ONE N' ONLY「EVOL」インタビュー|“進化”の合言葉はEVOL! ラテンの風に乗ってブチ上げる夏 (2/3)

TETTAが開いた新しい扉

──追加公演は、開催1週間前にTETTAさんが気管支炎と診断され、療養明け直後のステージとなりました。喉の調子が万全ではない中で、最後までしっかりと歌声を届けている姿が心に残りました。

TETTA 病院で喉を診てもらったら、先生に「これは歌うどころじゃない。声を出さないで安静にしていて」と言われてしまったんです。「1週間後のライブはギリギリ間に合うか、間に合わないか」って。そこから1週間、マジでひとっ言もしゃべらなかったです。

HAYATO だから今、反動がすごいんですよ……。もう、うるさいうるさい!

REIEIKUHAYATOKENSHINNAOYA (口々に)ホントにうるさい!

TETTA お前たち、俺としゃべれるのが当たり前だと思うなよ?

HAYATO (笑)。でも、当時はマジで凹んでたよね。

TETTA 先生に言われたとき、マジで泣きそうになりました。本気で涙こらえたの。歌えないことが、生きてる中で一番キツいことだから……。

TETTA

TETTA

HAYATO ていうか、聞いてください。そのとき、TETTAくんから“喉の動画”が送られてきたんですよ。LINEグループに。

NAOYA 内視鏡カメラの動画です。

REI なんかもう、めっちゃリアルな……。

HAYATO 俺らがそれ見たところでわかんないから!(笑)

REI 自分の内部を人に送ってきやがって……。

NAOYA 動画にひと言「汚いけど……」って添えられてて。

一同 あはははは!

NAOYA あれを見て「ホントだー、気管支炎だ」なんてわかんないから!(笑)

HAYATO でも本人はめっちゃ落ち込んでるから、みんな「がんばろうぜ!」とか返して。

KENSHIN あはははは!

REI 文章から落ち込んでるのがハッキリわかるから、そうせざるを得ないんですよ(笑)。

TETTA 動画、あとでナタリーさんにも送りますね。

HAYATO 絶対ダメだよ、バカ! 記事で取り上げないでください!(笑)

──(笑)。でもちゃんと言いつけを守ったから、無事に歌うことができたんですね。

TETTA 正直、あの日は歌うのが怖かったです。療養後に初めて歌うのがあの日だったので。不安な気持ちはありました。

REI メンバー的には彼の歌声を不安視することはなかったんですけど、体調的にどこまでできるのかわからなかったから、そっちの心配がありましたね。

HAYATO 「不安で眠れない」とか言ってたので、それが心配だったんですけど。歌うときは落ち着いてる感じだったよね。

TETTA なんか、“降りてきた”んだよね。これマジで。いつもはそんなに落ち着いて歌う感じではないんですけど、あのときは視線が自然と上がって肺もめっちゃ広がって、「どこまでも行ける」みたいな感覚があったの。

KENSHIN 俺、それわかったかもしれない。あの1週間を経て、彼の歌の表現がいい意味で変わったというか。新しい扉が開いてる感じがして。

HAYATO なんか主人公感ある。マンガでありますよね、一度能力が使えなくなって、違うパワーの出し方が身に付くみたいな。

TETTA 自分自身への怒りもあって、孫悟飯が超サイヤ人2になった感じというか。

EIKU ちょっとマジでわかんない……(笑)。

REI 何を言ってるんだお前は……!

一同 あはははは!

上からHAYATO、NAOYA、KENSHIN。

上からHAYATO、NAOYA、KENSHIN。

めっちゃ夏だしめっちゃラテン

──ではここからは新曲「EVOL」のお話を。暑い夏にぴったりの、めちゃくちゃアッパーなレゲトンですね。

HAYATO 「次はサマーソングを出したいね」ってことで、全面的に夏を押し出した楽曲になりました。僕たちの最近の武器、個性でもある“ラテン調”という要素を強く打ち出していて、それが今の季節にすごく合うなって。フェスなんかでも盛り上がれるような、アッパーな雰囲気に仕上がっています。で、なんと言ってもサビが! 「EVOL(エヴォ) EVOL(エヴォ)」というフレーズがめちゃくちゃキャッチーなので、みんなクセになると思います。

TETTA めっちゃ夏だし、めっちゃラテン。初めて聴いたとき、「想像していた以上にラテンだな」と思いました。今までも「L.O.C.A」や「Get That」といったラテン調の曲はあったけど、ここまでラテンではなかったから、いい意味でONE N' ONLYらしくない曲だなとも思います。「俺たちが歌ったらどうなるんだろう?」とも思ったんですけど、実際歌ってみたらHAYATOの声とかめちゃくちゃ曲に合っていましたね。

REI 「ワイルド・スピード」の「Danza Kuduro」(ドン・オマール)を思い浮かべるような曲。

EIKU 僕も「めちゃくちゃ夏だな」と思いましたし、ラテンにもいろいろ種類があるけれど、リズミカルでめちゃくちゃ好きな曲調です。実際歌っていてもすごく楽しいですし、SWAGも「EVOL EVOL」と一緒に歌ってくれたらいいなって。合いの手もけっこうあるんですよ。そこを含めて、一緒に声を出して夏を楽しんでほしいです。

EIKU

EIKU

NAOYA あと、「ONE N' ONLY」とか「SWAG」っていう言葉がこんなにわかりやすく入っている曲も、これまでになかったよね?

KENSHIN 確かに。

NAOYA フェスとかでやったら、絶対に盛り上がるよなって思います。

チャラ男を演出

──すごくパワフルでご機嫌なボーカルですが、レコーディングはどのように?

TETTA 僕は完璧にアレですね。チャラ男を演出しました。

HAYATO チャラ男を演出(笑)。

TETTA 実際、スタッフさんに「チャラく歌って」と言われたんですよ。うまく歌うことを意識するよりも、この曲の世界観の人になりきって歌ってほしいって。なので、チャラチャラで歌わせていただきました。

HAYATO レゲトン系のラッパーでぱっと思い浮かんだ人が何人かいたので、自分はそういう人のラップを意識しましたね。楽曲に合う声とノリで歌えるように。

KENSHIN 僕はフェスを意識して歌いました。歌い出しのパートが自分なんですけど、「ONE N' ONLYの夏が始まるぞ!」っていう感じなんですよ。一方で、2番のパートにはセクシー系の雰囲気もあるので、色気を出すことを意識して。みんなが言うようにこれまでの僕らの曲とは全然違う曲調なので、グループとしてまた新たな引き出しが生まれたなと思います。

NAOYA 僕もビーチフェスの雰囲気を思い浮かべつつ、実際のパフォーマンスを意識して歌入れしたな。ノリノリな感じで。

EIKU 自分は「O-N'-O EVOL EVOL O-N'-O EVOL EVOL」のところを歌わせていただいているんですけど、そこはサッカーの「WE ARE THE CHAMP ~THE NAME OF THE GAME~」をイメージしたりしています。自分的に難しかったところが「今 突き抜けてく熱視線」と歌うところなんですけど、めちゃめちゃ速くて滑舌に苦戦しましたね。ここ、言葉が詰まっていて、ちょっとポルトガル語っぽいニュアンスなんですよ。何回も録り直しながらも、楽しく歌わせてもらいました。

REI ポルトガル語っぽいニュアンスを意識して、特に、サビは歌い方をいつもと変えましたね。例えば「騒げ細胞」の「ぼ」を「ヴォ」と発音する、「r」が入った歌い方を意識する、みたいな。そういう変化を入れて、レゲトンのノリが出やすくなるようにしました。

REI

REI

勢い、大事です

──このようにアッパーな曲をレコーディングするときに、テンションを上げたりする方法はあるんでしょうか? 自分なりの気持ちの作り方があれば、教えてもらえますか?

TETTA 僕はまずめっちゃ聴き込んで、歌詞に歌い方のイメージをすごい書き込むんです。それを見ながら練習をして、歌いまくって体に入れて、本番では余計なことを考えないようにしてます。で、おっしゃるようにレコーディング前のモチベーションってめっちゃ大事なんですよ。その日の精神状態はすごく歌声に出るので、自分の気持ちをよくするために、当日はちょっと早く起きて紅茶を……炭酸水を飲んで。

HAYATO なんで1回紅茶挟んでカッコつけた?(笑)

EIKU カッコつけてる(笑)。

TETTA 炭酸水を嗜んだり(笑)。

REI 炭酸水は嗜むものでもないだろ(笑)。

TETTA そうやって気持ちを上げてますね。ちなみに「EVOL」のレコーディングのときは、サングラスをずっとかけてました!

HAYATO (笑)。

TETTA あとサンダルで行きました。あと短パン。

REI ただ暑かっただけじゃ……?(笑)

TETTA それだけで、だいぶ気持ちが入りますね。

上からREI、TETTA、EIKU。

上からREI、TETTA、EIKU。

──ラップチームはどうですか?

HAYATO 俺はめっちゃ叫びます。こういう曲のとき。

REITETTA へえー。

HAYATO 歌う前に「うわー!」って叫んでテンション上げて、なんならブースの中で踊っちゃう(笑)。自分が歌うフレーズが来るまで、「うわー!」「イエー!」って、ギリギリまでずっと何かやってますね。そうするといい勢いが出ます。勢い、大事です。

──なるほど。ちなみに、「EVOL」のダンスパフォーマンスはどんな仕上がりになりそうですか?

HAYATO まだ作っている途中なんですけど、サビがキャッチーなのでそこはぜひ一緒に踊ってほしいです。全体を通してラテンダンスを取り入れた雰囲気になっていて、特にステップの要素にラテンを感じられると思います。今回はMONAさんという振付師さんに初めて付けてもらったんですよ。

NAOYA サビの「EVOL EVOL」のときに両手で稲妻を作るんですけど、一緒にポーズしてもらって盛り上がりたいね!

HAYATO (稲妻のポーズを作りながら)EVOL!