、マップ、AIなどすべての面で「GTA V」を上回るスケールで開発されたRockstar Gamesの新作とあり、多くの情報が明かされる前からゲーマーたちの間で大きな注目を集めている。
この特集では、音楽界随一のハードコアゲーマーとして知られる増子直純(怒髪天)がひと足早く「RDR 2」をプレイ。その衝撃ぶりを熱く語ってもらった。
取材・文 / 宮崎敬太 撮影 / 草場雄介
1910年以降のアメリカ南部、メキシコを舞台に、保安官とギャングの抗争や人々の生活をリアルすぎるほどリアルに描いた前作「レッド・デッド・リデンプション」は、2010年に発売されると世界中のゲーマーから高い評価を集めた。その続編となる「レッド・デッド・リデンプション2」で描かれるのは前作より少し前、1899年のアメリカ。ダッチギャングの中核を担うアーサー・モーガンを主人公に、ときに強奪や暴力を働きながら生き延びるギャングの生活が広大かつシームレスなマップの中で展開される。
雪が積もった山道、泥だらけの街、急速に近代化する南部の街など、時代背景に即したリアルな世界の中を、ギャングたちは馬に乗って駆け回る。馬はただの移動手段ではなく、開拓時代の人々にとっては大事な相棒。地形や水、恐怖やストレスなどに対し反応するため、プレイヤーは物語を進めながら愛馬との親密な関係を作り上げていかなければならない。プレイヤーもまた、雪山に向かう際には寒さをしのぐ防寒着を羽織ったり、ハントした動物を食べたりはいだ毛皮を売ったりと、この世界を生々しくサバイブしていく。すべての所作をリアルに描いたグラフィック、時代背景を考え抜いた細かい装飾美術の表現も「RDR 2」の特筆すべきポイントだ。
また「RDR 2」は“名誉”という特殊なステータスが備わっているのも大きな特徴の1つ。善行により名誉が上がり、悪行により名誉は下がるが、ギャングにとって名誉は高ければいいというものではなく、細かいところにそのステータスが反映される。武器の選定、ミッションに対する判断、家族のような存在のギャング仲間たちとの関係性……1つひとつの選択がプレイヤーの運命を変えていく。
前作に搭載されていた、銃撃シーンで一時的にスローモーションになって早撃ちできる「デッドアイ」機能は「RDR 2」でも健在。そして前作の主人公であるジョン・マーストンのダッチギャング時代が描かれていたりと、「RDR」の世界に惚れ込んだファンにはたまらない要素が盛りだくさん。大きく進化しながらも変わらぬ操作性など、ファン目線のユーザーフレンドリーな配慮も多く見られる。
「レッド・デッド・リデンプション2:スペシャル・エディション」ではストーリーモード用限定のコンテンツが利用可能。ゲーム内マネーボーナスや限定コスチューム、限定武器なども用意される。さらに「レッド・デッド・リデンプション2:アルティメット・エディション」では「スペシャル・エディション」のストーリーモードコンテンツに加えてオンライン特典も利用できる。
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増子直純(怒髪天)インタビュー