RecTV×Rin音インタビュー|心地よいRin音のMVで安らかな眠りへ

刺身を買うことが増えた

──日常をテーマにした楽曲を発表されているRin音さんですが、「snow jam」の大ヒットで生活は変わりましたか?

そうでもないっすね。ただ、スーパーに行って刺身を買うことが増えました(笑)。夕方に半額になるような安い刺身は前から買ってたんですけど、最近はフグみたいに並んでる白身の薄い刺身を1日の贅沢みたいな感じで買ってて。500円くらいの。もしかしたらリリックに影響してくるかもしれない。

──Rin音さんの曲調で刺身が出てきたら面白いですね(笑)。コロナ禍でアーティストは活動が制限される状況が続いていますが、Rin音さんはどんな毎日を送っていましたか?

Rin音

ゲームができるなって感じで(笑)。でも大学の研究をやんなきゃいけなくて。理系で今4年生なんですけど、課題も多くて忙しいんですよ。楽な大学に入ったはずなのにやってられるかって感じで。卒業できればよかったんですけど、卒業できないかもしれないって焦ってます(笑)。

──ずっと大学生でいるのもいいのかも。

そうですね……いや、母がブチギレます(笑)。

──「snow jam」以降、大学生活に変化はないんですか?

「すごいね」とは言ってもらえますけど、そんなに変わらないですね。「Mステ」に出たときは、みんなのインスタのストーリーが僕で埋まってたって聞いたんですけど、それくらいで……なんかプレゼントとかくれたらいいんですけどね(笑)。

──曲は作っていますか?

いっぱい作ってますね。大学の研究もあるし、ちょっと休憩させてほしいんですけど(笑)。ただ、暇なときは曲作りたいと思わないし、大学の研究で追い込まれてるときが一番曲を書きたくなるから、一番ちょうどいい環境なのかもしれないです。

──1月12日にリリースする新曲はどんな曲ですか?(※取材は11月に実施)

「カロリーメイト」の受験生応援企画「#受験メイト2021」キャンペーンのテーマソングです。今がんばって作ってるんですけど、大方の土台はできていて。今年の受験生はコロナ禍で大変だろうなと思うし、僕の同世代もこういう状況で就活していて。彼らの背中を押すメッセージを盛り込めたらなと思ってます。まだどうなるかはまだわからないですけど(笑)。

あくまで自分らしく、等身大で

──1月から2月にかけては「Rin音 “swipe sheep” RELEASE TOUR『色々あって初ツアーがZeppになっちゃったツアー』」が開催されます。初ツアーがZeppって半端ないですよね(※緊急事態宣言の再発令に伴い、ツアーは全公演延期が決定)。

ビックリしましたね(笑)。まあやったろうじゃないかと。「俺はデカいステージに立つんだ!」みたいには思ってなかったんですけど、活動する中で大きなステージに立たせてもらうこともあって。大阪城ホールに立ったときは、音の聞こえ方も全然違うし、歌ってるときもすごく気持ちよかったんですよね。「俺、こんなとこで歌っちゃって……」みたいな(笑)。だから大きなところでやれるのはうれしいですね。

──どんなライブになりそうですか?

Rin音

ハードルを下げてもらえると乗り越えやすいんで助かります。まあ確実に僕が歌うんで、そこは期待してもらっていいというか(笑)。自分のリリースツアーで自分に焦点を当てたライブができるんで、ほかのイベントに呼ばれたときとは違った特別さが出せるかなとは思います。

──今後どんなアーティストになりたいと思っていますか?

今までなかったタイプになりたいです。第一人者になれたらいいなって。

──このスピードで売れて、大学生で「Mステ」に出て、初ツアーがZeppみたいなラッパーは日本にはいないかもしれないですね。音楽ジャンルとしてヒップホップにこだわりはあるんですか?

僕はそもそも音楽の知識がまったくないところからMCバトルに出て音楽を始めたんですけど、右も左もわからない自分の居場所を音楽の世界に作ってくれたのが福岡のヒップホップシーンだと思うんです。だからルーツはそこにあるけど、ジャンルはよくわからないし、こだわりはないですね。自分には自分の日常があって、自分の理解できる範囲で音楽をやれたらいいなって。あくまで等身大って感じですね。

──コラボしたいアーティストはいますか?

いろんな人とコラボして刺激をもらいたいですね。同じトラックに対して自分では思い付かないようなアプローチを見ることで経験値も増えるし。似てないというか違うジャンルの人とかも……よかったらお願いしますって感じです(笑)。

──逆に潰したいアーティストはいますか?

Rin音

同じ事務所(ROOFTOP)のクボタカイ……いやさすがに潰そうとかはないですけど(笑)。クボタカイは仲間であり、よきライバルであり。クボタカイがいい曲を作ってたら「すげー」と思うと同時に悔しい気持ちもあって。そういう刺激し合える環境があってよかったと思うし、ライバル感は今後も大事にしていきたいなと思っています。

──「snow jam」のヒット後、今日みたいに東京に来る機会も増えたかと思うんですが、いかがですか?

東京に来れば来るほど、ストレスが溜まっていくんですよね(笑)。

──えー(笑)。

まず飛行機が本当に嫌で。飛行機に乗るといろんなことが起こるんですよ。まず飛行機が飛ばないかもしれないみたいなトラブルがあったり、心配になるほど赤ちゃんが泣いてたり。今日も僕の前後で2人同時に泣いてて。そんな中でなんとか寝たんですけど、起きたら「えっ……?」って驚くくらい肩が痛くて。それで赤ちゃんはまだ泣いてる。東京での活動はそういうところからスタートなんですよ。

──今後も活動拠点は福岡?

はい、絶対に変えません(笑)。最近決意しました。福岡にいるときは平和なんで……。フッドに根付いてやろうと思います。

※RecTVは2021年2月26日(金)にサービス終了となりました。


2021年2月26日更新