音楽ナタリー Power Push - ONE OK ROCK「Ambitions」特集
マキシマム ザ ホルモン ダイスケはん&ナヲ ワンオクを語る
男子校の休み時間みたいなノリ
ダイスケはん Takaは気になる海外のプロデューサーのところへ直接会いに行ってたみたいです。
ナヲ すごいよね。
ダイスケはん 最近、ONE OK ROCKのメンバーが海外のアーティストと仲よくしてる映像をよく見るじゃないですか。ああいうのを見ると、自分のことのようにうれしいんですよね。
ナヲ そう! もちろん悔しい部分もあるんだけど、ONE OK ROCKに関してはうれしいっていう気持ちのほうが強くて。CMとかで曲が流れてきても「きたー!」って思うし。
ダイスケはん 1人っ子の僕には弟みたいな感覚もあるんです。ただね、Toruが最近、僕のことを上から見てる気がするんです……。会うと必ず、僕の肩に手を回してポンポンって叩きながら「うんうん。わかりますよ」って顔で無言でうなずくんですよ、僕は何も言ってないのに(笑)。
ナヲ だいぶ上に行ったね(笑)。4人の雰囲気もホントいいんですよね、男子校の休み時間みたいなノリがずっと続いてる感じで。
ダイスケはん かわいいんですよ。特にRyotaはいいですねえ、すごいバカで(笑)。
ナヲ もうね、ロック史上に残るバカですよ、Ryotaは。まあいろいろ逸話はあるんですけど、メンバーにときどき「ねえ、俺のこと忘れてないよね?」って電話するんですよ? かわいすぎるでしょ。
ダイスケはん フェスでワンオクのライブを観てるとき、マキシマムザ亮君が「Ryotaってチューニングできるんだあ」って感心してましたからね(笑)。
ナヲ 私たちはそんな扱いをしているんですけど(笑)、ステージに立ったら4人共めちゃくちゃカッコいいじゃないですか。
ダイスケはん ちなみに、Ryotaは昔からカバンの中に英語の教材を入れてたんです。すでにずいぶん前から海外に目を向けてたんかな。けど、いまだに英語はしゃべれないみたいです(笑)。
ナヲ あとはホントTomoyaのドラムが、天才か!っていう(笑)。ドライブ感もすごいし、とにかくめちゃくちゃ気持ちいいんですよね。
僕は「Ambitions」の中にヤイコを見ました
ダイスケはん ドラムに関して言えば、今回のアルバムにもTomoyaらしさがすごく出てる曲がありまして。
ナヲ お、いきなりニューアルバムの話になった(笑)。
ダイスケはん ONE OK ROCKって、ライブのオープニングでインストのセッションをやるじゃないですか。そのときにTomoyaがキックを「ドドドド」って踏みながら刻むフレーズがあるんですけど、アルバムの8曲目の「Lost in Tonight」の冒頭にそんなニュアンスのフレーズがあって、「これキター!」って、それ聴くだけでアガったんです。早くライブでも体感したいな……って、これくらい褒めておけばええかな(笑)。
ナヲ ははははは(笑)。
──ナヲさんはどの曲が印象に残りました?
ナヲ アルバムを聴いていると、いきなり女の子の声が入ってて「あら! ちょっと! どこの女!?」ってクレジットを見たら「アヴリル・ラヴィーンかーい!」っていう(笑)。
──「Listen(featuring Avril Lavigne)」ですね。
ダイスケはん このフィーチャリングにはビックリしました。
ナヲ なんで私は呼ばれなかったんだろう? 目の下を黒くしとけばよかったかな(笑)。
ダイスケはん ナヲが目の下を黒くしたところで「(野球の)デイゲームに出るんですか?」って言われておしまいやな(笑)。 あ! でも、2曲目の「Bombs away」の2分過ぎくらいに「ナヲー、ナヲー」って歌ってたよ。
ナヲ え、嘘! それは空耳的な? それとも「センパイ……」的なちょっと怖いやつ?
ダイスケはん それはREBECCAの「MOON」に入ってるやつ……って、今そのネタ、誰がわかんねん(笑)。Takaがナヲを思うアヴリル・ラヴィーン、“アフレル・ラヴィニュー(あふれるLovin'you)”がついつい言葉に出たんちゃう?
ナヲ そういうことにしておきましょう(笑)。
──「Ambitions」全体の印象はどうでした?
ナヲ もはや「日本語も聞こえてくる洋楽」ですよね。
ダイスケはん 僕はONE OK ROCKの曲で、日本語が聞こえてきたときの言葉の刺さり方が好きなんです。楽器隊の表現の仕方やTakaの声も含めて、日本語が強く刺さるんです。ONE OK ROCKを聴いてると、僕はいつも“のりぞー”のことを思い出すんですよね。
ナヲ 説明すると、“のりぞー”とはダイスケはんの学生時代の友達です(笑)。NORiMETALって名前でBABYMETALの「ド・キ・ド・キ☆モーニング」を作ったやつです。
ダイスケはん 昔、彼と一緒に矢井田瞳の「My Sweet Darlin'」をよく聴いてたんですけど、あの曲も英詞の中に日本詞が混じってて。何が言いたいかというと、僕は「Ambitions」の中にヤイコを見ました!
ナヲ そういう結論かい(笑)。でもさ、Takaは英語の発音がすごくいいけど、すべて独学らしいよ。
ダイスケはん え! そうなん!?
ナヲ 八王子で対バンしたとき「英語の勉強ってどうやったの?」って聞いたら、「俺、小卒みたいなもんだから、自分で勉強した」って。
ダイスケはん すご……。あとは、11曲目の「One Way Ticket」も好きです。基本はエモい感じで、最近のトロピカルハウスな要素も入っていて。この曲も途中で日本語が聞こえてくるんですけど、これを海外のライブでオーディエンスが一緒に歌ってるのを想像したら、グッときました。自分たちも海外でライブをやったとき、すべて日本語の僕たちの曲を歌ってるオーディエンスを見て、感極まってライブ中なのに泣いてしまったんです。
ナヲ あれはグッとくるよね。パンクギャルとかメタラーの長髪の男の人までも「♪チューチュー ラブリー ムニムニ ムラムラ」って歌ってるのを見て、私もめちゃくちゃ感動したわ。
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- ONE OK ROCK ニューアルバム「Ambitions」 2017年1月11日発売 / A-Sketch
- 初回限定盤 [CD+DVD] 3780円 / AZZS-56
- 通常盤 [CD] 3240円 / AZCS-1062
CD収録曲
- Ambitions -Introduction-
- Bombs away
- Taking Off
- We are
- 20/20
- Always coming back
- Bedroom Warfare
- Lost in Tonight
- I was King
- Listen (featuring Avril Lavigne)
- One Way Ticket
- Bon Voyage
- Start Again
- Take what you want (featuring 5 Seconds of Summer)
初回限定版DVD収録内容
- We are(Studio Jam Session Vol.3)
- Bombs away(Studio Jam Session Vol.3)
ONE OK ROCK(ワンオクロック)
2005年結成。Taka(Vo)、Toru(G)、Ryota(B)、Tomoya(Dr)の4人からなるロックバンド。エモ、ロック、メタルの要素を取り入れた骨太なサウンド、激しく熱いライブパフォーマンスで若い世代を中心に支持を集める。2007年4月に1stシングル「内秘心書」でデビューし、2010年11月に初の東京・日本武道館公演を実施。2012年には台湾、韓国、シンガポールを回る初のアジアツアーも成功に収める。2014年5月、中野裕之が監督を務めたドキュメンタリー映画「FOOL COOL ROCK! ONE OK ROCK DOCUMENTARY FILM」が公開。同年の夏には映画「るろうに剣心 京都大火編」および「るろうに剣心 伝説の最期編」の主題歌を担当した。国内外で精力的にライブを行いつつ、コンスタントに新作もリリース。2017年1月に8枚目となるオリジナルアルバム「Ambitions」を発表した。
- ONE OK ROCK official website
- ONE OK ROCK - アミューズ オフィシャル ウェブサイト
- ONE OK ROCK_official (@ONEOKROCK_japan) | Twitter
- ONE OK ROCKの記事まとめ
マキシマム ザ ホルモン
1998年に東京・八王子にて結成された、マキシマムザ亮君(歌と6弦と弟)、ダイスケはん(キャーキャーうるさい方)、上ちゃん(4弦)、ナヲ(ドラムと女声と姉)の4人からなるロックバンド。日本語を独自の語感表現で操り、意味不明に見えて実は奥深いメッセージ性を持つ歌詞と、激しいラウドロックにポップなメロディを融合させたサウンドスタイルが特徴。2011年6月にフランス最大のメタルフェス「HELLFEST」へ出演し、自身がヘッドライナーとなるヨーロッパツアーを全会場ソールドアウトさせるなど海外からの評価も高い。2013年7月にアルバム「予襲復讐」をリリースし大ヒットを記録。2015年11月に映像作品「Deka Vs Deka~デカ対デカ~」を発表した。2015年6月よりナヲの妊活のため一時活動を休止していたが、2017年にライブ活動を再開させる。