ONE LOVE ONE HEART 1stアルバム「LOVE1」インタビュー|主演舞台で得た経験と絆、スタートラインからの日々がすべてここに (2/3)

1stアルバムは世界線が別の曲が半分ずつ

──続いて1stアルバム「LOVE1」について聞いていきます。どんな1枚に仕上がりましたか?

笹原 結成からの1年の集大成です。半分が「オノマトペ」で披露した曲ですし、それ以外も世界観的には「オノマトペ」とつながってる気します。全員がまだ10代である僕らの不安や葛藤、そこに対する戦いなど“未成年の主張”が詰まったアルバムだと思っています。

咲太朗 4曲目から8曲目の「オノマトペ」ブロックとそれ以外の6曲は、僕のイメージとしては世界線が別の曲って感じ。デビュー当時の「YOUTH」や「Now or Never」、「オノマトペ」の曲たち、そして新しい「Glory Dayz」や「The Witch」……このアルバムはONE LOVE ONE HEARTのデビューから1年のすべてですね。5年後とかにこのアルバムを聴いたら、僕、絶対に泣くと思います。

咲太朗

咲太朗

矢嶋 本当に、私たちのスタートラインからの日々がすべて詰め込まれてる。

咲太朗 結成したばかりの頃にレコーディングしたのが「Now or Never」や「パレードはやめた」で、直近で録ったのが「Alright」。その間に舞台やいろんなステージを経験して、みんな発声の仕方が少しずつ変わっていて声自体も若干違うんですよ。通る声になったというか。

笹原 最近の曲はちょっと大人びてる感じもする。

矢嶋 腹式呼吸とか使えるようになったから。

飯塚 表現の仕方が上手になったよね。

笹原 1枚のアルバムの中でも僕らのレベルアップを感じてもらえると思います。

咲太朗 ぜひ注目してもらいたいよね。

──全11曲どれもジャンルが違って、「オノマトペ」の曲は音源で聴くとまた別の輝きがあって。1stアルバムとは思えない振り幅に驚かされました。

咲太朗 うれしい! 今言っていただいたように、本当に全曲タイプが違うんですよ。R&B、バラード、ロック……。

矢嶋 直球のJ-POPもある。

咲太朗 1stからこれだけいろんなジャンルに挑戦させてもらえるって、すごくぜいたくだと思う。ラッキーですよね。

左から咲太朗、矢嶋由菜、飯塚瑠乃、笹原遼雅。

左から咲太朗、矢嶋由菜、飯塚瑠乃、笹原遼雅。

芝居シーンが8割の「Glory Dayz」MV撮影秘話

──アルバムのオープニングを飾るリード曲「Glory Dayz」は、悩みや不安をはねのけて明るい未来へ突き進む希望を歌った楽曲です。BACK-ONのHi-yunkさんが作詞と作編曲を手がけています。

矢嶋 「Glory Dayz」は明るくてハッピーな曲調ですが、歌詞を見ると現代のネガティブなニュースや時代を反映したような表現もあったりして。

飯塚 ギャップに驚くよね。

笹原 ミュージックビデオも曲の雰囲気とは開きがある。コンセプトは“大人が作った固定観念”です。

咲太朗 群馬県の結婚式場で撮影して、その場所自体が“固定観念の檻”のようなイメージなんです。僕たち10人が、もがきながらも理不尽な社会や大人に抗い、自分たちなりの正解を求めて突っ走るストーリーになっています。

飯塚 笑顔で踊ったりするMVを想像していたけど、意外とダークで、パフォーマンス中は笑顔を一切作らない。

矢嶋 それは歌詞を見れば納得する。決められてることや、やらなきゃいけないことが多い世の中だからこそ、こういうMVを作ったんだなって。

──メンバー渾身の演技も見どころですが、撮影時の印象的なエピソードはありますか?

笹原 男子5人が円になって、大笑いしながらジャンプするシーンがあるんです。本当に一瞬の映像なんですけど、そこが印象的でした。

咲太朗 僕ら、普段から大笑いするので。スーパー得意分野!

笹原 素を出しただけ(笑)。

飯塚 この5人だからできることだと思った(笑)。

飯塚瑠乃

飯塚瑠乃

笹原 でも撮影はわりと長時間で、周囲を回るカメラに合わせて自分たちもぐるぐる回りながら跳ねて、目が回りそうになった。楽しかったけどね。

──女の子チームはいかがでしたか?

飯塚 体重計に乗って一喜一憂したり、薬を大量摂取したりするシーンはわりと壮絶だった。

矢嶋 現代ならではの問題をリアルに扱ってるなって。薬を飲むシーンは、実際に体に入れても影響のないカプセルを口に含んで撮ったんですけど、口の中がパンパンになっちゃって(笑)。

飯塚 大変だった。みんなでイーチの口に薬を詰め込むシーンは特にね。体を張ったリアルなシーンが完成したと思います。

──ほかにも、皆さんの感情的な演技に引き込まれる場面が多くあります。

咲太朗 それも「オノマトペ」の成果なんですよね。監督のオーダーにすぐに応える瞬発力はみんなすごく上がってた。

矢嶋 むしろ「オノマトペ」をやってなかったら相当苦労したと思う。

笹原 8割くらいがアクティングシーンだから。撮る量も多くて結果的に時間が押して、ダンスシーンはなんと最後の30分で撮りました。

飯塚 詰め込んだねー。もう30分ずっと踊ってた。

咲太朗 極限状態! でも、それでまたチームワークが高まったよね。