ナタリー PowerPush - →Pia-no-jaC←

第2章アルバム「暁」インタビュー&全都道府県ツアー回想

ツアーファイナルの沖縄では最高のサプライズが

──それでは最後にHAYATOさんにもう1投してもらいましょう。(ダーツの矢が沖縄県に刺さる)12月23日に行われた、ツアーファイナルの沖縄ですね。

HIRO 沖縄の人たちは元々歌も踊りも好きなので、ノリもすごく良かったし一体感もハンパなかったですね。それにこの日は最高のサプライズもあって。

──それはどういったサプライズだったんですか?

インタビュー風景

HIRO 俺らがアンコールでステージに出ていったときに、それぞれ自分の立ち位置に着いたら電光掲示板に「せーの」って表示されてるんですよ。「あれ、スタッフがタイミング間違えて出しちゃった?」って思ったんですけど、次の瞬間にお客さんが「完走おめでとうー!」って言いながらクラッカーを鳴らし、紙飛行機を舞台に向けて飛ばしてくれたんです。

HAYATO 一瞬何が起こったかわからなかったですけど、飛んできた紙飛行機を手にとって開いてみたら中に「ありがとう」って書いてあって。うちのマネージャーが「ツアーファイナルなので、みんなで折り紙にメッセージを書いて、それを飛行機にして「せーの」の合図で→Pia-no-jaC←に向けて飛ばそう」という企画を密かに計画してたそうなんです。しかもライブに来てくれた人たちだけじゃなくて、全国各地からメッセージを募ってたんですよ。鳥肌もんですよね。

HIRO 人って本当にビックリすると何もリアクションできないんだなってあのときにわかりました。

HAYATO ストリートで何が起こっても対応できるようにとか、いろいろ話したりとかするのに、いざ予想外のことが起こるとね。

HIRO ライブ中、2人で立ち尽くしたことってないよな。

HAYATO あんなに立ち尽くしたのは初めてだと思います。

打ち上げではずっと紙飛行機のメッセージを読んでた

──ライブをしていて、客席から紙飛行機が飛んでくるシチュエーションなんてまずないですし、そりゃキョトンとしますよね。

HAYATO キョトンでしたね。最初にクラッカーも鳴ったので、余計にビックリしたし。本当に……ステージ上が紙飛行機でいっぱいになって。

HIRO 3~400個くらい飛んできて、それを踏み潰したくなかったので避けて歩くのが大変なくらいでしたね。

HAYATO その日の打ち上げでは、僕ら2人はずっと紙飛行機に書かれたメッセージを読んでたんです。

HIRO 周りのスタッフが喋ってる中でね。

HAYATO そうしたらスタッフも「何が書いてあるの、見せてー」ってどんどん集まってきて。中にはスタッフからのメッセージも混ざってたんですけどね、「もっとしっかりしましょう」みたいな。そのときだけ現実に引き戻されましたね、「え、これ書いたの誰?」って。

──ツアー最終日に最高のサプライズでしたね。

HIRO サプライズという点では本当に最高だと思いました。あまりにビックリして、MCで何を喋ったかも思い出せないくらいだったけど、そのあとに曲を演奏してるときにうれしさがこみ上げてきたりして。

HAYATO ライブ中は集中しろよ。

HIRO いや、集中はしてたけどさ……。でもやっぱり目に焼き付いて離れないですね、大小色とりどりの紙飛行機が。

──→Pia-no-jaC←はファンだけでなく、スタッフにも愛されているのが強く伝わってきました。

HAYATO それは僕らもすごく感じました。でも47都道府県、ずっと一緒にいるスタッフとは仲が良いだけじゃなく、喧嘩することもあって。口に出せなかったかもしれないけど、しんどかった時期もあったと思うんです。でも全国から集まったメッセージを読んだとき、こうやってしっかり47都道府県を全部回ることができて本当に良かったなって改めて実感できました。

──それが次のツアーへの活力にもつながっていくでしょうし。

HAYATO どう楽しませてやろうとかってね。

HIRO 今から楽しみにしていてください!

インタビュー風景

ニューアルバム「暁」 / 2012年3月7日発売 / Peaceful Records

  • 初回限定盤 [CD+DVD] 2500円(税込) / XQIJ-91003 / Amazon.co.jp
  • 通常盤 [CD] 2000円(税込) / XQIJ-1007 / Amazon.co.jp
  • ヴィレッジヴァンガード盤 [CD+DVD] 2500円(税込) / XQIJ-91004
CD収録曲
  1. Paradiso
  2. Fairy Dolce
  3. Fantasista
  4. 雪月花
  5. 獅子奮迅
  6. PEACE
  7. [ヴィレッジヴァンガード盤のみ収録]
DVD収録内容
  • 「Paradiso」ビデオクリップ
  • 「雪月花」ビデオクリップ
→Pia-no-jaC←(ぴあのじゃっく)

HAYATO(Piano)、HIRO(Cajon)の2人で構成されるインストゥルメンタルユニット。名前の由来は左から読むとピアノ、右から読むとカホンとなる。鍵盤と打楽器という至ってシンプルな編成ながら、重厚かつ多彩な音を鳴らすのが特徴。デビューから3年でベストアルバム含めアルバム8枚をリリースし、累計は50万枚を突破。その独自の音楽性が各方面から注目を受け、ディズニーやスクウェア・エニックス、ショパンなど多数のトリビュートアルバムに楽曲提供。2010年発売の嵐のアルバム「僕の見ている風景」では、二宮和也から熱いオファーを受けゲストミュージシャンとして参加した。さらに宝塚歌劇団への楽曲提供、ラジオのジングル制作など幅広い活動を展開。ライブではオリジナル楽曲やクラシックなどのカバーを武器に、迫力満点のパフォーマンスを披露。国内外の幅広い層から絶大な支持を受けている。2012年3月7日にはニューアルバム「暁」をリリース。本作を引っさげ、4月より全国ツアー「→Pia-no-jaC← First Light Tour 2012」を開催する。