みんなと遊べるような曲

──ミニアルバムを締めくくる「ハナ」は、日本語の「花」と韓国語の「하나（ハナ）」（＝1つ）、どちらの意味なんですか？

HEECHO　どっちもです！ YOUNGHOONさんの頭から出たアイデアです。

──この曲の歌詞は作詞家の花衣さんが書いていますが、タイトルはメンバーで考えたということですか？

YOUNGHOON　そうです。曲名の候補がいっぱいありました。「ハナ」というアイデアは……まず、日韓のグループだから、韓国語で何かいい言葉がないかなと思って。歌詞の内容は僕たちが1つになる感じで、“1つ”を韓国語で言うと「하나（ハナ）」。日本語の「花」は僕たち7人が集まって花が咲いて、やっとORβITにも春がきたという意味になる。それで「『ハナ』はどうですか？」って提案しました。

──ここまでわかりやすく明るくてポップな曲はORβITのディスコグラフィにはなかったので新鮮でした。YouTubeにチアリングガイドもアップされていましたが、ライブに向けて作った曲ですか？

HEECHO　そうです。

YOUNGHOON　ライブのためにというのもあるんですが、これまでこういう雰囲気の、ファンの皆さんと遊べる曲を歌っていなかったから。この曲のデモ自体はORβITが結成した頃からずっとあったんです。今回みんなと遊べるようなちょうどいい曲がないかなと思ってたら、SHUNYAが「これはどうですか？」とこの曲を引っ張り出してきて。僕はちょっと違うかなと思ったんですが、SHUNYAがあきらめなくて、僕たちにもう1回提案したんです。

HEECHO　ノリノリの曲をやろうということになって、僕とYOUNGHOONが曲を集めたんですけど、みんながどれもあんまりピンときていなくて。どうしようと思っていた瞬間にSHUNYAがすかさず入ってきて「皆さん、これはどうですか？」って。

TOMO　猛プッシュしてたよね。

HEECHO　SHUNYAは「もしこの曲を使わないのであれば、僕のソロ曲にするのは無理ですか？」って言ってました。

──それくらい気に入っていた曲なんですね。

SHUNYA　はい。個人的にもともと明るい曲調が好きだというのもあって。みんなも今までやりたくなかったわけじゃなくて、単純にORβITのこれまでのアルバムのコンセプトにあんまり合ってなかっただけだと思うんですよね。今回のミニアルバムで「このタイミングで盛り上がる曲ってなんだろう？」という話になったときに、僕は「ハナ」がすごく好きだったし、これをグループで歌ったら絶対さらによくなるなという自信もあったので押しました。

HEECHO　確かにデモで聴いたときよりも、みんなの声を乗せたあとにめっちゃよくなりました。

TOMO　今まではアルバムのコンセプトにしっかり沿っていくことを重視してきたので、みんなで盛り上がれるような曲を入れるというのは挑戦でしたね。ミニアルバムのコンセプトを考えたときにどうなのかなという話し合いもあったんですが、今はこの曲ができあがって本当によかったなと思ってます。

──「00」「Enchant」ともにバラードでしっとりと終わっていたので、「ハナ」のような曲で作品を締めくくるという流れも新鮮でした。

TOMO　確かにそうですね。

HEECHO　個人的な意見かもしれないけど……SHUNYAと曲のリストをPhotoshopで整理するときがあって。「ハナ」以外は全部タイトルが英語なので、曲名が並んだときに「ハナ」が間に入らないほうがしっくりくる感じがあったんです。ブックレットのデザイン的な面でも、「ハナ」は最後にふさわしいなと思いました。

YUGO　僕はこの5曲の並び順がライブっぽくて好きですね。「Eclipse」から始まって、アンコールで「ハナ」で盛り上がるようなイメージです。

──歌詞は「約束を叶えに来たよ」と、EαRTHへのストレートなメッセージになっていますね。

YOUNGHOON　この曲に関しては、作詞家さんたちから歌詞をいっぱいもらいました。

SHUNYA　コンペティションをやらせてもらったんです。裏話なんですけど、実は僕もコンペに参加して……。

HEECHO　えっ！

YUGO　知らなかったんでしたっけ？ SHUNYAも1回書いてましたよ。

──こっそりコンペに参加したということですか？

SHUNYA　はい（笑）。純粋に歌詞だけを見てみんなで選びたいという気持ちがあったので、名前を伏せて、シークレットで参加しました。採用はされなかったんですが、学ぶものがありましたし、挑戦できてよかったです。

YUGO　すごくいい歌詞だったよ。

1つの場所で同じことを同じ時間にできた

──全体的にまっすぐにEαRTHのほうを向いているミニアルバムだなと感じたんですが、メンバーの皆さんとしては改めてどのような作品になったと思いますか？

YOUNGHOON　僕たちが7人集まって初めて作った作品ですし、ORβITのスタートをお知らせするミニアルバムだと思います。

YUGO　僕はこれまでの3枚の中で一番好きな作品かもしれないです。7人そろったというのもありますけど、作品として心に残るものを作れたんじゃないかなという実感があります。それは僕たちにとってもそうだし、EαRTHの皆さんにとってもそうなるといいなと願っています。

TOMO　僕は作品を出していくうえで、どんどんクオリティをアップグレードしていかなきゃいけないと常々考えていて。今回は「ハナ」だったり「Forever」だったり、1枚の中でいい意味で違う雰囲気を出してくれる楽曲が入っているので、5曲でいろんな味を楽しめるアルバムになったなと思ってます。

JUNE　「ハナ」から「Shady」まで、ORβITはいろんなジャンルの曲をできるんだというのをお見せできるような作品になったんじゃないかなって。そういう幅広さも5曲を通して感じていただけたらうれしいです。

SHUNYA　このミニアルバムの制作を通して、やっぱり7人で同じ場所にいることってすごく大事だなと思いました。今まではアルバムのコンセプトフォトも日韓で別れて撮っていたので、テイストを合わせるのがすごく大変で。でも、今回は7人で同じ日に同じ雰囲気で撮影して、自分の中ではすごく1つにまとまった感じがします。レコーディングもですし、1つの場所で同じことを同じ時間にできたという……そういうのがギュッと詰まってるアルバムです。

──ちなみにジャケットのデザインは今回もSHUNYAさんが考えたんですか？

SHUNYA　今回はみんなの意見がギュッと入ったデザインになってますね。今までは僕がある程度デザインを決め込んで、「こんなのでどうですか？」「いいと思います」という流れが多かったんですけど、このミニアルバムではメンバーで意見を出し合いながら、何パターンかジャケットを作って、投票して決めて。みんなのアイデアがちょっとずつ入ってできあがったジャケットなので、そういう面でも7人で作り上げた感覚が今までより一段とあります。

YOONDONG　今までもアルバムを完成させるために7人で本当にがんばったんですけど、今回は7人がやっとそろったからこそできたアルバムなので、僕たちの中で自信があって。本当にいいアルバムができたなと思います。

HEECHO　僕的にはORβITの2ndミニアルバムという、それ以上でもそれ以下でもないですね。また次のアルバムを準備しようというだけです。

──前回もHEECHOさんは「このミニアルバムの作業はもう終わったので、僕たちとしてはすぐ次のことをやるのが大事」ということをおっしゃっていましたが、その姿勢は一貫していますね。

HEECHO　はい！

SHUNYA　ブレないですね（笑）。

──11月27日、28日にはオンラインライブ「THE FIRST ONLINE LIVE『Ｗith』」があります。前に「まだファンの皆さんに見せられていない振り付けがいっぱいある」とおっしゃっていましたが、それも見れるということですよね？

YOUNGHOON　そうです！

HEECHO　当日はORβITだけがやれるライブをやりたいですね。演出もありきたりなものではなく、ただステージに立って歌って踊ることがすべてじゃないライブを準備しています。