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第2章アルバム「暁」インタビュー&全都道府県ツアー回想
HAYATOは富山で遅刻し罰金+αを払った
──今回この企画のために、HIROさんに特製の日本地図を作ってもらいました。この地図とダーツの矢を使って、ダーツの矢が刺さった土地のエピソードを語ってもらいたいと思います。まずはHAYATOさんから。
HAYATO (矢を投げて)富山かー。富山はめっちゃ覚えてることがあって。僕は各地に行ったら集合時間の2時間前に写真を撮りに回るんですけど、富山のときはすごく疲れていて集合時間の1時間後に目が覚める大遅刻をしたんですよ。泊まっていたホテルがライブ会場の近くだったので良かったんですけど、誰からも連絡が入ってなくて逆に焦って。で、1人で荷物を持って歩いて会場入りしたら、みんなの冷たい視線が……実は僕らの間で、1分遅刻するごとに100円、30分を超えると一律3000円罰金というルールがあるんです。さらに、30分以上の遅刻はスタッフ全員にコーヒーをおごるのも無言のルールになっていて。
HIRO 30分が上限なんですけど、そんな大遅刻をした場合は「わかってるよな?」っていう。
HAYATO 「3000円の罰金だけで済まないよな?」みたいな空気がね、誰も言わないんですけど、あるんですよ。それで一度荷物を置いてから、イベンターさんに車を借りてコーヒーを買いに行ったんです。全員の分のアイスコーヒーを買ったら、ざっと4000円は超えてました(笑)。で、もうすぐみんなの元に届けられるぞって思ったとき、袋の中にストローが入ってないことに気付いて。すぐ近くにあったドーナツ屋さんまで走ってストローを貰おうとしたら、「ストローだけは無理なので」って言われたので「じゃあドーナツ10個買うのでストロー10本ください」って(笑)。結果、罰金の3000円にプラス6000円くらい使ってますよね。で、みんなにコーヒーとドーナツを届けてもそんないいリアクションするわけでもなく。
──(笑)。
HAYATO 「当然でしょ?」みたいな。そこからまた遅刻に対する文句が始まるんですよ。
HIRO けっこう遠いところまで買いに行ってもらってたみたいなんですけど、「ちょっと氷溶けてんな」から始まって、「ちょっと薄いな」って続いて(笑)。
HAYATO でも僕はそういうことをライブには持ち込まないんで、ライブはしっかりやったんですけど、HIROがライブでやらかしたんですよ。
富山公演ではHIROがあわやお尻をポロリ
──HIROさんは富山で何をやっちゃったんですか?(笑)
HIRO やらかしたと言うよりは、衣装でちょっとした失敗をしてしまって。ツアーの前に必ず衣装合わせをするんですけど、衣装合わせ後に体力を付けようとして走り込んでいたらウエストのサイズがだいぶ引き締まっちゃって、衣装のズボンがかなりブカブカになっちゃったんですよ。で、ライブ中は後ろを安全ピンで止めてずり落ちないようにしてたんですけど、富山のライブではその安全ピンが取れちゃって、もうちょっとでお尻がポロリしちゃうところだったんです(笑)。
HAYATO 初めて観る人は「あの人、叩きながらどんどん脱いでますよ」って、ビックリしますよね。「あの人、最後はどうなっちゃうの?」って。ライブが始まって3曲演奏したところで、僕が1人でMCをやってつないだんですけど、初めての経験でしたね。
HIRO でも、富山のライブは盛り上がって良かったやん。
HAYATO ある意味盛り上がりましたね(笑)。
福岡公演は「ソフトバンクホークス2点先取」に大興奮!?
──では続いてHIROさんの番です。(ダーツの矢が福岡県に刺さる)。福岡公演は11月20日で、ツアーの後半でしたね。
HIRO その日は忘れもしない、プロ野球のクライマックスシリーズ最終戦の日だったんです。
──福岡ソフトバンクホークスが日本一になった日ですね。
HIRO そうです。俺らのライブでは演出として電光掲示板を使ってるんですけど、あの日のライブではアンコールのときに「ソフトバンクホークス2点先取、先制」っていうメッセージを入れた途端に客席がドカーンと盛り上がって。
HAYATO びっくりしますよね。ライブが始まって僕らがステージに出ていったときよりもドカーンと盛り上がるわけですから、複雑な気持ちですよ。それもアンコールの演奏中にマネージャーが流したもんだから、演奏中にもかかわらず「なんで今のタイミング!?」ってときに盛り上がって。
──それは忘れられない日ですよね。
HAYATO 結局、ライブが終わった後に優勝したので、「僕らが応援したから、僕が弾いたから優勝したのかな」って勘違いしてますよね。
HIRO あのタイミングだったしね(笑)。
CD収録曲
- Paradiso
- Fairy Dolce
- Fantasista
- 雪月花
- 獅子奮迅
- PEACE
- 眞[ヴィレッジヴァンガード盤のみ収録]
DVD収録内容
- 「Paradiso」ビデオクリップ
- 「雪月花」ビデオクリップ
→Pia-no-jaC←(ぴあのじゃっく)
HAYATO(Piano)、HIRO(Cajon)の2人で構成されるインストゥルメンタルユニット。名前の由来は左から読むとピアノ、右から読むとカホンとなる。鍵盤と打楽器という至ってシンプルな編成ながら、重厚かつ多彩な音を鳴らすのが特徴。デビューから3年でベストアルバム含めアルバム8枚をリリースし、累計は50万枚を突破。その独自の音楽性が各方面から注目を受け、ディズニーやスクウェア・エニックス、ショパンなど多数のトリビュートアルバムに楽曲提供。2010年発売の嵐のアルバム「僕の見ている風景」では、二宮和也から熱いオファーを受けゲストミュージシャンとして参加した。さらに宝塚歌劇団への楽曲提供、ラジオのジングル制作など幅広い活動を展開。ライブではオリジナル楽曲やクラシックなどのカバーを武器に、迫力満点のパフォーマンスを披露。国内外の幅広い層から絶大な支持を受けている。2012年3月7日にはニューアルバム「暁」をリリース。本作を引っさげ、4月より全国ツアー「→Pia-no-jaC← First Light Tour 2012」を開催する。