ペンライトカラーの由来
──メンバーや曲ごとのペンライトカラーの話で言うと、髙松さんカラーは赤ですが、ソロ曲「僕のヒロイン」は……。
髙松 青なんですよ。ペンライトの色を赤で統一する曲は、初期の頃から「記憶のどこかで」と「手遅れcaution」がすでにあって。この2曲の影響で赤という色にカッコいいイメージが付いていたし、「僕のヒロイン」のミュージックビデオに海辺のシーンがあるので、この曲は青にしたんです。
──そういった曲ごとのペンライトカラーについては、メンバーからファンの方に発信することが多いんですか?
髙松 そうですね。でも、こちらから何も伝えてないのに、ファンの方が色をそろえてくれることもあります。新曲の初披露のときとか。
大場 「ウィークエンドシトロン」(2021年8月発表の9thシングル)を初披露したときは、黄色一色だったよね。披露前に会場のスクリーンで上映したMVのテーマが“YELLOW”で、ひまわり畑を舞台にした映像だったし、そのときの新衣装も黄色だったから、それに合わせてくれたんだと思います。
──アイドルファンの方は、そういう場面での対応力が高いですよね。
髙松 すごいですね。たぶん、一生懸命ペンライトのスイッチを押して色を変えてくれてるんだと思いますが(笑)。
山本 あるツアーで、リレー形式でお互いを他己紹介するブロックがあったんですけど、数秒ごとに次のメンバーの紹介に進んでいくのに、お客さん全員、瞬時にそのメンバーのカラーにペンライトの色を変えてくれたんですよ!
髙松 杏奈が私のことを紹介してくれたんですけど、みんな青と黄色にしていたペンライトをすぐさま両方赤に変えて。会場が見事にきれいな赤一色に染まってました。それをメンバー全員分やってくれたんですよ。
大場 対応力がすごすぎて、感動しました。
──複数の色を搭載したペンライトは柄の部分のスイッチを押すことで色が変わるものが多いですが、その順番が固定されていて、隣り合わせの色もあれば、スイッチを何度も押して一巡させないと目当ての色にたどりつかないこともありますよね。
大場 ファンの方は色の順番を把握してるのかな……?
髙松 すっかり慣れてるのかもね。
──先ほど話に出た「手遅れcaution」などは、曲のイントロがかかった瞬間に客席が赤一色になりますからね。
大場 その瞬間、みんなペンライトの色を変えるために手元に集中してるから、ステージを見てないんですよね(笑)。
山本 「手遅れcaution」のイントロ、けっこう重要なのに(笑)。
髙松 でも、ツアーだと何公演も参戦してるファンの方はセットリストが頭に入ってるから、イントロが流れる前にもう赤に変えてたりします(笑)。
──先手を打ってるんですね(笑)。大場さんが野口衣織さんとダブルセンターを務めている「祝祭」のペンライトカラーは決まってるんですか?
大場 特に決まってないですね。みんな好きな色にして、曲に合わせて“パーティ”してくれています。
山本 花菜ちゃんはオレンジと青、衣織は紫がペンライトカラーだから、その色に統一したらハロウィンっぽい雰囲気になりそう。特にオレンジと紫は相性がいいと思うな。
髙松 確かに! それ、いいんじゃない?
大場 でも、曲の雰囲気的に「皆さん、この曲ではペンライトをオレンジにしてください!」と言うのは違和感あるよ(笑)。
──中世ヨーロッパや、クラシカルゴシックをイメージさせる曲ですからね(笑)。ちなみに、各メンバーのペンライトカラーはどのようにして決まったんですか?
髙松 それも自分で決めて、ファンの方に向けて発信しました。
山本 私は最初、黄色とピンクにしようと考えてたんですけど、ピンクを選ぶメンバーが多いと予想したのと、自分のキャラクター的にピンクは違うなと思ったのでそれはやめて。元気なイメージがあって、指原さんのメンバーカラーである黄色と、=LOVEの前に所属していたグループでの担当カラーである青にしました。
大場 私も前にいたグループの担当カラーである青を残しつつ、そこにオレンジを加えました。自分らしい色ってなんだろうと考えたときに、私は明るさが取り柄だなと思ったんです。オレンジには笑顔が弾けるような明るいイメージがあって、実際に自分に合ってるかはわからないですが、結果的にこの色にしてよかったと思っています。
山本 すごくぴったりだと思うよ。昨日もオレンジの服を着てたよね。オレンジって似合う人が少ないというか、人を選ぶ色だから才能だと思います。
髙松 明るいオレンジも暗いオレンジも似合うよね。あと、オレンジは遠くから見ても目立つ色だと思う。花菜ちゃんのファンの方もコンサート会場で目立ってるもん。
大場 この間、朗読劇(音楽朗読劇「四月は君の嘘」)に出させていただいたとき、私のファンの方がオレンジの服で来てくださって、ひと目でわかりました(笑)。
──髙松さんのペンライトカラーは2色ではなく、赤一色ですがこれはどうしてですか?
髙松 私は=LOVEに加入したとき、赤が大好きだったんですよ。
大場 赤いリュックを持ってたよね。
髙松 そう! 赤いランドセルみたいなバッグと赤い靴を身に付けていて、それくらい赤が好きだったのでペンライトカラーも赤一色にしました。今も赤は好きなんですけど、当時はなぜか赤色に対して執着があったんですよ(笑)。メンバーみんな、そのときの赤まみれの私のことを覚えてると思います。
ファンの皆さんのためにアイドルをがんばっている
──今年3月には「=LOVE全国ツアー2023『Today is your Trigger』」の追加公演として日本武道館での単独コンサートが行われました。=LOVEは過去にも日本武道館で単独公演を開催していますが、動員制限のないフルキャパシティではこれが初でした。ペンライトの光で染まった日本武道館の景色はいかがでしたか?(参照:=LOVE、2年ぶり武道館は超満員!7月「イコノイジョイ」2DAYSで声出し解禁)
髙松 もう、圧巻でした。
山本 前に武道館公演を開催させていただいたときは、武道館という会場に対してびくびくしちゃって、メンバーみんな不安や焦りとかいろんな感情が混ざってたんですよ。私はずっと泣いてましたし(笑)。今回は落ち着いた状態で、改めて武道館の景色のすごさを感じることができました。
髙松 2階席の上のほうなど、会場の後方の席にいるファンの方たちって、ペンライトを振ってくれるおかげでステージ側からしっかり認識できるんですよ。最近はペンライトでハートを描いてくれる方も多くて、私たちも同じようにハートマークを作って“レス”をするんです。
大場 そういうコミュニケーションができるのも、ペンライトのいいところですね。
──そういったファンの方からの応援は、やはりメンバーの力の源になっているんでしょうか?
髙松 そうですね。私は1年間お休みしていた時期があったんですけど、ファンの方が毎日Twitterで「今日はこんなことがあったよ。今日も大好きだよ」と言ってくださって。それが支えになったし、そのメッセージに応えたいという思いがあったから復帰することができました。あと、アイドルをやっている方の中には、アイドル活動のその先に女優になるという夢を抱いている方もいると思うんですけど、私はアイドルになるのが夢で=LOVEのオーディションを受けたんですよ。そして今、ファンの皆さんのためにアイドル活動をがんばっていて。ファンの方の応援がないと続けられないと思っています。
大場 =LOVEのファンクラブに「MOMENT」という機能があるんですけど、それを使って私に送られてきたコメントは私にしか見れないし、文字数制限がないので、ファンの皆さんは長文のメッセージを書いてくださるんですよ。その日に起きたことを報告してくれたり。ファンの方は私のことをよく知ってくださっていますが、逆に私は皆さんについて知らないことが多いから、そういうメッセージを送ってくれるのがすごくうれしいんです。「みんながんばってるから私もがんばろう!」と思えるし、そういう相互の関係性が最近より深くなってます。
山本 本当にファンの方の応援がいろんな形で私たちの力になっています。ファンの方の応援が大きければ大きいほど私たちの気持ちが上がるし、それを受けてファンの方もより高まるし、相乗効果が生まれるんです。昨日ちょうどお話し会があったんですけど、その数日前にミュージックビデオが公開された私のソロ曲「おかえり、花便り」の感想をたくさん伝えてくださって、すごく元気が出ました。ファンの方たちがいてこその私たちなので、もっと感謝の気持ちを返していきたいなと、昨日まさにそう感じました。
──山本さんはSHOWROOMの配信を毎日行う「まいにちアイドル2000日&累計3億ポイントチャレンジ企画」を達成し、“記念楽曲”とミュージックビデオの制作という賞品を獲得しましたが、その毎日の配信の中でもファンの方から元気をもらってました?
山本 日によっては気持ちが落ちちゃったりして、配信を始めるまで時間がかかっちゃうこともあったんですけど、いざ始めてみると必ず楽しい気持ちになるんですよ。15分だけ配信するつもりが、ファンの方からのコメントがうれしくて気付いたら1時間くらい経っていることもあって、言葉の力ってすごいなって思います。
──ちなみに、「おかえり、花便り」はまだライブで披露されてませんが、そのときが来たらファンの方は山本さんのカラーである青と黄色のペンライトを振るんでしょうか?
山本 それについてはまだ決まってないと思うんですけど、指原さんが歌詞に「青色の海 黄色ひまわり」というフレーズを入れてくださって。「青色の海」と歌うときに右手を、「黄色ひまわり」と歌うときに左手を上げる振付になっているので、客席の上手側は黄色、下手側は青色と、会場が半分ずつ2色に分かれたらきれいだなと思っています。でも、歌うのにすごく緊張すると思うので、ライブ中にお客さんにそれをお願いする余裕はないかも(笑)。
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日常生活での“パワーの源”