音楽ナタリー Power Push - うたパス Presents あの人と音楽談
Vol. 4 加藤諒
著名人に音楽について話を聞き、定額音楽配信サービス「うたパス」で30曲のプレイリストを制作してもらう本連載。4回目は俳優の加藤諒が登場し、“ダンスと音楽”について語ってくれた。
取材 / 石橋果奈 文 / 音楽ナタリー編集部 撮影 / 豊島望
きっかけは藤井隆
フジテレビ系のバラエティ番組「あっぱれさんま大先生」で10歳のとき芸能界デビューを果たし、現在では映画やテレビドラマ、舞台など数々の話題作に出演している俳優・加藤諒。個性的なキャラクターでバラエティ番組にも引っ張りだこの彼に自身の原点を聞けば、藤井隆の名が挙げられた。
「テレビで『吉本新喜劇』を観て藤井さんの大ファンになったんです。その頃はよく藤井さんのダンスから始まるギャグ「体の一部がHOT! HOT!」のマネをしてて、親に『お笑い芸人になる!』って宣言していました。キャラがブレないところにすごく憧れますね。影響を受けすぎて、性格が似てるって言われることもあるんですよ」
また加藤は、歌手としての藤井の大ファンでもある。「藤井さんの歌う歌詞って独特で、ほかにないんですよね」と心を躍らせた様子で話す加藤は、2000年に浅倉大介がプロデュースした藤井のデビューシングル曲「ナンダカンダ」や、マシュー南(テレビ朝日系で2001~06年に放送されたバラエティ番組「BEST HIT TV」シリーズで藤井が演じたキャラクター)が歌う「マノン」がお気に入りだと教えてくれた。
そして2010年、舞台「ザ・キャラクター」で藤井と共演を果たすことに。「このとき藤井さんに『若いんだからやりたいことはなんでもやったほうがいい』と言われたんです」。加藤はこのひと言が、現在の自身の活動につながっていると振り返る。
「事務所の人に『諒くんはバラエティとかやりたくないの?』って聞かれて迷ったことがあって。そのときに藤井さんに言われた言葉を思い出したんですね。それで、事務所に『この事務所の中で、バラエティの世界を開拓できるような存在になりたい』と伝えたんです」
エンタテインメントは“気持ち”が大事
加藤には、大のきゃりーぱみゅぱみゅファンという一面があることはファンには知られたところ。深夜に自宅できゃりーのライブ映像を観ながら踊ることが楽しみだというから、筋金入りと言っていいだろう。きっかけになったのは2012年1月にリリースされたシングル「つけまつける」のMV。映像の独特な世界観に引き込まれ、加藤はきゃりーの魅力に取り憑かれていった。
「きゃりーちゃんがデビューした頃から存在は知ってたんですけど、『つけまつける』の振り付けを見て、『すごい!』って感動しちゃって。ダンスがきっかけできゃりーちゃんの世界観や歌にも惹かれていったんです。このMVはダンサーのMAIKOさんが振り付けを担当しているんですけど、僕は昔からMAIKOさんのことも好きだったんです」
5歳の頃からダンスを習っている加藤は、MAIKOも所属するダンスチーム・東京★キッズの牧宗孝(東京ゲゲゲイ)に憧れており、牧によるレッスンにも何度か足を運んでいたという。その後加藤と牧は、2015年に牧がダンス演出を手がけた舞台「残酷歌劇『ライチ☆光クラブ』」で再会を果たした。
「藤井さんもそうですけど、会ってみたい人にけっこう会えているんですよね。この間も番組のドッキリできゃりーちゃんにお会いして。そのときに『ライブで踊ってほしい!』って言っていただいたんです。僕、きゃりーちゃんのライブに行くと、自分がステージで踊っているところを勝手に想像して、涙を流しながらライブを観ていたので(笑)。ご本人にも言っていただけたことですし、今はきゃりーちゃんのライブで踊るのが夢ですね」
最後に加藤は大好きなダンスや音楽、そして役者の仕事の共通点をこう話してくれた。「ダンスは1つひとつの動きに気持ちを入れないと成立しないと思ってるんですけど、それはお芝居も、歌も、エンタテインメントはすべて同じ。そうしないと観てる人に伝わらないんです。大好きないきものがかりの(吉岡)聖恵ちゃんが『歌を歌うときに、どういう気持ちで歌ったらいいのかを考えてから歌う』と言っているのを聞いたことがあるんですけど、僕もそういう気持ちでお仕事に挑んでいます」
加藤諒 選曲
テーマ「足取りが軽くなるプレイリスト」
- 倉橋ヨエコ「夜な夜な夜な」
- 星野源「Snow Men」
- ももいろクローバー「行くぜっ!怪盗少女」
- ももいろクローバーZ「Z女戦争」
- シーア「Alive」
- シーア「Chandelier」
- きゃりーぱみゅぱみゅ「CANDY CANDY」
- きゃりーぱみゅぱみゅ「ふりそでーしょん」
- きゃりーぱみゅぱみゅ「100%のじぶんに」
- きゃりーぱみゅぱみゅ「もんだいガール」
- きゃりーぱみゅぱみゅ「つけまつける」
- きゃりーぱみゅぱみゅ「キミに100パーセント」
- 女王蜂「ヴィーナス」
- 女王蜂「デスコ」
- SANABAGUN.「WARNING」
- SANABAGUN.「人間」
- Dew「君へ~forever friend Dew」
- 加藤ミリヤ「女神の光 feat. 牧宗孝(MIKEY from 東京ゲゲゲイ)」
- HIIH「feels like "HEAVEN"」
- 青木さやか「ノコギリガール~ひとりでトイレにいけるもん~」
- 藤井隆「ナンダカンダ」
- 「I'll Cover You」(ミュージカル「RENT」劇中歌)
- ビョーク「I've Seen It All」
- IU「YOU & I」
- MAN WITH A MISSION「Emotions」
- マイケル・ジャクソン「Wanna Be Startin' Somethin'」
- 乃木坂46「今、話したい誰かがいる」
- チャットモンチー「世界が終わる夜に」
- サンボマスター「できっこないを やらなくちゃ」
- wacci「キラメキ」
うたパス
最新のJ-POPからアニソン、カラオケ定番曲まで、多彩なチャンネルやプログラムから選んで音楽を楽しめるauのBGMサービス!
月額情報料:300円(税別) 初回登録で14日間無料!
- バックナンバー
- Vol. 1
羽田圭介(小説家) - Vol. 2
土井善晴(料理研究家) - Vol. 3
棚橋弘至(プロレスラー) - Vol. 4
加藤諒(俳優) - Vol. 5
佐野ひなこ(女優) - Vol. 6
振分親方(元大相撲力士) - Vol. 7
LiLy(作家) - Vol. 8
栗城史多(登山家) - Vol. 9
ジョージ朝倉(マンガ家)
加藤諒(カトウリョウ)
1990年、静岡県生まれ。俳優としてNHK連続テレビ小説「とと姉ちゃん」や日本テレビ系ドラマ「ゆとりですがなにか」「怪盗 山猫」、フジテレビ系ドラマ「主に泣いてます」、映画「デトロイト・メタル・シティ」といった数々の作品に出演。バラエティ番組でも個性あふれるキャラクターで人気を集めている。舞台俳優としても活躍しており、秋道チョウジ役を演じる舞台「ライブ・スペクタクル『NARUTO -ナルト-』」が7月から8月にかけて東阪で上演される。また自身が出演する内村光良による主演・脚本・監督の映画「金メダル男」は10月22日公開。
2016年9月30日更新