音楽ナタリー PowerPush - ナタリー×an 教えて!センパイ~あの頃のバイト生活~
KEYTALKの場合
勤続期間は社員次第?
──首藤さんは最初どんなアルバイトをしてました?
首藤義勝(Vo, B) 僕はファストフード店です。高校に入学してすぐ始めたんですけど、あんまり楽しい思い出はないです。
──ファストフード店ではどんな仕事をしていましたか?
首藤 僕がやってたのはハンバーガーを作るだけっていう内容で。半年ぐらいで辞めちゃったんで、それ以上は仕事覚えなかったんですけど。優しいおじさんの店長とすごいいじわるな若い社員がいっつもいて、その社員がすごく嫌でした(笑)。
──でもファストフード店だったら同世代のほかのバイトの子がいたり……。
首藤 そうですね。中学時代の友達と一緒に始めたんですよ。で、同じ時期に入った同い年の人とかと友達になったりしました。それは楽しかったです。
──そこを半年で辞めて、次のバイトはすぐ始めたんですか?
首藤 次は料理作らないところがいいなと思って、スーパーでバイトしたんですけど……。
──どうしたんですか?
首藤 社員と全然合わなくてそこも半年ぐらいで辞めちゃいました。辞める当日に今日はバックレようと決めていたので、電話が来ないようにお母さんにお願いして電話線を引っこ抜いてもらって。
寺中 それ書けないよ(笑)。
首藤 すみません。書けることないですね。ファストフード店は同年代の友達がいっぱいできてすげえ最高でした。
──取ってつけたかのような(笑)。スーパーではどんな業務内容を?
首藤 品出しをしてました。ダンボールが大量に届いてそれを陳列するみたいな。大学生の先輩がいて、その人がすごく優しくしてくれたんですよ。その人がいなかったらたぶん1カ月くらいで辞めてましたね(笑)。
──じゃあ逆に続いたバイトはありますか?
首藤 最近まで働いてたマンガ喫茶は2年くらい続きました。そこはけっこう社員がよくって。
──首藤さんのバイトの勤続期間って社員次第で決まるんですね(笑)。
首藤 マン喫はわりと人の入れ替わりも激しかったんですよ。だからみるみるうちに教える側になっていったんです。それだとやっぱり気が楽なんですよね。なんか人に指図されるのが苦手なので、続いたらどんどん楽しくなっていった感じです。
やってみてわかった“オイシイ”バイト
──変わったバイトをやったことある人っています?
小野 僕、交通量調査よくやってましたよ。
──へえ。あれはどんな感じなんですか?
小野 クソ楽ですね。ずっと座ってカチカチやってるだけなので。2時間やって1時間休憩のペースでやるんですよ。
寺中 休憩長くない?
小野 俺がやったのは長かったね。朝6時集合で19時解散みたいな感じだから、早起きできる人じゃないと難しいと思うんですけど、それで日給1万2000円だったのでかなりオイシイバイトだなと思ってました。
──日雇いだったんですか?
小野 そうです。1回だけ24時間通しの交通量調査もやったんですけど、それは本当つらかったです。高速道路の上の橋でやるので、コンビニに行きたくても30分も歩かないとなくって。やったときはちょうど真冬だったんですけど、コンビニでカップラーメンを買って食べながら現場に戻って仕事再開みたいな。しかもそれをやったのがKEYTALKのライブ後だったんですよ。深夜3時に会社に集合してそこからバスで高速道路の上まで連れてかれて。でも24時間で2万4000円もらえたので収入としては大きかったです。
寺中 僕は時給がいいやつもやってみたいなと思って、何回か葬儀屋のバイトをやったことがあります。
小野 何それ? そんなのやってたの?
寺中 うん。内容としてはトラックの運転をしたり、お花を積んだりするんですよ。採用面接のときに5人くらい集まったんですけど、トラックの運転のテストをしてそこで一番うまいからってことで採ってもらって。半日か1日中拘束されて備品の積み下ろし作業やトラックの運転をするんですけど、お花を積むだけならそんなに時間がかからないのに5000円くらいもらえてよかったですね。
ライブハウスで働くメリット
──あと小野さんはライブハウスの高円寺HIGHで働いてたそうですね。
小野 働いてました。辞めますとは言ってないのでシフト表には僕の名前がまだあります(笑)。で、HIGHに遊びに行くと店長に「ちょっとシフト付けてってよ」って言われるんですよ。
──あはは(笑)。ライブハウスでバイトをしてるといろんな音楽に触れることができそうですね。
小野 そうですね。僕ライブを観るのがすごく好きなので、バイト中にライブが観れるのが一番勉強になりました。高円寺HIGHってけっこういろんなジャンルのバンドが出るんですよ。シューゲイザー系もパンク系もやるし、地下アイドルもけっこう出てて。アイドルが好きになったのもHIGHでBiSを観たのがきっかけなんです。
──HIGHではどんな内容のバイトをしてたんですか?
小野 基本はドリンクカウンターですね。あとは掃除とか。
──ほかのメンバーの方は小野さんがライブハウスで楽しそうに働いてるのを見ていてうらやましいと感じたりは?
八木 別に……。
──え。そうなんですか? だっていろんなライブが観れたり……。
八木 でもライブハウスではそんなに働きたくないです。人と関わらない仕事のほうが俺は向いてそう。
寺中 今は人と関わる仕事してるじゃん(笑)。
八木 うん。だから一周回ってまたライン作業やろうかなって。心を無にして(笑)。
次のページ » バイトをすると好きなモノが増える
「an」特設サイトではナタリーとの連動企画として、一般ユーザーから寄せられたバイトに関する悩みや相談にゲストが答えるコーナーを掲載。KEYTALKにはインタビューとあわせて、さまざまな質問に答えてもらった。
路線・駅・区間、職種、雇用形態、短期、高収入など、さまざまな条件からアルバイトを探すことができるWEB版「an」。バイトの検索方法は、地域を選び、チェックボックスに希望の条件を入力するだけ。自分にピッタリのバイトに出会おう!
BACK NUMBER
KEYTALK(キートーク)
2009年7月結成。首藤義勝(Vo, B)、寺中友将(Vo, G)、小野武正(G, Cho)、八木優樹(Dr, Cho)の4人からなるロックバンド。2010年3月に1stシングル「KTEP」を発表し1000枚を即完売させる。結成当初は寺中がボーカルを務めていたが、2010年より徐々に首藤と寺中のツインボーカルスタイルに。2012年4月には初の海外ライブを台湾で行い活動範囲を拡大させていく。2013年には全国40カ所におよぶツアー「ONE SHOT WONDER TOUR 2013」を敢行し成功を収める。同年11月にビクターエンタテインメントよりシングル「コースター」でメジャーデビュー。2014年5月にリリースしたアルバム「OVERTONE」のレコ発ツアーは全箇所ソールドアウトを記録し、ファイナルの東京・赤坂BLITZ公演を大成功におさめる。今年の夏には「ROCK IN JAPAN FESTIVAL」や「SUMMER SONIC」など複数の夏フェスに出演。秋には新たな全国ツアーも開催する。