ハロウィンはクリスマスに次ぐ大イベント

──2曲目には「オレンジのハッピーハロウィン」という曲も収録されています。遊び心満載の歌詞とサウンドが楽しい仕上がりですね。

この曲はメッセージ性を大事にするというよりは、ほんとに遊んでしまっている感じですよね。「サンキュー。」とは違った側面を見てもらえる、こういうタイプの曲もすごく好きです。今までにない電子音が入っていたりとか、遊び心のあるサウンドに合わせた歌声が出せるようにいろいろ考えました。私たちの世代だとハロウィンってクリスマスの次に大きなイベントなんですよ。だから同年代の人はきっと共感して聴いてもらえるんじゃないかなって思います。みんなではっちゃけて、歌って踊ってほしいです。

──実際、仮装してパーティしたりってこともあるんですか？

しますよー。去年は学校で猫の仮装したり。一昨年は魔法使いになったり。毎年やってますね。みんなでお菓子も作りますし。大人の方はあまりなじみがないんですかね？

──そうですね。いつの間にこんなに浸透したんだ？みたいな。歌詞には「パパとママが出会った頃ハロウィンなんてなかった」ってフレーズが出てきますが、亀田さんも同じ感覚だったんじゃないですかね（笑）。

あははは（笑）。そうかもしれないですね。

──この曲は、ハロウィンを口実に思いを寄せる相手に告白しちゃおうという内容ですよね。今はそういったイベントになっているんですか？

いや、実際はあまりそんな感じではないかもしれないです。単純に仮装してお菓子もらうのが楽しいみたいな感じなんで。でも、この曲のようにハロウィンにもうひとつ物語性をもたせるのもいいんじゃないかなって思いますよね。だってハロウィンでカップルになればクリスマスに一緒に過ごせるわけですから！

──なるほどね（笑）。レコーディングはいかがでしたか？ ものすごく楽しそうに歌っているのが印象的ですけど。

ほんとに楽しかったですよ。レコーディング中、テンション上がって「フォー！」とか言ってましたね。イントロに入ってる「イエーイ！」っていう声は、私が勝手にやっちゃったのがそのまま使われたんです（笑）。フェイクも決まった感じではなく、自由な感じでやらせてもらいましたね。「ここでなんか言ってもいいですか？」「全然いいよ」みたいな（笑）。

──ちなみにこの曲のイメージカラーは？

タイトル通り、オレンジなんですけど（笑）。ただ、「頑張ったっていいんじゃない」のオレンジとはまたちょっと違う、若干濃いめなオレンジではありますね。同じ色でもいろんなタイプがあるんだなっていう発見が面白かったです。

──ハロウィンに聴けば盛り上がること間違いなしの仕上がりだと思いますが……えーと、ハロウィンっていつでしたっけ？

10月31日です（笑）。

──今年はもう終わってますよね。

いやいやいやいや！ そこはまあ気にせずに。来年歌えるよね、みたいな。1年中、ハッピーハロウィンって感じでもいいわけですし、日本で一番ハロウィンを先取りする女としてがんばっていきたいと思います！（笑）

制限を設けずなんでも挑戦したい

──ここからソロシンガーとして本格的に活動がスタートしていくわけですが、現段階でトライしてみたい楽曲のスタイルなどはありますか？

なんでも歌ってみたいです！ 映画「舞妓はレディ」に出演した際にジャズに挑戦したんですけど、もっと本格的に歌ってみたいなって思いましたし、誰かとコラボしてみたいし、英語の歌詞で歌ったりもしてみたいし……。

──自らに制限をもうけることなく、興味のあることにはどんどんトライしてみたいと。

そうですね。そもそも何に対しても制限をする性格じゃないんですよ。“NO”ということがあまりないというか。自由で寛大な人が周りに多いから、その影響もあるのかもしれないですね。自分もそうでありたいっていう。

──いろんなことを恐れずにやれてしまうのが大原さんのひとつのカラーではありますよね。実際、音楽活動以外にも女優や司会業などもやっているわけですから。

はい。ただ、その中から自分の軸となるものを見つけていくことは必要だなとは思っていて。いろんなことをやりすぎると、“本当の私はどれなのかな？”って迷ってしまうこともありますからね。いろんな経験をする中で、自分に合ったものを見つけていくのがこれからの課題だと思います。でも、音楽に関して言えば、今回の「サンキュー。」はほんとに今の私にピッタリな作品になったと思います。伝えたいメッセージもしっかり込められているので。ソロとして初めてのCDがそういう作品になったのが本当にうれしいですね。